車両加工 KDカプラー取り付けについて
更新日: 2002年9月29日 9:58:15
→補足:(01-07-09)
、→補足(01-07-15)、補足a(01-07-15)→アリイの2軸貨車 (2001-07-15追加)
→(図をjpegからgifに修正
01-07-22)
2軸貨車 KATOの場合(基本1) (2001-07-01記入)
当初から、マグネマティックカプラーMT-10(11-711)へ交換できる設計になっているので、比較的簡単な作業で交換できますが、当工場では、以下のようにしています。
MT-10の組立説明書に対する補足
事前作業:
ていねいにランナーから ナックルシャンク、リップシャンクをきりはなし、ゲート跡をやすっておく。
ナックルシャンク、リップシャンクの合わせ面を細密ヤスリなどでやする。
アダプター内部のバリを細密ヤスリなどでやする。
すりあわせ面をHB鉛筆でこする。
トリップピン先端にバリがあるときは、やすっておく。
カプラー組み立て ([4]-(1))
クロスピンセットで ナックルシャンク、リップシャンクをはさんだまま、以後の作業をおこなう。
スプリング付け([4]-(3))
アダプターの下側先端のカットしない。代わりに、カプラーポケットの突起部分の内側の肉厚を削る。
カプラーポケットを車体に取り付け
(黒貨車の場合)カプラーポケットを車体に取り付けるときは、事前に、車体をはずしておくと 力がいれやすい。
高さチェックと作動チェック([5])
ナックルの中心高さは、スタンダードゲージのナックル高さと比べて調整。
トリップピン先端とレールの隙は、スタンダードゲージの板をレール面において、ひっかからないようにする。
隙がすくないとき、トリップピン全体をペンチでつかんで 押し込む。または、専用ブライヤーでトリップビンの曲がりを強くする。あまり強くまげると形状がおかしくなるので注意。
隙が大きいとき、専用ブライヤーでトリップビンの曲がりをのばし気味にする。
動作にひっかかりがあるときは、もう一度分解して、各部のすりあわせをやり直す。
作動チェック後
カプラーポケット内で アダプタを車両外側に押し出し、ボンドGクリアを少量流して、固定。
→カプラー先端がお辞儀をしない(=下がらない)ように ばね圧がかかった状態にする。
2軸貨車 kawaiの場合 (応用1)
残念ながら、KDへの交換が全く配慮されていません。
カプラーポケットが小さすぎます。(カトーカプラーN(KNカプラー)がやっとおさまる大きさ)
まだ、数輌しか加工していないので、決定版かどうか?その後、ワム50000(木造)、トムフ1を加工例1(#0125)で加工しました。今後、これが、標準の加工法になりそうです。
トムフの場合、裏打ち板がフレームと床板裏の隙より厚いので少しヤスル必要あり、また、分解用に、端梁方向は少し削ってドライバーの先をいれる隙を作っておくと次回分解しやすくなります。(しかし、端面に組み付け穴があいてちょっと不細工な構成ですね。)
カプラー取り付け穴は、ちゃんと測定してあけましょう。(>自分)(トムフの場合、フレーム端から3mm)もとのカプラーポケットの取り付け穴をめどに、目測であけたら、1mmくらいずれていて、後で修正に時間がかかりました。(^^;;)
加工例1 ボデーマウントタイプ#1025を使用
カプラー付近の床板の突起部を削り、場合によっては、さらに床板をうすく削る。
カプラー取付けようビス穴をあけて、セルフタッピング 左右の旧カプラーポケット用のスリットとの隙きが少ないので注意。
スタンダードゲージをあててみると ツム
(ツム1000 :旧の通風穴がダウトの製品^^; 「全盛期の国鉄貨車1」を見て、気がつきました。01-07-15注記追加)
の場合、フレーム床の上面と面一なので、カプラー取り付け部の床板はすべて削る必要がありますが、試しに下記のようにしました。
- 床板にカプラー取り付け穴をあけるφ1、端から2.5mm (フレーム端からカプラー本体が 0.5mmとびだす)
- 床板の上にt1のプラバン幅(7×12.5)を裏打ち、カプラー穴を延長。
- カプラー取り付け部分を斜めにやする。端面で0.5mmくらいになるまで ゲージを使ってチェックして、カプラーのナックル部分が正規の高さになるように
- 床板にウェイトを補充。
斜め取り付けで問題ないか 今後チェック予定です。
加工例2 ボデースカートマウントタイプ#2001(11-712)を使用
ショートタイプは、#1025よりコンパクトですが、作動性能は劣るような気がします。
