これは、旧約聖書詩篇139篇の中からとったものです。作者は、紀元前1000年に生きていたダビデ
というイスラエルの王様です。詩篇は全世界の最も美しい文学史の一つとして知られています。聖書を
記録した人達が、神様の事をどのように考えていたかをあらわす、代表的なものです。
権力も権威もある人、すなわち、ダビデ王は、「御手を私の上に置かれました」というふうに、神様
の事をへりくだって言われています。
これは、非常に変わった表現です。「よみ」というのは、暗闇の事ですが、もともとは、地獄という
意味です。これは人生の辛い経験を表している言葉です。人生には、苦しみ・悲しみがあり、困難・苦
難もあります。私達の人生にも、場合によって、辛い経験がやってきます。ダビデ王も、さんざん苦し
みを経験しました。死んだ方がましと思うほど辛い事が何度もありました。私たちにも、真っ暗な所に
落ちてしまったようなつらさ、地獄に落ちてしまったような苦しみがあるものです。こんな苦しみ・辛
いときでも、ダビデ王は、どういうふうに表現をしているのか、10節をご覧ください。
ここまで考えてみますと、ダビデ王は、決して宗教的な本を作ろうと思って、これを書いたのではあ
りませんし、又、わざわざ美しい文学を作ろうと思って書いたのでもありません。むしろ、神様が生き
ているという実感の中から、これを書いたに違いないと確信しています。
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※ どうぞ、この所を覚えていて下さい。当日、お二人の挙式の時に、一言だけですがこれに触れてみ
※ たいと思います。つまり、私達が生まれる前からも、神様は、一人一人の将来を見ておられます。
※ 母の胎内に骨組みが、出来上がる前からも、神様は、一人一人の為に素晴らしい計画をそなえてい
※ らっしゃいます。
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最後に、この権威のある、大金持ちの王様は、「主よ、私の心を知って下さい」といいます。又、と
こしえの道というのは、「永遠の命」のことです。私達もそれを求めているのではないでしょうか。