メタルホークについて (
1999/08月頃作成 2011/11/12アレンジ)
メタルホークは1988年にナムコがリリースした、大型筐体のシューティングゲームだ。三次元空間を縦横無尽に飛び回り、鷹が獲物をしとめるように敵を破壊する愉しみに、大型筐体の挙動が合わさって、とても気持ちの良いゲームだった。ところがエアーコンバットシリーズがエースコンバットシリーズと化してコンシューマ機に普及していったのとは対照的に、メタルホークは後継に恵まれず、同種の快楽を提供してくれるゲームは存在しない。そうこうしているうちに、稼働筐体もめっきり少なくなってしまった。
とはいえ、大型筐体のシューティングゲームのなかでは傑作のひとつだと思うので、昔まとめたメタルホークの文章をアップロードしておくことにした。今更、メタルホークを始める人はいっそ稀だろうが、昔やり込んだ人が久しぶりに遊ぶ参考には、なるかもしれない。
<はじめてやるなら慣れておきたいこと>
・この手のゲームで真っ先にやることは、自機を思ったとおりに動かすことだし、ゲームの性質上、誰もが真っ先にそれを望むだろう。ただ、最初は簡単で必要不可欠なことを試してみて、それからだんだん出来ることを増やしていったほうが良いし、そのために意識しておいたほうがいいこともある。
1.まっすぐ目標に向かって降下する
目標に向かってまっすぐ降下するのは、実は(意識していないと)難しい。スロットルの高度を下げればいいだけだが、このとき無意識に操縦桿を触ってしまってまっすぐ降りれない人が多い。
とはいえ、まっすぐ降りると、目標より手前過ぎる場所に降下してしまうことがしばしば。このため降りてからノロノロと地表近くを這う羽目になり苦労することになる。それを避けて綺麗な急降下爆撃を決めるためには、操縦桿を前に倒しての降下や、高度を下げすぎない降下を心がけなければならないが、このあたりは慣れるしかない。
2.高度300未満での水平飛行
高度の上げ下げと同じぐらい重要なのは、高度300未満で水平飛行をすること。高度300以上だと対地ミサイルの当たり判定が消えてしまうが、この高度からは水平爆撃が可能になる。後半はともかく、序盤はこの水平爆撃だけでも結構何とかなってしまう。水平爆撃は急降下爆撃に比べると狙いが甘くなりやすく、移動に時間がかかり、敵からの攻撃に脆いが、慣れないうちは落ち着いて索敵・攻撃できるというメリットがある。
3.上記1.2.を組み合わせる
あとは、1.2.を組み合わせる。最初は、高度の変更と水平移動を同時にやろうとせず、なるべく分けてやったほうが混乱しにくいかもしれない。もちろん最初から両方同時にやりたいのはやまやまだが、うまくターゲットを攻撃できない時は、高度の変更と、水平移動を分けて行うほうがビギナーは無難。上手に機体を動かせず、攻撃にてこずる時は、えてして慌てているので、動作を単純化し、いったん心のなかで仕切り直し出来るというメリットもある。
<敵機について>
<地上物>
各種固定砲台:基本的には、リスクに比べるとスコアが高くなく、そのうえ一部の砲台は耐久度が高くて倒しにくい。このため、艦載砲台のような一部を除けば、砲台を狙う価値はあまり無い。高度300以上では、砲台からの放火は浴びるけれどもこちらの対地ミサイルは届かないので一方的に撃たれるので注意。
戦車など戦闘車両:砲台と違って移動するが、スコアが高いターゲットが多いため、自然と追いかけっこにならざるを得ない。すばやく倒せるならいいが、向こうも戦闘車両なので、近距離を低空飛行し続けていると反撃されて痛い目を見ることに。どう倒すにせよ、このゲームへの習熟度が反映されやすい敵で、戦車をラクに倒せるようになったら、もうビギナーではない感じ。
<空中物>
各種戦闘機:あまり悪さをしてこないが、ポイントが低いので無理に交戦する必要が無い。黒っぽい機体は硬くて倒しにくく、ステルス形状の戦闘機は最終面でちょっとだけ姿が見えるだけ。総じて、脇役。
