La déconstruction des idoles ──アイドルの脱紺築 après le 1er juin 2007
『アロハロ!2 モーニング娘。DVD』について |
『アロハロ!2 モーニング娘。DVD』は神懸っていますね
『アロハロ!2 モーニング娘。DVD』について 2 出発編
『アロハロ!2 モーニング娘。DVD』について 3 スタート地点に到着編
『アロハロ!2 モーニング娘。DVD』について 4 エクソダス(脱出)編
・とりあえず3回ほど見たけれど、何度見ても素晴らしすぎる。これは文句なしの傑作。神懸っています。
四代目リーダー吉澤ひとみの置き土産となるべき作品でしたが、結果的には五代目リーダー藤本美貴の置き土産になってしまいました。
以下、思いつくままに感想を。
・最初は、イメージビデオ的な、導入部分。そして、水着姿でプールで戯れ、アトラクションで楽しむ娘たち。
まー、アロハロ!なので、水着は欠かせないですよ、と、お約束ですよ、と。
でも、見てて思うのは…娘たち、みんな痩せすぎ(亀除く)。
女性タレント(特にアイドル)は、痩せていなければいけない、痩せていればいるほどよい、という強迫観念。この強迫観念から自由でいられる女性は、おそらくいないのだろう。
(およそあらゆる面で、女性という存在は、男性社会が作り上げた価値基準に拘束されている。ちょっと太りでもすれば「女を捨てた/降りた」と言われかねない。そこでいう「女」とはだが一体何か)
吉澤さんは、痛々しいほど。ガキさんも絞りすぎ。ミキティは『リアル226』の頃の体形がセクシーだったのに…おまいらが「樽ティ樽ティ」言うからっ!
久住はまだ子供なので、これから健康的に成長してほしいと思う。れいなは17歳という時期なのに、あれは細すぎ。貧相で悲しい。もっと太れ! と、声を大にして言いたい。
えりりんぐらいのボリューム感があって、はじめて水着姿が映えると思うのだけれど、そういうことをいうと「デブ専」とか言われかねないこのご時世(決してえりりんはデブではないのに)。
亀ちゃんのパーフェクトむちむちボディーと、冬重の気配を残すさゆみんの太ももは、見ていて気持ちがいい(いや、ヘンな意味ではなく)。
・そして、このDVDのメイン企画。歴史に残る名企画。モーニング娘。全盛期でも、ここまで面白い映像作品の企画はなかったかも、と思わせるぐらい。
9人が、2人一組の4チームと、ベース(基地)担当に別れ、4チームが、それぞれ別の遠くの地点から、自力でベースへの帰還を目指すという、サバイバル的企画。
・まず、なんと言っても藤本美貴が素晴らしい。「自分の魅力を出しやすいかどうか」という観点で言えば、明らかに貧乏くじのポジションだと思うが、それを補ってあまりある名司令塔ぶりを披露。
これが吉澤さんでも、それはそれで面白かったと思うけれども、まー、ミキティで正解だったんじゃね?ぐらいな。←ミキティ風イントネーションで読む
今回の企画はメンバーたちが「自力で」頑張るというのがポイントなので、司令塔も、とりあえず、メンバーに対して、「自分の口から」情報をお伝えする必要があります。自分で、資料を読んで、4チームの経路を把握し、電話越しにちゃんと情報やアドバイスを言葉で説明出来なければいけないわけで、まー、吉澤さんは、その点不安ですよね。「だいじょうぶだって、なんとかなるから」で全部済ましてしまいそうで。
・亀井&久住チーム(A)。おバカを精密に演じ切る才女と天然のおバカのペア。
とにかくえりりんが萌え萌え。だが、久住の馬鹿力(ばかぢから、ではなく、ばかりょく)も凄い。それは、意外にも不愉快ではなかった。詳細は後日。
・道重&田中チーム(B)。一番見ごたえのあった二人。したたかに、貪欲に、見せ場を作りまくり。
この二人がハワイの田舎道を歩く姿はまるで、一編のロードムービーを見るかのような詩情に溢れていた。ヴィム・ヴェンダース、負けたな。←言い過ぎ
本気で不貞腐れるれいな。さりげなく励ますさゆみん。そして、二人で繰り出す小芝居の雨あられ。詳細は後日。
・吉澤&新垣チーム(C)。この二人の関係はなんだろう、ご主人様と、忠犬?
