増位山 

 増位山という名の関取がいた、姫路出身である。 姫路市の北側には広峰山と増位山が連なっている、最高点が370m位の連山だ。山の中には多くの道が有りちょっとした散策や自然観察に良い。 殆どが禁猟区なので動物の気配が濃厚である。 中でも増位山は隋願寺の寺域なので、市街地に近いのに炭焼きなどに利用されてきた里山とは一味違う雰囲気をもっている。

隋願寺の本堂
   私はこの山を散策する時は山頂に近い駐車場を利用する。 姫路城の東側の道を北上競馬場を過ぎ歩道橋の有る白国の信号で右折三番目の信号を左折すると山へ登る道が有る。

 ドンドン登ると山頂の駐車場に着く、この駐車場は車やオートバイのサーキットとなっているので出来るだけ隅の方に駐車する。

 散策路としてのお勧めは先ずは市川を見下ろす東尾根と、市街の大部分を見渡せる西尾根である。

 駐車場から寺までは直ぐ近くだ駐車場のトイレの裏の階段を上るか、池のある公園の東側の階段を上がる。

 公園が出来るまではここは自然観察に良い湿原だったのに! 今でもモリアヲガエルの産卵をみるっことが出来る。 

碑文を背負った亀
   このルートで最初に出会うのが榊原忠次の墓所である。 榊原忠次は姫路城主で徳川四天王の一つと言われた。

 柵が有り閂が掛っているが簡単に開けられる。 中に有るのが忠次の一代記を約3000の文字で刻んだ碑文を背負った亀が守るこの墓である。

 この文字を一字の違いも無く読むとこの亀が動くという。 全く動いた気配が無い所を見るといまだ買って誰も完全には読んでいないのだろう。

 寺の南側にも池がありちょっとした公園がある、(ソーメン滝へ)の案内に従い歩くと梅林の中を通る、この梅林姫路市が造ったものだが日当たりが良くないので花はあまり期待できない。

古墳の跡
   一番奥の梅林から階段を上がった所に「榊原政邦と夫人の墓所」が有る。 政邦は二度目の榊原家姫路城主と成った。

 ここを通り過ぎるとすぐ板根の目立つシイノキが多い。

 チョト登って尾根道を行くと、東尾根に入るところに、古墳の跡がある。 この道を真っ直ぐ行くとソーメン滝に行く、いずれ追加紹介する。

 古墳時代からこの山が姫路市域を支配する重要な場所だったのだろう。 もちろん当時は海は直ぐ傍だった筈だ。 この辺りの海を埋めたのも鳥取の砂丘を作ったのも砂鉄を採る為と、製鉄用の炭を作るために山の木を切った為と私は考えている。 特に山陽路は赤穂の製塩用の炭を作るためにも利用されてきた。

第二展望台から市川と瀬戸内海を見る
   東尾根には第一から第三まで展望台が有りベンチなどが用意してある。 尾根から右に折れ下ると舗装道路に出る。

 さらに少し下ると左側に播磨西国三十三箇所霊場、第四番札所の隋願寺が有る。 寺の人が便利なように下に降りたのだろうか?

 
   札所の隋願時から階段を下る、最初に車で登った道を横切り西尾根の先端へ行く。 登り口に左の写真の礼拝所が有る、以前は少し上に有って独特の雰囲気が有ったがすっかり取り壊されている。

 ここから駐車場まで約1.5km硬い凝灰岩の急坂があり、雨の日に下ると滑り易くて少し困る。

 この尾根からも競馬場や姫路中心部の展望が楽しめる。

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