『首頁開設』

あちらこちらの文鳥サイトを渡り歩いている内に、自分でもサイトを開いてみようかという気持ちが沸いてきてしまった。

ホームページの作り方はまったく知らなかったけど、職場にFrontPageExpressの参考書があったのでこれを頼りに挑戦してみる事にしたのだ。

その本には、体験版のCDが付録として付いていたので、これを自宅のPCにインストールすれば、暫らくは何とかなるだろうと。

たくさんある先発の文鳥サイトはデザインが個性豊かな上、サイト管理者がほとんど女性の為か、可愛い系が多い。

可愛い系や自慢系のサイトと同じ様なスタイルのサイト作りをしたならば、多分、自分自身で拒否反応を示し、自己嫌悪に陥り、

止めたくなってしまうはずなので無理。そこでとても参考になったのが「文鳥団地」のサイトだった。

1999年6月に開設されたこのサイトは、文鳥飼育サイトの大御所と言って良いほど充実した内容を持つサイトであり、

管理人には文鳥博士という称号を贈りたいほど、文鳥に関する事柄の研究そして調査結果を掲示してある。

特にこのサイトで一番気に入ったのが飼育物語だった。文章表現力は言うまでもなく、物語自体が秀逸したもので

何度読み直しても面白い。可愛い系や自慢系のサイトの中では、文鳥が成鳥となり、文鳥の日常生活が標準化されてくると、

ぱたっと更新が途絶え休眠してしまうサイトも少なからずある。そんな事態は避けたいので、連綿と続く「文鳥団地」と同じ様な

飼育物語を中心とし、他には写真を掲示するといった簡易な形式のサイトで最初はスタートする事にした。

サイトの運営は、開く事よりも続けることが難しいと言われている。これには納得できる。継続は力なりだ。

最初から掲示板有り、チャット有りという形式もある様だけど、自分の場合は少しづつ項目を増やしていく形式を取る事にした。

凝り性な性格が災いするという自覚も有ったからだ。そして既にサイトの名前は決まっていた。

それは、「中雀王朝記」つまり「中○家のジャワ雀の王朝記録」を縮めたものだった。

(ナカスズメではなくチュウジャンと読む)中雀と麻雀はなんとなく語感が似ている。

そうすると、まだ見ぬ雛の名前が浮かんできた。「ハク」と「ハツ」だ。

そしてこの夫婦の間に産まれた仔を「チュン」と名付けることにしよう。これで三元牌の完成になる。

その子孫たちには、「トン」「ナン」「シャー」「ペー」と命名し、あとは「ポン」「チー」「カン」「ロン」等の麻雀用語を採用すれば

命名に困る事は無いし、名前に統一感がでる。我ながら良いアイデアだ。(まだ、この時期には文鳥はいない)

そうこうしている内にサイト全体のデザインイメージが浮かび上がってきた。

東洋的雰囲気のする「中雀王朝記」という字面、文鳥の名前が麻雀用語、これは、中華風素材でデザイン構成するしかない。

当時、今でもだが、夫婦でブームになった「十二国記」の影響も実は多くあった。

中華風デザインのサイトはあまり見かけなかったので、これはこれで自分のサイトは個性的なデザインになるかなと思えたが・・・・。

実は後でわかったのだが、中華素材を扱っている素材屋さんが意外と少ないという事だった。

その為、中華風デザインのサイトが少ないのかもしれない。特に、古典的というか幻想的な中華風素材は本当に無い。

そういった条件の中、貴重な素材屋さんを運良く見つけることが出来た。

「Miracle-Page」という素材屋さんで、ここでは美しい素材を提供されている。

管理人も自分のコラムの欄で、「中華風素材を見つける事が出来ず、自分で作る事になった」と書いている。

そのくらい和風素材に比べると中華風素材は本当に少ない。

そういった理由で、「Miracle-Page」の素材がデザインの90%を占めることになった。(この頃には、既に文鳥はいた)

最後に自分のハンドルネームを決めなければならない。これは結構考え悩みました。

それまでは、横浜フリューゲルスのマスコットキャラクターの「とび丸」という名前を使っていたのだけど、

既に消滅してしまっているチームへの愛着も無くなりつつあったので、新しい名前を考える事にする。

そしてハマっている「十二国記」の世界から名前を探す事にしたのだった。

長々と10年以上は使う予定の名前なので、文鳥王朝の上に君臨する者という、きちんとした意味合いのある名前を付けたい。

そういう意味合いになると「天帝」や「主上」があるのだけど、これは偉そうで嫌だったので却下。

色々考えた結果、「蓬山公」の「公」という字が気に入ったので、残りの「ホウ」の部分を「鵬」(=鳥世界の主、大鳥の意)とする事にした。

自分勝手な意味付けは、大鳥山の主という意味になる。ちょっと仰々しく偉そう、その上、呼びにくいという感じがあったけど、

他に良いのが無かったのでこれに決める。

いよいよホームページの作成に取り掛かる。

育成日記は秋頃からちまちまと書いていたし、バナーやテキストボタン等も暇を見つけては、コツコツと作成していた。

あとは写真を準備すれば大体の準備は終わってしまう。

そのお陰で最終的なサイト作成は、たいした時間も掛からず作ることが出来た。

唯一、プロバイダーのカウンターを取り付けるのに苦労してしまった。

今までやった事の無い事だったので、作成に取り掛かった夜はうまく出来ず諦めてしまい、

翌日、気を取り直して取組むが、訳が解んない内に何とか成功してしまった。今考えても、どうやったか思い出せない。

それからプロバイダへデータを送ろうと、FTTPを使用するがうまくいかない。

プロバイダのマニュアルをプリントアウトし、MS−DOSプロントを使用して送るがうまくいかない。

どうやら私のPCが7年程前のWIN95なので、それが原因なのかと半分諦めかけてしまった。

結局は、プロバイダのサーバーに障害が発生していた為、送れなかったと判明。

何とかサイトの立ち上げに成功したがその後、再度、プロバイダのサーバーに障害が発生した為、

もう一度データを送る羽目になってしまった。最初に、私が訳も解からずFTTPや何やでデータを送った為に障害が発生したのかと

ちょっと心配してしまった。

何とかサイトを立ち上げる事が出来たので、次はYahooへサイトの登録申請だと、

当時、何も解かっていない私は無謀な試みを胸に描いていたのだった。