この二人の間には、見えない壁が聳え立っている…ような気が…それは、久々に出現した5期の壁なのか。久々に「お姉さんモード」ではなく「下っ端モード」のガキさんを見た。懐かしい。
とにかく、やる気ゼロの吉澤さんが神。最初っから、課題にまともに取り組むつもりがない。「なんでリーダーの俺様がベースじゃなくて、下っ端と一緒に歩き回んなきゃなんねーの」と言うか。そんなだからベースを任せられないというか。でも、そのお陰で、下っ端ガキさんの八面六臂の大活躍が見られたので、あれは、吉澤さん、意図的にやっていたのかも。よっすが普通に真面目に取り組んでも面白くもなんともないし、ガキさんが単なる添え物になっちゃうもん。ということで、リーダーらしく後輩を前に出すために、後ろに下がったのかもしれない。きっと気のせい。詳細は後日。
・高橋&光井チーム(D)。真面目で地味な二人による、真面目で地味な旅……しかし、愛ちゃん、最後に奇跡を起こしてくれましたね。さすがセンターです。エースです。5期の絆です。
それと、この二人の組み合わせは、新入りミッツィ〜がベテラン高橋の後ろをくっついて歩くようで、実は、頼りないことこの上ない愛ちゃんを、しっかり者の光井さんが、密かにサポートすることが期待されているかもしれない。詳細は後日。
撮影2日目のメイン企画について、詳しくみていきましょう。
A(亀井&久住)チーム。移動のロケバスの中で資料の入った袋を開けます。不安一杯。
B(道重&田中)チーム。こちらも同じく。
田中「開け方すら分からんと」
表情が、既にビビり気味。うちら、これからどうなると? どこ連れていかれると?
D(高橋&光井)チーム。地図を広げてみる愛ちゃん。
高橋「地図だぁ。でかいなー」
光井「英語ですよ全部」
うん、初々しい。海外旅行にワクワクって感じが出てます。
高橋「ほやでぇ」
訛り全開、絶好調の愛ちゃん。ベテランの余裕をちょっと出してみせます。
B(道重&田中)チーム。
田中「タイムポイントって何? …っても教えてくれんことになってる」
今回の企画の厳しさに、ちょっとむかついている、不貞腐れ意味のれいな。いい味出してます。
道重「何この大雑把な地図? こんなんで帰れんよねー」
れいなと二人だと、山口弁が出まくりのさゆが可愛い。普段はきっちりした標準語の敬語がデフォルトとなっているので、とても新鮮です。
そして、さゆみんを写しているカメラマンさんに向かって、道重「わたしたちは今からどこに行くんですか?」「何ていうところに行くんですか? か?」
と問いかけます。カメラ目線というより、カメラマンさん目線です。こんな可愛い表情で問いかけられたら、何もヒントをあげちゃいけないとディレクターさんから釘を刺されているカメラさんも、さすがに無視し切れず、カメラを傾けて(さあねえ?)と答えます。このB班カメラさんは、さゆれなと、撮り方で会話したり、共謀してネタをやったりと大活躍。とてもいい雰囲気です。
田中「最悪! 無言!『・・・(テンテンテン)』よ、これはきっと」
れいな、今回の甘くない企画に、かなり気が立っております。
C(吉澤&新垣)チーム。懸命にお金を数えるガキさん。ガキさんにすべてお任せの、吉澤さん。余裕ぶっこいてます。
ガキさん、リーダーに対しては常に敬語を崩しません。
B(道重&田中)チーム。地図の意味を真剣に解読するさゆみん。そのやる気満々な姿勢が素晴らしい。
という「前向きなさゆみん」映像は、次のC班のための前フリでした。
C(吉澤&新垣)チーム。
吉澤「とりあえず寝よう」
と言って大あくび。よっす、フリ幅大きすぎ。このあとも、吉澤さんは、常に隙あらば寝ています。ひたすら寝ています。もうハワイも見飽きたし、いまさらガキさんと熱く語るようなネタもないし。
そんな大将の大物っぷりには到底ついて行けない下っ端新垣さん「『とりあえず寝よう』…寝るんですか? 寝ちゃうんですかぁ!?」
ガキさん、ガキさんが哀れすぎます。
吉澤「とりあえず、やることはやったから」
いやいやいやいや!ガキさん、懸命に資料に眼を通してますけど!?
