資料9:マスコミの報道姿勢
マスコミは知っていても大国に気兼ねして口をつぐむことがよくあります。その例としてチベット問題があり、マスコミは「チベットは解放された」という大義名分を流しつづけています。いまインドとパキスタンのカシミール問題が話題になっていますが、マスコミはすぐに反応してインドとパキスタンの考えを紹介しています。その紹介のしかたや内容はともかくとして両国の考えを知らせています。このようにもし両国のあいだにケンカがあれば、両方の意見を紹介するのがマスコミの最低限の義務でしょう。そしてもしあまりにも力の差がある大人と子供のけんかであれば、より以上に子供の思いを伝えるのがものごとの筋でしょう。知る権利はたいせつです。そしてあたりまえですが、知っていることを皆に伝えるのはマスコミの責任です。しかしなぜかチベットの場合はそうではありません。政府ばかりでなくマスコミも庶民が知らない事実を知っていても、大国に気兼ねして口をつぐんでいます。でもつぎのような公式発言と体制内という制限がついている告発とどちらに真実はあるのでしょうか。マスコミが野次馬根性をなくし口をつぐめば、みづから死を選んでいるのではないでしょうか。強い者ばかりが声をあらげるというのは民主主義の精神にてらしてもよくないでしょう。(「俺の国は民主主義じゃないもんね」って、声もきこえるけど。どこの国かな?)
A.「40年前のチベットの民主改革」(中国政府サイドの公式発言:国務院新聞弁公室の「チベット」のページより)
*国務院新聞弁公室の日本語版HPはこちらB.「パンチェン・ラマの告発」(中国政府内の告発文書:ダライ・ラマ法王日本代表部事務所のHPのなかより)
*『パンチェン・ラマの告発』(パンチェン・ラマ(述) 山際基男訳 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所(発行) 1995 28頁:この原文は『The Panchen Lama speaks』(チベット亡命政権情報・国際関係省編訳))
HP(「チベット関係図書目録」)を更新しました。テーマは「チベット問題をしる本」です。ぜひ見てください。(2002.6.26記)