峯享男の磯釣り論

公開年月日:2010/6/5


この時期の釣り

  3月〜4月にかけて産卵を終えたグレは、5月〜6月には魚体を回復させた梅雨グレと言われ、餌を荒食いしていましたが、近年は気象の変化(異常気象)で産卵もまちまちとなっております。
  そのため、本来の梅雨グレと言われるシーズンも余りあてにできないのが実状です。

 そんな状況の中、今年の太平洋側、特に和歌山県では黒潮の接岸が続き、その反転流で南紀と言われる海域では寒グレが爆釣状態で良い思いをされた釣り人も多いことと思われます。
  ただ、この地域は北西風に弱い難点はありますが、竿出しさえできれば「うきの選択」、「撒き餌の打ち方」の工夫次第で二桁の釣果も可能で、この状況は現在でも続いています。
  現在の潮流が続く限り、この爆釣モードは今後も続くと思われます。

 また、釣り場によっては、大型の「尾長グレ」が混じり、頻繁に「バラシ」をするのを見かけます。
  中には50cmオーバーの尾長も混じり、竿の角度次第では一発で糸を切られる場合もあります。

 大型の尾長グレは、突っ込みや取り込み時の反転動が非常に強烈なため、片手釣法では竿の角度やパワーに問題が生じ、その結果「バラシ」となることが多いため、特に注意する必要があります。

 「バラシ」は決して自慢できる事ではないので、竿の角度には十分に注意してやりとりを行い、魚を取り込みした時に初めて自慢をしてほしいと思います。

 一方、東北の日本海側は3月、4月の寒波で水温が低かったため、これからが良い時期になると思われます。
  先日、宮城峯友会主催、各メーカーが協賛して毎年実施している山形県酒田沖の飛島にて実釣講習会を行いました。
  真鯛、グレ、黒鯛と走りながら各会員さんが釣っていましたが、昨年のような爆釣ではなく、バラシも結構あり真鯛は大型が多いと思われます。
  この地域の釣りはこれからが本番でしょう。

 皆様方も、大きなチャンスを生かすため、バラシを無くし、「うきの選択」と「撒き餌の打ち方」、「竿の角度」を十分に注意しながら釣りをエンジョイして下さい。

 

以上

2010年 6月 5日

峯 享男

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