新垣「大丈夫ですか? こんな余裕を…余裕をもってやってたら」
吉澤「大丈夫だよ」
超大物。幾多の試練を乗り越えてきたよっす、こんなチョロい企画ぐらいでは、ぴくりとも動じませんっ。
新垣「寝たぁ! ……どうしよう」
と、困り顔のガキさんのアップ。うん。やっぱり、今回の吉澤さんの仕事は、ガキさんを困らせること、で、決まりです。
堂々と寝ちゃってる大将の寝顔を、とりあえず、デジカメできっちり抑える仕事熱心なガキさんなのでした。堂々と寝ちゃってるリーダーもある意味仕事熱心(?)
一方、無言で車に揺られているD(高橋&光井)チーム。まんじりともせず、真っ正面を見据える二人。沈黙を破ったのは、後輩のミッツィ〜でした。
光井「今日、一杯喋れますね」
この機会に先輩と親しくなろうというやる気あふれる新人さんです。
高橋「ナニ?」
よく聞いていない愛ちゃん…
光井「あんまり高橋さんと喋ったことないから」
おっと、大胆なぶっちゃけ。
高橋「おー。そうだねー」
そうだねー、じゃなくて。頼みますよ、先輩。もうすぐサブリーダーなんだから(収録時)。
高橋「今回の旅の目標は『知ること』にしますか?」
光井「しましょう!」
超笑顔です。
高橋「お互いをね。…そんなこと言っていられないと思うよ。余裕がなくて」
そんな、いきなり後輩の思いをぶっつぶさなくても。さすが、モーニング娘。一、空気が読めない女、愛ちゃんです。
A(亀井&久住)チーム。
亀井「大丈夫だよね?」
超不安気です。
久住「大丈夫大丈夫!」
何にも考えてないので、安請け合い。
紙袋に資料を戻しながら、久住「しまいしまいしなきゃ」
しまいしまい、に、ちょっと萌え。幼児向けアニメ声優というより、あなたが幼児です。
亀井「小春ちゃん心配」
久住「なんでですか! 亀井さんのほうが心配ですよ」
正直どっちもどっち、いい勝負だと思います。
亀井「だって絵里、頼れる人が一緒に行くかなー? と思ったら小春ちゃんだった」
全然頼れねーよ、と。絵里の言う「頼れる人」って美貴様だよね、きっと。
久住「頼ってくださいよー」
自信満々です。
亀井「わかった」
久住「地図見ますよ」
なかなかにケナゲでもあります。
亀井「そうだよね」
久住の馬鹿力(ばかりょく)が、キテます。だが、絵里のヘタレ力、妹力も負けてない。なにせ、先輩なのに、自分がしっかりして引っ張っていかなきゃ、という気迫がゼロ。
この先どうなるのか、心配な二人。
というか、どのチームもそれぞれに心配。
ん。心配させてこそのモーニング娘。だね。
二人一組になった娘。たちが、資料と、ベースの藤本さんに連絡できる携帯電話と、1チームにつき150$の現金を渡されて、自力でベース(タンタラスの丘の上にある家)への生還を目指すこのゲーム。(同行しているスタッフさんは、ディレクター兼、カメラマン兼、本部との連絡係の一人だけという、『水曜どうでしょう』も真っ青の小人数クルーです)
ゲーム開始地点到着の10分前からは、娘。達は目をつぶるように指示されます。自分たちが、どのルートを通って、どこに運ばれたのか、まったく分からない状況です。
C(吉澤&新垣)チーム。車の中で眼を開けてみると、周囲に広がっている広々とした緑地は……墓地です!
