【私の風邪の治し方・高熱療法】(2004.1/12)
一昨日辺りからひどい風邪を引いてしまい、しかもネット接続上のトラブルが
重なってしばらくネットが出来ない状態になってしまいました。幾つかのサイトで
是非議論したいテーマがあった状況だっただけに、非常に歯がゆく、一刻も早く
風邪を治したいと思った私は、いつもの「高熱療法」を実行に移しました。
今回は、私家流の風邪に対する治療法を紹介します。
【高熱療法】
対象:37.5℃以上38.5℃以下の風邪症候群
必要条件:十代後半〜二十代の健康な大人が対象、翌日が休日で
あることも条件。また、抗生物質や薬を医師から処方
されていて、診察と診断も受けていること。
必要アイテム:抗生物質、(必要なら)鼻水対策や痰対策などの
各種薬、ビタミン剤、整腸剤、電解質補液が出来る
ドリンク(ポカリなど)、栄養価のある食事、時間、
こたつや布団やストーブ、汗拭きタオルなど
禁忌:妊産婦や身体の衰えている人、何か疾患を抱えていて病院に
かかっている人、年齢が十代前半以下の人や三十代以降の
人。また、インフルエンザはそれ単体で非常に消耗するので、
医師からインフルエンザの診断を受けている場合も禁忌。
下痢を伴っている場合も、やりづらいのでやめたほうがいい。
お約束:生兵法は怪我のもと。まずは医師の診察と指示を優先させること。
方法:
1.汗が出るまでこたつやストーブで出来るだけ体を温める。
高熱の風呂も併用可。とにかく高温を維持する。解熱剤や
鎮痛剤は、喉の痛みや鼻水などの特定の症状をターゲットとした
使用にとどめ、熱を無理矢理下げるような事はしない。
抗生物質は、高温に伴って細菌感染は起こしにくいとはいえ
やはり体も消耗して感染しやすい状態なので併用しておく。
高熱を維持しつつも、体を横たえて極力安静は維持し、労務は
避ける。なるべく動かずに熱いながらもじっと快復を待つのが
望ましい。じきに汗をかき始めるなら、合格。汗を拭きながら、
暫く高熱を維持して下さい。
2.体の消耗と、感染に伴うビタミンの激しい消費を補うため、
ビタミン剤を併用する。特にB系とCを中心に摂取する。また、
下痢を起こしていない場合は、激しい消耗を前提とするために
栄養価の高い食事を摂取して消耗を補う。また、抗生物質を
使用する場合は腸内細菌叢に悪影響を及ぼす場合が多いので、
ビオフェルミンなどの整腸剤を併用する。
3.発汗や発熱に伴う蒸散によって、水不足・ミネラル不足が
深刻になるので、必ず電解質の入った水分摂取を行う。目標は
食事を摂取できる場合は一日あたり500ml以上、下痢を伴う
場合は1000ml以上(というか下痢を伴う場合はこれやっちゃ駄目)。
もしこれを怠ると、最悪脱水症で救急車ということになるので、
必ずポカリスエットなどの電解質補給液は大量に使うこと。
喉が渇いたらすぐに飲むぐらいの気持ちで。
4.汗は必ずふき取ること。放っておくと、また体温が下がってしまう。
ただし、就寝時はどうしようもない。少し高温条件を下げて、夜は
よく休む必要がある。
5.これを翌日の午前中いっぱいまで薬を欠かさず飲みながら続ける。
体温と血圧は数時間おきにチェックし、下がっても油断しない。
午後になってぶり返しがなくても、外出せずに寝るまで安静を維持する。
なお、体温があまりにも高くなりすぎている場合(39.0℃を越える等)
は危険なので、その場合はこの方法を中止し、内科医にもう一度診て
貰う必要がある。きっと内科医に怒られるが、仕方ない。
理由と注意点:
このような方法でむしろ高熱を維持するのは、高熱がそれ自体ウイルスに
対する生体反応であり、高熱自体にも起因ウイルスに対する殺傷力がある
ことを利用するためである。風邪のウイルスの殆どは、熱に対して非常に弱い。
このため、この方法で敢えて解熱しないで高熱を維持することによって、
ウイルスが死にやすい状況を維持することができる。
また、解熱剤を使用しすぎると、白血球による対ウイルス攻撃力が低下してしまう
という副作用があるので、解熱剤で解熱しないことによって、白血球による
対ウイルス攻撃力と抗体生成を低下させない事も期待できたりする。
ただし、これをやるには、高熱という状況下でも白血球が十分に活動
できるだけの体力が必要なわけで、健康状態に自信の無い人には禁忌だ。
特に、心疾患などの内科疾患を持っている人や、妊産婦、妊娠の疑いの
ある人は極めて危険だし、歳をとっている人や子供も絶対危険といえる。
さらに、この方法が通用しないおっかない疾患(細菌性の肺炎など)が
隠れている場合もあり得るので、医師の診察と診断、処方を優先させる
ことが絶対条件である。風邪と診察されている事が必須条件!
