峯享男の磯釣り論

公開年月日:2013/ 5/ 3


潮流によるグレの釣果への影響、チヌの時期間近

 日本列島を挟み、台湾海峡から流れ込む「黒潮」は、南西諸島で分岐して流れます。

 太平洋側を東進する潮を「親潮」または「黒潮」と称し、日本海側を東進する潮を「対馬暖流」と称します。

 親潮も対馬暖流も自然界の潮流は生き物のように日本列島に接岸したり離岸したりを繰返し、人間の力ではどうすることもできないものです。

 この潮流の接岸や離岸は我々アマチュア釣り人だけではなく、職業漁師さんも頭を悩ます生きた潮で、各海域では喜怒哀楽があるようです。

 私が良く釣行する南紀と言われる和歌山県潮岬の親潮の離岸接岸は、釣り人にとって釣果に大きく影響します。

 潮岬では過去4年程の間、親潮が20マイル内に接岸し、その反転流で南紀のグレ釣りは好調でした。

 しかし、今年の4月中旬には親潮が50マイル以上も離岸し、南紀に反転流が入らず、抱卵グレの期待が大きかったのですが、みんな「ガックリ」してしまいました。

 一方、離岸した親潮の流れは伊豆の離島に好釣果をももたらし、式根島、神津島、三宅島、八丈島等では好釣果で大型クーラーが満載状態となっています。

 先日、宮城峯友会と関西峯友会の有志達が式根島に釣行し、40〜50cm前後の尾長グレを大量に釣り上げた報告も受けております。さらに、尾長グレ特有の強烈な引きを十分に堪能し、さらに食べてその味を舌鼓したそうです。

 これからはチヌのシーズンとなり、湾内に多いチヌは本番を迎えます。尾長グレのような強烈な引きは有りませんが、美しい魚体と食すことの喜びがあります。

 チヌは特有の当たりがあり、ウキの重要性が分かる釣りだと思います。

 チヌ釣りには棒ウキを使用する釣り人が多く居ますが、これは、チヌ独特の大きな胸びれによって急停止して餌を食べ、さらに警戒心がとても強い魚だからです。

 棒ウキを使用してウキのトップがブルブルとする微妙な当たりは中通しウキで見分けることはとても困難となります。そのため、チヌ釣りには棒ウキが多いのでしょう。

 ただし、一般の棒ウキは波の押し上げに弱く、水面でボコンボコンと浮いたり沈んだりの繰返しがあるため、波のある時には中通しウキ同様にチヌの微妙な当たりを捉えることが難しくなります。

 私が1本1本手作りしているみねうきは、棒ウキでありながら波による押し上げがありません。それは、ウキの肩から水中に入った長い足までアールがあるからです。

 このアールは私が半世紀以上、磯の上で繰返し試した手作りならではの微妙なアールです。

 波風に強く、水中に入った足長部で自然に潮流と伴に流れていきます。スナップサルカンでの仕掛けですので、脱着も楽でウキのサイズ変更も即座にできます。

 当然、波風の中でも、しっかりとチヌの微妙な当たりをキャッチできる独特のウキと自負しております。

 1本1本ナイフで削る手作りには、心を込めております。

 是非一度、試してみて下さい。

以上

2013年 5月 3日

全国峯友会主宰 峯 享男

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