新垣「無理無理無理無理無理無理×∞!!」
ガキさんがマジで脅えまくり。絶叫マシン系は得意で、いつもお姉さんらしく毅然としているのに、お墓ユーレイ関係は本気で苦手らしく。
朱塗りの欄干のついた橋の向こうには、お寺のような建物が。
吉澤「竜宮城?」
新垣「竜宮城じゃないですよ、竜宮城はだって…」
脅えててもツッコミ。
リーダーが、余裕で、橋の上から写真を撮ろうとした時、お寺の鐘が「ごおおおおん」その音に、さらに脅えて、逃げ帰ろうとするガキさん。脅えガキさん、いいわあ。新鮮で。
吉澤「あれ、除夜の鐘鳴らそうぜガキさん」
新垣「え、除夜の鐘じゃないと思いますけど」
ガキさんはどんなにビビッてもツッコミだけは忘れませんでした。仕事の鬼と申せましょう。
大きな鐘をお行儀よく一回撞いて記念撮影するガキさん。交替した吉澤ひとみさん、「ハッ!」と掛け声もろとも、鐘をいいだけ撞きまくり鳴らしまくり。
新垣「何回鳴らすんですか。ちょちょちょちょ、やめてください」
D(高橋&光井)チーム。眼を開けると、周囲はただの住宅街。目の前に、子供用の遊具が設置された公園。
光井「遊べるー♪」
可愛いらしすぎます。
この住宅街で何をすればいいのか途方に暮れた二人は、藤本美貴さんに助けを求めます。
ベース美貴様初登場。
携帯電話が初めて鳴ったので、ちょっとテンパッている美貴様が愛しい。どこからだろ、と掛かってきた番号を確認します。
藤本『ハイハーイ』
ヘンな人から掛かってくる訳はないので、普通に出ればいいんでした。
高橋『もしもし、こちらDでございます』
藤本『ハイハイ、着いた?』
高橋『ハイ。ただいま到着地点に着きましたー』
愛ちゃんも緊張して、つい敬語になっております。
藤本『おー。頑張ってよ』
高橋『頑張るよー』
ようやく、喋っている相手がミキティだということを意識した喋り方に。
藤本『うふふふ』
高橋『すごい不安、って言われたんだけど、光井に』
ナニゲに後輩を呼び捨てする愛ちゃん。
藤本『ウソォ。あのねえ……』
これからしてもらうことを丁寧に説明する美貴様。口調は敬語。小さな山が近くにあるので、登って写真を撮ってきてください。
高橋『あれ美貴ちゃん描いたの?』
地図の絵をツッ込もうとする愛ちゃん。
藤本『違うよ。あれわたしが描いてないよ。どゆこと? 絵が下手だってこと?』
高橋『……うん(笑)』
藤本『それはねえ…。うん、伝えとく』
このからかい口調が可愛い。スタッフさんが頑張って描いた絵をバカにしましたね? 知りませんよ? と。
高橋『イヤー(笑) そんなことないそんなことない』
今更否定しても口に出した言葉は消せません。
話を戻して、山に登るようにと伝える美貴様。
高橋『写真をぉ!? え〜〜〜?』
不満気です。
藤本『え〜〜〜? じゃないよ』
文句を言うな、と。
高橋『行ってきてよ』
自分は涼しい部屋でノンビリしてるくせに、的な。見たけりゃ自分で登れよ、ぐらいな。
藤本『行きたいよ』
わたしはわたしでベース係という重要な任務があるんだよ、と。しかも、こっちは退屈だぞ、代われってんなら何時でも代わるけど? …この、会話に漂うさりげない緊張感が楽しくてステキです。