赤ヘリ:いわゆる普通のザコ。それなりに自機を狙うが、積極性はさほどでもない。ただし、駐機場などから一斉に離陸すると脅威度は高くなる。
緑ヘリ:永遠のライバル。自機を執拗に追いかけながら発砲してくる。自機がやられるか、緑ヘリ自身がやられるまで絶対に攻撃を緩めて来ない。このため、画面内に緑ヘリが出現したら最優先で倒さなければならないが、非常に良いアルゴリズムを持っているので、水平移動や垂直移動だけではまず勝てない。もし、駐機場に複数の緑ヘリが駐機していたら、離陸前につぶしてしまわないと大変なことになる。ある意味、このゲームのなかの
鬼教官のような存在で、こいつ相手に死に物狂いで戦っていると、操縦テクニックが鍛えられていく。
双発ヘリ:「ターゲット」として扱われているが、堅いうえに大量の弾をばら撒く等、ちょっと手ごわい。こいつを倒さなくてもクリアは可能なので、安全に行くなら無視。
B-52のような大型爆撃機:中高度以上のときに、時々画面に現れる。スコアが高めなので狙える時は狙う価値がある。
<各面について>
・H-3
いわゆる一面。スタート時点に、眼下に艦艇が並んで見える。ターゲットはよりどりみどりで、ほとんど攻撃してこないので、急降下の練習や水平爆撃の練習には最適。
・K-5空母
空母は暫く放置していると難易度が高くなるので、2面に。本来的には市街地より難しいので、はじめて遊ぶ人は選ばないほうがいいかもしれない。順当にいけば、最初に指定された地上ターゲットを幾つか破壊した後、オペレーターは空母に誘導してくれる。ブリッジを強襲すれば空母自体は簡単に撃破できるが、それだとクリアできるスコアには足りない。
このため実際には、空母上の駐機中のヘリや飛行甲板の類をぐるりと壊してまわる必要がある。真っ先に倒すべきは、駐機中の戦闘機やヘリコプター。2面で空母を選んだ場合、こいつらの離陸は比較的遅めなので、慣れていない人でも地上撃破するチャンスは十分ある。その後は、空母上のターゲットを破壊してまわり、最後にブリッジを攻撃すればクリアとなる。
・E-4市街地
市街地の地上の戦闘車両やトラックがターゲットの面。練習も兼ねて、これらのターゲットに急降下/水平爆撃をするのは勿論重要だが、市街地の一般住宅を破壊するたびにスコア2が貰えるので、一般住宅にメタルホークの対地ミサイルが降り注ぐよう、高度300未満で飛ぶのがお勧め。一般住宅に流れ弾が当たるだけでも、結構なスコアの足しになる。
この面から、緑ヘリがいよいよ出現しはじめる。慣れないうちは非常に強敵だけど、これを倒せない限り必ずミスになるので、出てきたら他のことは忘れて攻撃するっきゃない。また、ターゲットのなかに双発ヘリが混じっているが、こいつの弾幕はかなり手ごわいので、慣れないうちは双発ヘリからは逃げたほうがいいかもしれない。
・B-6空中要塞
地上物も若干あるにせよ、巨大空中物をしとめなければクリアできない面。ターゲット自体が常に動いているうえ、重武装、一定の高度があるので、ゲームに不慣れなうちは勝ちようがない(すぐにクリアできそうにない人は、F-7戦車地帯で急降下爆撃の練習をしてからこちらを攻略するのもいいかもしれない)。こいつに急降下爆撃する際には、いつもより浅い降下にしておかないとにっちもさっちもいかなくなる。高度スロットルを下げすぎないように。
ターゲットは主として両翼部と胴体部に集中しているが、個人的には、1片翼を急降下爆撃→2尾部のヘリポートに並んだヘリ、特に緑ヘリを破壊→3反対側の翼を急降下爆撃→4両翼の壊し損なったターゲットを破壊→5コックピットも含めた胴体部への攻撃 という順序で倒している。尾部のヘリポート以外は命中精度の高い砲台でごってり武装しているので、攻撃は一撃離脱戦法にならざるを得ず、足を止めたらそこで死ぬ。一度の爆撃ですべてのターゲットを壊そうとせず、慣れないうちは安全優先で反復攻撃を仕掛けるほうがよさげ。
