峯享男の磯釣り論

公開年月日:2012/ 3/ 1


「コチ」風が吹けば「ウツボ」も食わぬ

 昔から和歌山地方の漁師の格言めいた言葉に 『「コチ」風が吹けば「ウツボ」も食わぬ』  と言う伝えがあります。

 これは、西から低気圧が太平洋側を東進すると、北西の風となり冷たい雨や雲となって海上の表面水温を低下させ、東北地方では「ヤマセ」と呼ばれています。

 コチ風やヤマセは全国的に海上の表面水温を低下させ、時には3月の大雪になったり、梅の開花を遅らせたりすることがあります。

 これらの時期はグレの産卵期に当たるため食い渋りが多くなり、ハラミグレを楽しみにしている多くのグレ釣りファンをガッカリさせることがよくあるパターンです。

 今年の場合は、北から来る低気圧が日本列島を南下することが多いため日本海側では大雪となっています。

 太平洋側でも度々積雪はありますが、太平洋側の黒潮の流れが「蛇行」しながら伊豆方面に流れているため、和歌山方面や四国の宇和海では海水温が16〜17度程度とやや高めを維持しています。
 そのため、日によって「ムラ」はありますが、釣果は例年よりも良い結果となっています。

 しかし、抱卵グレのウキの当たりは非常に渋く、風があり波があるこの時期には中通しウキでは当たりを取ることが非常に困難(〜不可能)になってしまいます。

 私が1本1本丹精込めて削り込んだみねうきは、トップが水面に出ており、また、水面下に17cm程度の足が入る構造になっているため、風による道糸の影響を最小限にすることができ、小さな微妙な当たりもトップの部分で明確に分かります。

 さらに、水面下に没した足先から水面部分の肩にかけての微妙なアールによって、感度は抜群で波の押し上げにも負けません。

 また、ウキサイズB〜5Bの感度はほとんど変わりませんので、重目のみねうきで釣れば釣りはし易いし、水面からウキはス−っと消えます。

 風や波の高い抱卵グレのこれからの季節には、風や波の影響を最小限にでき、さらに微妙な当たりを明確にすることのできるみねうきを試してみては如何でしょうか?

 

以上

2012年 3月 1日

全国峯友会主宰 峯 享男

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