2008.03.30 松本康子  3月13日から17日まで86歳になった父と2人で高知県の札所16 ヶ所(少ないが札所間の距離が長い)と愛媛県の札所14ヶ所を回って来 た。 1日目:  羽田から全日空で高知龍馬空港までは1時間余りレンタカーを借りてま ず最初に28番札所大日寺門前にある店でロウソク、線香、納め札等を購 入し室戸岬に向かって27番、26番札所とお参りしたところで夕方5時 になってしまい、24番札所の最御崎寺の宿坊に泊った。この日は3ヶ所 しかお参りできなかった。 2日目:  朝食を済ませた後、昨日行く予定だった25番札所の津照寺を参拝した。 その後は昨日通って来た土佐湾沿いに国道55号をもどって順番通り29 番国分寺から36番清龍寺までこの日は10ヶ所回ることができた。途中 月の名所桂浜に立ち寄り坂本龍馬の像の前で写真を撮ったり、昼食には龍


馬定食をいただいた。又35番清龍寺では土佐名物文旦を売っていたので 宅急便で家に送ってもらうことにした。文旦を売っていたおじいさんは父 と同じ86歳で南方の戦争体験があり、2人共話がはずんでいた。この日 は土佐市にある旅館に宿をとる。 3日目:  37番岩本寺から38番金剛福寺までは車で2時間余り。90キロと四 国遍路で最も長い遍路道である。四国最南端の足摺岬をめざし途中四万十 川を横切り絶景の海岸沿いを走った。


 岬の先端の断崖絶壁には美し
い白亜の灯台が立っている。そ
の昔弘法大師に少しでも近づこ
うとする熱心な遍路たちが道の
ないうっそうと木々の茂る崖に
沿ってこのあたりを歩いたとい
う。恐怖感と疲れで足をするよ
うに歩んだため足摺岬という名
がついたそうだ。今ではとても
想像できない快適な道である。
 39番延光寺は土佐最後の札
所。88ヶ所めぐりの旅も半ば
を迎え「菩提の道場」伊予の国
へ入る。
 40番観自在寺から43番明
石寺まで合計7ヶ所参拝し、こ
の日は西予市にある旅館に宿を
とる。途中、伊予柑のお接待を
受けた。

4日目:  高原の札所44番大宝寺までは車で2時間、45番岩屋寺はもっと山深 い所にあった。駐車場から山道を上がってさらに300段近くの石段を上 り詰めると、ようやく本堂が見える。本堂の背後には大岸壁が迫り壮観で ある。


父も金剛杖をつきながらよく歩
いた。もどってきて車の中で食
べた文旦はみずみずしくてとて
もおいしかった。そこから再び
同じ道をもどり松山市に入る。
田園の広がるのどかな風景のな
か46番浄瑠璃寺から53番円
明寺までこの日は10ヶ所参拝
した。途中夏目漱石や正岡子規
で有名な51番石手寺に参拝し
た時にも伊予柑のお接待を受け
た。
 松山市内の共済会館に宿をと
り、夕方市電に乗り道後温泉に
入浴し、旅の疲れをとった。日
帰りの湯として愛されている道
後温泉本館は明治27年に建て
られた3階建て公衆浴場で国の
重要文化財に指定されている。



5日目:  宿の屋上からは松山城も見え、素敵な街である。徳島生まれの父だが、 高知と愛媛は始めての旅で大変満足している様子だった。  今回の旅は順調にいき全部で30ヶ所の札所を回ることができた。距離 にして600キロ余り。5日間のうち2日は雨の予報だったが、夜中に降 ったのでかさを使わなくて済んだ。  この日の朝は宿でのんびりし、帰りは松山空港から帰途につく。  11月中旬には又この続きを計画している。