(この二人も、ねじれたライバル関係ですもんね。藤本さん、年上。でも、6期で一応モーニング娘。としては後輩。でもソロ歌手としての実績がある。でも、愛ちゃんにはモーニング娘。生え抜きのセンター要員という誇りがある。でも、自分を抜かして、藤本さんはサブリーダーに就任。しかも、サブは年齢順でもいいとしても、次期リーダーまで、藤本さんに決まっている。今までは、加入次期の早いメンバーの中で一番年上の人間がリーダーを務めてきたのに、自分は抜かされた。その思いがあるから、ますます、藤本さんへのライバル意識が高まる。なので、「美貴ちゃん」と呼ぶし、基本タメ口を貫く…熱いなー)
光井ちゃんと、美貴様の会話、ほのぼのしています。
光井『お疲れ様です』
礼儀正しい。
藤本『お疲れ様ですー(語尾↑)』
口調が、優しいお母さんのようです。小春にツッコミ入れる時とは別人のようです。
藤本『高橋さんに身を委ねて。委ねられるか分かんないけどさ(笑)』
高橋愛さん、どうしようもないからなー、と言いたげな。
光井『そっち楽しいですか』
一人寂しくお留守番役の藤本さんにさり気なく気を遣う光井さん。さすがです。出来る人です。
同じことを小春に訊かれたら「ハァ? 楽しい訳ないじゃん一人で留守番。お前バカじゃね?」ぐらい言いそうな藤本さんも、こんな大人な気遣いを見せられたら、大人として対応しちゃいます『楽しいよー、なんか、うん、楽しい(笑)』
ちょっと無理しつつ、後輩の気遣いに応えつつ。
光井『いいなあ』
藤本さんを羨ましがってみせる(=ハズレ籤じゃないですよー)という気遣いぶりが、大人。尊敬です。
藤本『ま、そっちはそっちの楽しみがあると思うから…』
楽しんでおいで、と後輩を優しく気遣う美貴様。礼には礼を以って接する美貴様。
電話を終えて、指示された山を探すDチーム。
高橋「ちょっと待って。あれじゃねぇ!?」
……(長い沈黙)……「誰か答えてよー!」
普段の番組収録であれば、誰かスタッフさんが、手助けして、何から何まで指図してくれるのでしょう。それが当然、と甘い考えを抱いていた高橋さん。今回の企画、そして、スタッフさんは、一味も二味も違います。何にも教えてくれません。そこが最高に素晴らしい。(ま、企画を成立させるため、撮影するための指示は出すのでしょうけれど、ゲームのヒントは一切出さないらしい)
C(吉澤&新垣)チームは、いよいよ、お寺の中に侵入。入り口には「PLEASE REMOVE SHOES」という立て札が。
吉澤「あ。靴を脱げ」
正解です。
ところが、ガキさんが、さっきいた人は靴を履いていた、とか言いだします。で、結局、土足で中に入ってしまう二人。中を歩いている観光客が裸足なのを見て、慌てて入り口に戻る二人。萌え。
18歳の人、語学力はともかく──ハングルよりまず英語でしょうが、という話はさておき──年相応の常識を身につけましょう、お寺で土足とかあり得ないし。22歳の人は、自分の大人力に自信を持ちましょう。
そして、大きな仏像の前で、ふざけた表情&妙なポーズで記念撮影する二人。必ずや仏罰が下ることであろうぞ。
ここで、ガキさんが、ミキティに電話。
新垣『もしもしミキティー?』
藤本『もしもしー』
新垣『新垣ですけど』
藤本『ハイハイ』
新垣『あのねー、今吉澤さんと着いたんだけど、私たちの着いた場所ってドコ? お墓っぽいんだけど』
藤本『お寺。お寺なのソレ』
新垣『お寺なんだ!』
そして、ミキティが(やっとわたしの出番だよ)とばかり、お寺の説明をしようとします。
藤本『それ、それスゴイよ。それはねえ…』
日本が世界に誇る、世界遺産にもなっている平等院を模したお寺なんだよ…的な説明を(一生懸命資料を読んで勉強したんだよ!)これからしようという、そのとき!
