2005.11.14 松本康子記 11月7日(夜行)〜11月12日(土)早朝まで、世界遺産の聖地を 巡ってきました。1日目は弘法大師開山の高野山。 2日目〜4日目は熊野本宮、速玉、那智三大大社の参詣道を歩きました。 1日目 南海高野線で終点、極楽橋駅で下車。朱塗りの極楽橋を渡り、高野山ケ ーブルを左手に見ながら、不動坂を女人堂まで60分歩く。明治5年まで は、ここから先が女人禁制だったらしい。ここから根本大塔、霊宝館、金 剛峯寺の前を通り、苅萱堂に立ち寄った後、弘法大師御廟がある奥の院ま で歩いた。途中織田信長や明智光秀、豊臣家といった戦国武将など歴史的 著名人が数多く眠っている。素晴らしい秋空の中、見事な紅葉を眺めなが ら4時間12キロのウオーキングだった。この日は奈良県十津川温泉に宿 をとった。2日目 バスで発心門王子まで送ってもらい、そこから伏拝王子まで70分歩き、 そして熊野本宮大社まで60分歩いた。昼食後は大斉原から湯峯王子を通 って、和歌山県川湯温泉まで中辺路を5時間、14キロのウオーキングだ った。 3日目 前日同様バスで新宮まで送ってもらい、御神木のナギの巨木があり、海 の守り神となっている熊野速玉大社まで60分歩いた。阿須賀神社、王子 神社をお参りした後、熊野灘の荒波が打ち寄せる砂浜を60分ぐらい歩い たが、とても歩きずらかった。三輪崎までこの日も中辺路を5.5時間1 6キロのウオーキング。宿は南紀勝浦温泉で疲れを癒した。 4日目 この日は、那智から歩きはじめる。補陀洛山寺に隣接する浜の宮王子は、 熊野99王子のひとつで中辺路、大辺路、伊勢路の分岐点となっていた所 らしい。この分岐から西に横たわる那智山を目指し「曼陀羅の道」と呼ば れる旧街道を歩いた。市野々王子、多富気王子を通り、樹齢800年とい われる杉木立の間に、苔むした石畳が1キロ続く大門坂を通って、那智大 社、那智の滝まで2時間余り歩く。朱色の三重の塔と、那智原始林に抱か れた国の天然記念物にも指定されている那智大滝(落差133m)とのコ ントラストが美しかった。 平安から鎌倉にかけて盛んであった熊野詣は、京から往復600キロを 約一か月かかって歩いたと言われている。まさに熊野信仰とは人々は生き ながら浄土に生まれ変わることを目指した、難行苦行だったのでしょう。 4日間で52キロ18時間歩いただけでも大変だったのに、昔の人々は 深い山河を越え、海岸線沿いを歩いて、熊野三山を目指されほんとうに大 変な思いをしながらの熊野詣だったのだろうと思いました。 最終日も3.5時間10キロのウオーキングだったが、4日間共大変良 いお天気に恵まれ、最高のネーチャーウオーキングを楽しむ事が出来まし た。