・F-7戦車地帯
このステージは地上の戦車部隊に反復攻撃を仕掛ける。戦車に限らず、対空攻撃が厳しく、しかも高高度は雲海なので、移動も含めて高度300未満を原則として維持したほうが危なくない。地上の戦車の倒し方は、急降下爆撃でも水平爆撃でも、どちらでもお好みで。緑ヘリがしばしば出現するので、出てきたら面倒くさがらずに相手をすること。
・D-9空軍基地
ターゲットだらけで幸せいっぱいの面ながら、クリアに必要なスコアも高く、ぐずぐずせずに片っ端から壊していく。ガスタンクやレーダーの類は、安全かつ高スコアなので、見かけたら優先的に破壊していく。
駐機場には、大量の赤ヘリ&緑ヘリが存在。もちろんこれらを最優先に狙っていく。万が一、すべてのヘリが離陸したら、割と大変なことになるのでそのつもりで。高スコアの大型格納庫は、スコアが高い代わりに嫌な地上砲台で重武装している。無策で突っ込んでいくと確実に撃墜されるので、高度を上下させながら突っ込んでいく。できれば水平移動も織り交ぜたほうが安全だけど、まっすぐ突っ込んで高度だけいじっていても割とどうにかなりやすい。どうあれ、敵の砲台の近くでは決して立ち止まってはいけない。攻撃が成功しようが失敗しようが、必ず動き続けること。
・J-9油田&艦隊
まず、油田の破壊。中心の油井だけでなく、四方の付属施設も必ず壊さないと、クリアスコアが足りなくて泣くことになる(もちろん地上砲台は壊さなくて構わない)。自機が止まったり砲台の真上を飛んだりすると地上砲台から撃たれてやられるので、地上砲台を避け、なおかつ無闇に足を止めないような意識が必要。
続く艦隊は、まっすぐ後方から攻撃したくなるが、それをやるとほぼ確実に撃墜されるので、各艦最前列の砲座に対して真横から急降下爆撃するような気持ちで攻撃をかける。このとき、艦の砲座からはそれなりに厳しい反撃があるけれども、艦砲をきっちり壊さないと撃沈したことにはならないので、真面目に砲を攻撃せざるを得ない。さすがに難しい。
・G-11最終面
今までに出てきた様々なターゲットが登場し、駐機場には緑ヘリが山盛りの最終面。緑ヘリが多く、ターゲットだらけでゴチャゴチャした面ながら、今まで培ってきたことを真面目にやっていれば確実にクリアできる難易度になっている。ターゲットはそこらじゅうに配置されているので、スコアのことは考えず、目の前の緑ヘリとターゲットを淡々と壊していればなんとかなる。
尤も、この面はレアな空中物がたくさん飛んでいたり色々と見所も多いので、慣れてきたら、わざと時間をかけて遊覧するのもいいかもしれない。
<その他のお楽しみ>
・スコア稼ぎ。短時間でクリアすることでボーナススコアを手に入れるために、水平爆撃のピンポイント攻撃と高高度移動が重要になってきて、急降下爆撃の割合が減っていく。クリアスコアのノルマを達成した後、画面が切り替わるまでの間に高得点のターゲットを大量に破壊するとスコア丸儲けなので、ノルマ達成の瞬間の位置取りが非常に重要になってくる。
・緑ヘリをわざと壊さずに集める遊び。特に最終面では緑ヘリが大量に駐機している場所があるので、うまくやれば10機ほどの緑ヘリと戦うことが出来る。アルゴリズムは同じなので、基本的には緑ヘリの塊ができあがることになるが、発砲頻度が高いのでそれなりに厄介。最初のうちは厄介な敵でも、慣れてくるとメタルホークのまたとない相棒のような気分になってくる。
・各地漫遊。クリアする道筋がいったん固まってしまうと、マップ内のほかの場所にはあまり行かなくなってしまう。しかし、マップ各所には色んなものが配置されていて、たまに道草してみると「こんなところに手間をかけていたんだ!」的な驚きに出遭うことも。
<そのほか、メタルホークについて書いている外部サイト>
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