ふらふらとその辺をほっつき歩いていた吉澤さんが、戻ってきます。
吉澤「ガキさん、電話いらねー。バイバイしていいよ」
新垣『え? 電話いらないって吉澤さんが。バイバーイ』
わたしが知っているモーニング娘。の最後の一人、後光差す吉澤ひとみ様の言うことは絶対ですから。
吉澤「待って」
何か思いついた様子。
新垣『待って』
復唱。
吉澤さん、ガキさんから携帯電話を受け取り『ミキピンクぅ?』
藤本『よ……ヒトピンクぅ?』
吉澤『もう、すぐ帰る♪ 今、ジャパニーズ見つけたから』
と、言いたいことだけ言ったら、即電源OFF。
藤本『うそぉ! よくわかったね!? …………ん……もしもし……』
美貴様を放置するとは、さすが吉澤ひとみ、恐いものなしです。ってか、少しぐらい人の話を聞こうとするようにね。
ただ、早く帰ればいいってもんじゃなくて、その過程で、いろいろ苦労したり、テンパったり、失敗したり、萌え萌え姿を見せたりするところに醍醐味がある企画なのに、吉澤ひとみさん、ぶち壊しにする気でしょうか。
藤本「しゃべんないから切っちゃえ」
ここで、ベース係、藤本美貴さんの状況説明。
藤本「すごいわたし、受験勉強してる人みたい」
そうです、勉強が好きという訳でもない──英語をやるやると言いながら全然手も付けていない、いつになったらアギレラになれるのかわからない──美貴様が、短い時間に一生懸命資料を読んで、各チームの帰ってくるルートや、見どころの説明が出来るように、頭に叩き込んだ美貴様なんです。そのお陰があるからこそ、美貴様の優しいアドバイスがあってこそ、各チームは安心して帰ってくることができるのです。それを吉澤さんと来たら……
藤本「よし…でも、掛かってこないとヒマだね」
わたし待つわいつまでも待つわ、と、メンバーが頼りにしてくれるのを待っています。掛かってこないと、あてにされていないような気がしてますます淋しいミキモチになっちゃう美貴様。「よっちゃんがね、『すぐ帰ってくる』っつってた『もういいの。電話しなくていいよガキさん』って言ってた」
ちょっとは頼りにしてくれないと、わたしの存在はなんなんだよ、と。ただの暇人ですか、と。
藤本「……多分、絶対、帰ってこないってことかもしれないよね」
わたしがなんのためにベースで待機してると思ってるの? アドバイスなしで帰ってこれるとでも? ちょーしぶっこいてんじゃねーぞゴルァ! みたいな。
B(道重&田中)チーム。も、出発地点に到着です。
ロケバスの中で、おそるおそる目を開ける、さゆれな。
田中「え〜〜(苦笑)…ハイ、アラモアナじゃない、みたいな」
アテが外れたっちゃね。
道重「何ここ? 海やない?」
さゆみん、普段から山口弁で喋ってください。超可愛い。
道重「わたしたちの計画が全て狂ったよね」
そういう「計画」のことを捕らぬ狸の皮算用と言います。
田中「思ったー」
道重「だってー、アラモアナに行こうと、してたよねー?」
さゆ、超可愛い表情で、カメラマンさん目線。でも、それは、勝手な思いこみですから。カメラさんに甘えたってダメです。
道重「人に訊いてみる? ここどこですかって」
正攻法です。
田中「訊いてみる、か。」
道重「あそこでシャワー浴びよう人とか」
田中「訊くしかないよね」
イヤイヤです。
道重「でも人けも少ないよね」
まったくやる気の起きない二人。ロケバスの中で、だるそうに座ったままです。
道重「出たくなーい」
田中「熱つーい」
でも、文句言ってても始まらないので、仕方なくバスから出てくる二人。れいな、すっごい不貞腐れた顔です。
道重「あ、外のほうが涼しい」
そして、そこらへんの人に訊いてみるまえに、電話を掛けて藤本さんに頼ることにします。正解です。
田中『もしもしー、藤本さん?』
藤本『もしもし。ハイハーイ』
田中『どこに行けばいいんですか、何をすればいいんですか、れいな達は』
単刀直入な質問です。取り急ぎ要件のみ、的な。
藤本『そこビーチだけなんですよ、あるのは、とりあえず、そのスタート地点っていうのは』
道重『もしもし藤本さんですか』
藤本『そうですよー』
道重『あのぉ! えっとぉ! 藤本さんは今どこにいるんですか?』
この質問には意表を突かれましたね。ミキティもビックリ。普通、自分のいる場所を訊くんじゃないの?
