『出血』

9月28日

背中がゾーッと寒くなるハプニングが発生した。

それは夜餉を与えていた時の出来事だった。

いつもの量の約2/3程与えて、「朝まで何にも食べれないのだから、しっかり食べるんだぞ」とせっせと口の中に入れていた時、

ハクが何かペッペと吐き出している。何だぁ?と見ると、新聞の上の吐き出した差し餌が赤い。

突然の事で何が起きたのかわからない。ハクを捕まえ、口を開けさせると、舌の上と喉が血まみれになっている。

背中に寒気が走る。

育て親で喉を切ってしまったのか?文鳥はちょっとした出血でも出血多量で死んでしまうという事を思い出し、

頭の中に「病院!」の二文字が浮かんで来た。

しかし夜の8時では動物病院は営業していないし、急患で連れて行くべきかと迷う。

傷薬を付けるにも、喉では副作用が怖い。とりあえず、水を少しハクの口に入れる。

太子達に餌を与えるのが怖くなってしまい、夜餉を止める。

2/3は与えたから、餓死する事は無いだろう。

ハツを籠に入れ、容態が悪くなってきたら体温が下がるから、異常に気付くだろうと判断して、ハクを手の中で抱いてみる。

30分ほど抱いていたが、いつも通り気持ちよさそうに寝ている。

口を開けさせると、出血は見られない。血は止まったのかと思い、ハクも籠へ戻す。

今日から、ふごをやめてツボ巣に切り替えていたので、再びふごに戻そうかと思ったが、

ふごに入れていると文鳥の体が文鳥自身の糞によってかなり汚くなるので、そのままツボ巣とした。

30分後、再びハクを見ると生きていた。1時間後再び見ると生きていた。また1時間後、覗くと生きていた。

これなら致命的な事は無いだろうと判断して、翌朝を迎える事にした。