SUBARU 360 復活計画

 ピストン&シリンダー整備 の巻      

シリンダー&ピストン載せ替えに備え、部品取りから外したシリンダーとピストンの整備を始めました。もともと#1は、軽い傷くらいですが、カーボンの付着は多く、まず#240程度のペーパ―で軽くカーボンを落とします。その後、#1000の耐水ペーパに2ストオイルをたらし、全体を研磨します。

 ピストンピン、ピストンリングを外し、軽くカーボンを研磨し、本番。

 右は未研磨の#2ピストン。


部品取りから外したシリンダー&ピストンですが、その後の調査で0.5mmオーバーサイズのものが組み込まれていました。実はピストントップに、刻印が入っており、”0.5”とあれば、0.5mmのO/Sを示します。現物にはしっかりと、その文字が入っているんですねぇ。。。清掃がてら、0.5の刻印確認とともに、ピストンの直径を計ると61.5mm。資料によれば、ボア径が61.5mmなので、これはおかしいと調べた結果、このことがわかった次第です。となると、今用意している新品のピストンリングはSTDサイズなので、使えません!うーん、せっかく純正を用意できていたのに。。。まあ、仕方ないのでリングはさらに0.5mmオーバーサイズのものを入手します。

全体を研磨したら、ピストンリング溝の中のカーボンも除去します。コレだけでパワーが復活したように思いますね(笑)。


次に、ヘッドの燃焼室内にこびりついたカーボン除去と、シリンダーホーニングを行います。
まずシリンダーヘッドのカーボンですが、なかなか粘着質でサンドペーパーでは目詰まりしますし、布では気が遠い作業です。

油で煮込むと比較的簡単に溶けるらしいですが、そんな暇も場所もありません。よって、リューターのワイヤブラシでこそぎ落とすことに。 

 除去前(#1ヘッド)

 除去後(#2ヘッド)

このようなカーボンを放置しておくと、自然着火してランオンなどの原因となったりします。


さて、つづいてシリンダーホーニング。

これは、部品取り車のものも少々縦傷が入っているのと、長い間不動だったために錆びもありますので、ホーニングツールを使って研磨します。ちなみにこのツールは、電動ドリルなどにつなげて回転させます。最近は輸入品などで、こういうツールも比較的容易に買えるのがうれしいですね。価格も結構安いですし、そんなに使用頻度もないので、これでも充分です。

 ホーニングツール。エンジンオイルを塗布します。

なかなか感触を掴むのが難しいものですが、何度かやっていると大体の感触がつかめます。

  研磨前。錆びもありますね。

 研磨後。結構綺麗です。

縦傷は全部取れませんが、実用上は支障ありません。それよりシリンダ壁面が綺麗になったことで、気持ちよくなりました。

さあ、あとは載せ替えですね。