藤本『わたしですか?(笑) みなさんがスタートした場所にいますね』
留守番係ですからね、と。
道重『それってなんていうところですか』
←ヲイヲイ
藤本『タンタラス』
田中っちがさゆの横で「じゃあタンタラスに戻ればいいと? って訊いて」
道重『じゃあタンタラスに戻ればいいんですか? わたしたち』
藤本さん、突然の質問にちょっと慌てました。スタッフさんに「タンタラスに戻るんじゃないよね」
と質問。ありゃ、藤本さんまで、よく企画を把握していない様子。大丈夫でしょうか。
スタッフさんに教えて貰い藤本さん『あ。ここか。そうタンタラス』
道重さん、れいなに「そう、タンタラスに戻るんだって」
なぜか、さゆみんが、藤本さんとれいなの中継役に……直接話しなさいよ……
その後、藤本さんから、全部手持ちのお金でまかなってね、ということと、写真を一杯撮ってきてね、と言う指示を受けて電話を切りました。
道重「ビーチでいっぱい写真撮って来て、って。二人で」
田中「やだ。」
不貞腐れまくり。ブスくれまくりのれいな。
道重「……撮ろうよー!」
叱咤激励するさゆ。楽しいなあこの二人。
海岸はキレイな砂浜ではなく、黒い岩がゴツゴツした磯。
先頭に立って歩くさゆの後ろ姿を見ながら、れいなカメラに、
田中「こんなにはしゃいどる、ひとりで」
れいなさん、落ちまくりです。
それでも、写真に収まる時は超笑顔。二人ともさすがプロです。
・ここで、留守番係の美貴様が、先程の愛ちゃんの問題発言についてコメント。
藤本「愛ちゃんなんかひどいんだよ、この地図をぉ…この地図、こっちだね、『アレ美貴ちゃん描いたのー』(←高い声で愛ちゃんのモノマネ。辛辣)ってことはー、これをー、わたしこれ描いてないんですけど、これを描いた方…わたしと同じくらいの絵のセンスです(笑)」
ちょっと恥ずかしそうに、楽しそうに笑う美貴様。「分かりづらかった。たしかにそうだよね。(絵の、海の中に描かれた二つの三角形を指差し)これナニ? だよね。ナニ? こんな波あるかいー、って話ですね(笑)…すごいなー」
でも、それは波じゃなくて、二つの島のつもりだったようで、「あっ?、これ島なんだ!? 全ッ然わかんない。美貴、ヨットかと思ったんだけど」
さらに美貴様のトークは、絵の話から、今回の企画の意味合いへと、続いていきます。
藤本「これ楽しいねー。行く人もー、ちょっと不安だけどー、楽しもうと思えば、多分楽しめると思う。だってさー、やっぱ海外に行くとー、ねー、だっていっつもぉコーディネーターさんとかスタッフさんが、いつもこう近くにいるなか、自分は英語を話さなくても、いろんなものが買えたり、いろんなところに連れてってくれるからー、(逆に、今回のような厳しい企画は)勉強にもなると思います。だし、いろんなものも見れるしー、ね。なんか、こ、お仕事って感覚じゃなく、遊んできてほしいな」
美貴様が、自分の言葉で、企画の趣旨や、意義を、見事に解説してくれました。さすがは次期リーダーです(収録時:多分ファンクラブツアー(3.24-25)の機会に同時に撮影したので3月の終り頃)(涙)。
続いて、A(亀井&久住)チームも、スタート地点に到着です。こちらは、さゆれなとは打って変わって、なんだか、ノリノリです。
ロケバスの中で。
亀井「着いた?」
久住「着いた着いた着いた」
亀井「お。いいの見て?」
久住「せーのっ。ぱっ!」
亀井「あ。海だ!」
海を見た途端に、今までの不安も吹き飛び、上機嫌に。
久住「入りません?」
ニッコニコです。
亀井「入りたいね!」
久住「ちょっと、足浸かっていいんですか?」
亀井「絵里も浸かりたい」
久住「行きましょうよ!」
亀井「え、これ、行きたいね」
久住「行きましょー!」
すっかり久住ペースです。亀ちゃん、小春に引かれてオアフ島巡りって感じです。
