峯享男の磯釣り論

公開年月日:2010/3/8


チヌの乗込みと微妙なうき当たり

 日変わり天候の影響で、真っ最中のグレの乗込みシーズンに竿を出すことができず、終盤を迎えそうな寒グレ時期であります。

 紀伊半島は、海水温が15度〜17度と高く、早くも黒鯛(チヌ)の乗込みが走りながら始まっております。

 グレの抱卵とチヌの抱卵が同時期に重なり合い、釣果もグレ&チヌと言うように、今年の春の珍事になる可能性があります。

 黒鯛(チヌ)と言う魚は、雑食性で何でも食べるが、警戒心が非常に強く用心深い魚であります。
 餌を食べる時には停止しながら捕食行動を行います。そのため、胸びれが広く大きく、バックに泳ぐことも可能です。

 以上のような習性、行動を持つ黒鯛(チヌ)のうき当たりは微妙な当たりとなってきます。
 中には一気に食い込み、走るのも居るが、大半は餌を口にくわえ、モゴモゴしながら、す〜っとうきを沈める。

 しかし、うきを沈める際に少しでも違和感、抵抗等を感じると直ぐに餌を吐き出してしまいます。

 このように、黒鯛(チヌ)は、とても警戒心の強い魚だと思いながら、釣りをして下さい。

 この微妙なうきの当たりを見極めるのは、水面トップが細長く出て、安定感のあるみねうきであります。
 黒鯛(チヌ)が餌をくわえ、うきを沈める時の違和感や抵抗は、中通しうきのように大きくありません。

 魚に違和感や抵抗を感じさせないのがみねうきです。

 当然、喰い込みも良くなり、結果として、うきに明瞭な当たりが現れます。

 これは、初心者の方でも容易に分かるので、中級者〜上級者の中通しうきを使用している釣り人よりも不思議と釣果が良く、面白いように竿が曲がります。
 ビギナーズラックではありません!うきにその秘密が隠されているのです。

以上

2010年 3月8日

峯 享男

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