なお、インフルエンザも高熱に弱いウイルスのひとつなので高熱療法で
ウイルスを死滅させることができるかもしれないけれども、インフルエンザは
それ単体で相当身体を消耗させ高熱を発するので、高熱を維持しようと
しなくても勝手に高熱になるし、消耗の上にさらに消耗を重ねるとうっかり
すると死にかねないので、インフルエンザの診断の場合はこの方法は危険で、
医師が解熱剤を使えと言ったらおとなしく使っておいたほうがいい。また、
抗インフルエンザウイルス薬(タミフル)が開発されているので、そちらを
処方してもらって服用するのが望ましい。
まとめ:
以上、我が家の高熱量法を紹介しました。はっきり言ってしんどいです。
焦熱地獄です。その代わり、ウイルスはみんな死にます。風邪ならですが、
死んでくれます。金曜日に発熱して高熱療法を開始した場合、日曜日の
朝には殆ど完治しています。体力の消耗は否めませんが。
とはいえ、ご覧の通り必要条件と禁忌が多すぎるので、医者友達とかが
いない場合はなかなかおっかなくて出来ない方法だと思います。
特に、医師の診断が必要であること、抗生剤、ビタミン剤、整腸剤が
必要であることは、結局病院行かなきゃ駄目ってことです。そのうえで、
サプリメントウォーターによる脱水防止や体温チェックによる熱の観察も
絶対に必要です。一応私はこれでここ数年間インフルエンザ以外の風邪は
ことごとくやっつけて来ましたが、その場合も医師からの診断を受けて
からやっているので、素人判断だけでやるのは危険です(万が一風邪じゃ
ない病気でこの療法をやった場合、むしろ死んじまう可能性すらあります)。
まずは医師の診察と指示を受けましょう。
そして何より、風邪の間は無茶をしないで安静にしましょう。
風邪が流行りやすい季節ですが、恐怖のインフルエンザも流行りやすい
季節です。インフルエンザに対してこれをやるのは無謀なので、医師の
診察を受けて、間違ってインフルエンザや他の疾患にこれをやるような
無茶な真似だけはよして下さい。そして、医者が「解熱剤使わないと駄目だ」
と判断するなら、なるべく指示通りにして下さい。現場の医師の判断で
風邪に対しても解熱剤がどうしても必要だとするなら、やはり何か理由があると
思うので、素人判断で医師の判断をはねつけるのは危険です。
それから、うがい手洗いといった感染予防を積極的に行いましょう。かかって
しまう前に予防してしまえば辛い目にあうこともありません。是非、感染の
予防に注意を向けましょう。
以上、内科医じゃないから専門じゃないけど一応風邪大嫌いな精神科医
(っていうといかにも信憑性がありませんね)の我が家の風邪の治し方、でした。
おそまつさまです。