バスを降りて、ビーチに向かう二人。亀が荷物の入ったバッグを肩にしょっています。小春は手ぶらです。うーん。
とりあえず、写真を撮ることに。ここで、またもや、久住の馬鹿力(ばかりょく)が警戒水位を突破。
海をバックに、太い木に抱きついて、左足も上げて幹に巻きつけるポーズを取る小春。
亀井「ははは! 馬鹿っぽーい。馬鹿っぽーい。」
久住「馬鹿っぽくない」
亀井「はいチーズ!(カシャ) 絵里も撮ってー!」
絵里は、右手で横Vサインを作って、左手は腰にあて、左膝を軽く曲げて脚を持ち上げた、超可愛いポーズを。
久住「おー、いいショット、いいショット」
当然です。絵里がモデルだもん。
続いて、波と戯れる二人。
久住「きゃー!」
亀井「あははは!」
久住の馬鹿力がとどまるところをしらず、靴のまま、どんどん海の中に侵入。
亀井「ねえ、聞きに行こうよ。ここどこか聞きに行こう……あはははは!」
久住「きゃー!」
ついに靴が海水の中に。
亀井「あはははは!」
そして二人は、ビーチで海水浴を楽しむ外人家族をとっつかまえて、現在地を訊いてみることに。
亀井「はろー。えくすきゅうずみい。」
久住「えくすきゅうずみー!」
亀井「せえのー」
と、二人で声を合わせて、
亀井&久住「Where are we? Where are we? 」
えりりん、必死に地面を指差します。ココですココ! で、なんとか通じたようです。
白人のお父さん「ハレイワ」
久住「あれうぃわ」
ネイティブより英語っぽい発音。
白人のお父さん「ノース・ショア(北岸)」
亀井&久住「のーすしょあ」
復唱する二人が可愛い。
そして、地図を見てもらい、丁寧に説明を受けたのでした。
亀井「アロハー!」
久住「アロハー! フー!」
とハイテンションで挨拶して、バイバイ。
その後、二人で地図を見ます。
亀井「これどっち行くんだっけ? 方向が分かんないんだけど。こっち? でも、こっちは近すぎだよね?」
せっかくのアドバイスは役に立っているのでしょうか?
久住「こっち?」
とディレクターさんに尋ねますが、当然、無言。
久住「答えて!」
と大声で要求する久住。普段のように甘くない、ということがまだ分かっておりません。
困った時のミキ頼み、ということで、藤本さんに電話。
亀井『もしもしー、藤本さん? 藤本さん?』
藤本『もしもしー、着いた?』
亀井『藤本さーん?』
頼みの綱は美貴様だけという必死さが伝わってきます。
藤本『そうだよ』
亀井『絵里と小春チームなんだけどね、』
藤本『うん』
亀井『どこに帰ればいいか分かんない。あのね、も、なん、目的地が分かんなくなっちゃった。』
藤本『(笑)『目的地が分かんなくなっちゃった。』』
楽しそうに目を見開いて、絵里の言葉をリピートします。亀ちゃん可愛いなあ、と思っている様子。みきえり、はうあうあう。
藤本『帰る場所がわ…帰る場所はぁ』
ここで、無残にもテロップが。
「他のチームと同じ説明」
ディ、ディレクター! 他のチームを「他のチームと同じ説明」にしやがれ! おれのみきえりをカットすんじゃねえ〜〜〜〜〜〜〜(号泣)…今回だけは許してやるから…って、もう次はないじゃんか(涙)
从VvV从<みきともう絡めないのは、みんな同じだから
久住『あーあー、分かりました』
小春の喋り方は、人生に心配事なんか一つもない、って感じです。これに癒される境地に至りたいものです。
藤本『…帰ってきて。で、ビーチあるからぁ、ビーチの写真とか、一杯写真撮って来て』
久住『はい。了解です』
藤本『はい。またねー。はいー』
久住『ありがとうございます』
おバカを演じる才女と天然おバカのペア、ビジュアル的には、おっぱいちゃんと、非おっぱいちゃん(TVドラマ「山おんな壁おんな」を先取りしている?)のペアは、今後、どのような萌えを発揮してくれるのでしょうか。
(以下、近日更新予定)