加工例3 MT-10とKATOカプラーポケット(別売りパーツ11-715)を使用
床板にカプラーポケット用のスリットをあける。板厚があるので、カプラポケット側のつめがうまくはまらず、結局 このつめの突起も薄く削って 車体にさし込み、接着材で固定。
他に・・・
真鍮版でカプラーポケットを作るという案がTMS別冊にあったと記憶してます。
KATO テンダー機、客車 (ボギー台車)の場合(基本2)
KATOの蒸気C57,C58のテンダー台車、 C11の従台車、 KATOの客車など 該当
MT10を使用。MT-10の組立説明書に対する補足
カプラーポケットの加工([3])
アーノルトカプラーのスプリングポストを切るとき、なるべく長く残す。根元から0.5mmでは切りすぎと思われる。
45度の面取りは十分におこなう。これが一番面倒かつ動作に影響するのでやっかいです。この面取りが不足すると、ナックルの首振りが制限されてしまいます。(はじめから、加工済みとしてもらいたいんですがね。)
KATO の蒸気 C50,
MT10を使用。基本1と同様
アリイの蒸気 C59などテンダー台車
MT10を使用。基本2同様
アリイの蒸気 96など
MT10を使用。基本1と同様
そのままつけると高さがおかしいので調整が必要だったと。
kawaiのB6の場合
MT10を使用。フレーム側と カプラー側に加工が必要。
1台だけ苦労して加工したにも関わらず、走行性能がいまいちなので、入替えにつかっていません。
MT-7の取説にあるように、ナックルシャンクとリップシャンクのばね側ウィング部分の両端を削る。
削りすぎると、ナックルが開いたときに、ばねとウィング部分のかかりがなくなって 復元しなくなる危険があります。車両のフレームの押えブタをはずして、動輪が抜けない様に注意して加工。
カプラーポケットに、アダプタ(コの字形金属)が収まるように穴を広げる。モータツールに小型のグラインダを取付けて慎重に削りました。無理に押し込もうとするとアダプタのつめが折れるので注意。削ったかすが、ギヤやモータにまわりこまないように注意が必要。(動輪の位相調整の自信があれば、分解して、加工後に、動輪などを再組み立てしたほうが良いんでしょうが・・・)
フレームの押えブタ側のアダプタがあたる部分も削る。
テム300とタム5000に加工しました。ボデーマウントタイプ(#1025)でなく、MT10を使用。(特に、タムでは、フレーム上面高さが、スタンダードゲージのボデー下端高さ(7mm)と同じで、#1025では、成立しませんね。)
- ボデーを分解
車体をきずつけないため、特にタムの場合の手すり。(内部のオモリの高さが フレームの手すりよりも高いので 裏返して、作業できます。手すりに触わらない様に注意は必要!!)- カプラーを分解
- MT10のアダプターがはいるように、カプラーポケットの加工(下図参照)
- カプラーの穴の幅を1.75以上にひろげ、
- さらに、斜めに面取りする。→取説[3]-3と同じ
- カプラー取り付けビス穴の外側半分を削り、内側も押し広げ、アダプターの長さ(3.5mm)を確保する。(アダプターのお尻をけずれば、その分短くても可。)
- アダプターのあたる部分の床板を0.5くらいけずる。
(図をjpegからgifに修正 01-07-22)- アダプターの加工
- お尻をけずる。
- あらかじめ、外に露出する部分を 黒で塗装したほうが良いかも
黒染めも考えましたが、アダプター内部表面の荒れが心配なのでやめました。- ナックルシャンク、リップシャンク、スプリングをアダプターに組み込み、カプラーポケットに押し込む。
- アダプターは正規と上下逆(斜め部分を上側)にしたほうが組み付けやすい。
- 仮組みして、ゲージとつきあわせ ナックル部の高さが(5.5mm)適当かチェックする。
- 高さ不足のときは、ヘッドを少し斜めにすると良い。
- ボンドGクリアーを少量流して固定。
可動部に流れ込まない様に注意。- 車輪をKATO中空車輪に交換したら、まるで 転がらなくなったのでもとに戻しました。
今後・・・
(KATOの黒貨車だけ 貨車の入替え作業の台数10両を確保してますが、形状に変化がなくて 面白味がないんで^^);;)
アリイの2軸貨車も加工したいところですが、これもカプラーポケットが小さいので、これを削って、ボデーマウントにするしかないでしょうね。安易にカプラーポケットを削ってしまうと、 KNカプラーに戻せないのが難点です。 →アリイの2軸貨車 参照(01-07-15)
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