兵庫県に氷河があった?  2002.06.30 作成

砥峰高原
   砥峰高原と言う高原が兵庫県の中央部にある高度800m位の所に広がる草原だ、草原を維持する為に毎年山焼きが行われる(リンク)。 元々は屋根葺きなどに用いる茅を得る為に維持されてきた草原だろう。

 今では山焼きが観光名物となり大勢の写真家などが訪れる。

 湿原が広がり珍しい植物も有るので私も時々訪ねる。

     
砥峰高原の掲示板の一部
   その高原の掲示板を読んで驚いた。 ココが氷河地形だと言うのだ。

 早速『氷河』『兵庫県』でYahooから検索。 でてきたのはメールで付き合いのある『山頂の岩石』さんのページ(リンク)だ。 コチラも見よう。

他にもたくさんの関連記事が見つかった。

段ヶ峰・杉谷コースの登山路
段ヶ峰の山頂から

 早速周氷河地形と岩塊流を確認しようと段ヶ峰・杉谷へ出かけた。 岩塊流は山登りで仲間が岩が動いてバランスを失い転倒した場所だ。 角の尖った岩塊がずいぶん有る。 勿論比較的最近土石流で流れ出た岩塊だろう、でもそうしてこんな岩塊が出来たかが問題だ。 こんな岩塊の在る場所、北アルプスの2000m位のなだらかな尾根、双六小屋付近、白馬大池付近を思い出そう。 年平均気温が0度以下の場所で雪のあまり積もらない場所だ。 夏に表面の氷が溶け水がしみ込み再氷結するときに岩を割る。

 段ヶ峰の山頂付近の地形もそうした地形の名残と考えると納得がいく。 山頂付近も赤土の下に角張った岩が隠れている。

以前から兵庫県内で不思議と思っていた地形がアチコチにある。 1:スキー場のある位置の地形だ狭いV字の谷を上がるとやや平坦な場所がありスキー場がソコから上の斜面を利用して造られている。 2:岩塊がやたらに多い場所がアチコチで見つかる。 3:1000mぐらいの山の上がなだらかすぎる。

  1000mを越える山は雪に覆われ却って保護され残っているが1000m位の場所が氷結で激しく破壊されたとすれば説明が付きそうだ。 氷河の跡とされる〇〇カールの多くも周氷河地形と侵食で説明出来ないだろうか。 海面の低下で日本海が太平洋から切り離された時期日本列島はあまり雪が降らなかった筈だ。

 では、何時頃周氷河気候だったのだろう。 最終氷期は一万年前から7万年前で気温は現在より7-10度低かった。 当時丁度兵庫県の1000m位の場所が現在の北アルプスの2000m位の気候だった? 高山植物の咲き乱れる段ヶ峰、はるか北には夏も雪に覆われた氷ノ山が見える。 そんな楽しい風景がそんな昔のことではないのですね。

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