峯享男の磯釣り論
公開年月日:2014/ 6/ 9
梅雨グレと撒き餌の打ち方 |
3月、4月の産卵期を終えたグレ達は体力回復に深場に移動したり岩陰で過ごしたりしています。 地上では、桜の花も既に散り、山々は深緑化しています。 それと同時に、海水温が日々上昇し、魚達はそれぞれ自分の好みの海域に潮流と伴に移動する時期です。
5月末から6月上旬は梅雨期と重なり、この時期のグレを俗に「梅雨グレ」と称しています。 しかし、ここ最近では昔のような「梅雨グレ」のパターンが崩れてきているようです。 地球温暖化や北緯20度ラインに存在する「エルニーニョ」によって、暖かい潮流が微妙に変化し、日本列島沿岸の潮流に影響が出てきていると思われます。 雨が降れば各地で自然災害が発生し、専門家の方でさえ予想しにくい現状です。
梅雨期の「曇り空」で波高も適度にあり潮の流れがある釣り場では「梅雨グレ」の入れ食い状態の釣れ盛った昔と比べると、昨今ではそのような状況にはないように思われます。 現在の「梅雨グレ」を釣れ盛るためには、先ず餌取り対策が大切です。それは、撒き餌の投入場所が重要なポイントです。 撒き餌は単にウキの頭に打つのではなく、「波やサラシ、潮流や風の強弱と方向」を計算して投入する必要があります。もちろん、自分が設定したタナの深さにも考慮しながら。 これができるかできないか、つまり、「潮を読む」事ができるかできないかで釣果が左右されます。 いまだに、針にエサを付けて海に投入し、ウキの頭に何となく撒き餌を打っている釣り人さんがあまりにも多く見受けられます。 また、投入時にエサが外れたのにも気づかず竿を出し続けてお魚が釣れるのを待っている人までいらっしゃいます。 注意深く、計算しながら、考えながら釣りをする。その結果、お魚が釣ればより楽しく、上達もするはずです。
餌取りの一つとして足の速い「小サバ」や「小アジ」が居ます。 これらは梅雨明けには大きくなり深場に移動してくれますが、それまではとてもやっかいな餌取りで釣り人全員が手を焼いていると思います。 ただ、1ヶ月程度の辛抱です。これらの餌取りは南蛮付けにでもして美味しく頂いて下さい。 他に「スズメダイ」、関西方面では「オセン」とか「ネンブツダイ」と言われ、足が遅いため撒き餌の打ち方次第である程度仕分けることが可能です。 「フグ」の多い釣り場では、針のチモトに十分注意しハリスの傷等を十分に確認すること。これは、毎回、仕掛けを回収した毎に実施する必要があります。 ハリスに傷があると、不意に大きな魚が来た時に、それが原因でハリス切れ! 「あ〜交換しておけば良かったぁ〜」の反省は反省になりません。そうなる前にフグの多い釣り場以外でも、毎回ハリスチェックをする「癖」を付けて下さい。
一方、ウキの方は今のシーズンはウキが気持ち良く沈むことが少ない時期でもあります。 ウキが沈まない内に付け餌が取られているパターンが多いので、10月頃までは、今までお話しした餌取り対策を念頭に置いた釣りをして下さい。
ウキの感度とかを求める前に餌取り対策に力を入れて欲しいです『撒き餌の打ち方』。
以上 2014年 6月 9日 全国峯友会主宰 峯 享男 |
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