4.問いかけ、受容から超越へ
想念観察の実践上の要点についていろいろ紹介してきましたが、次に、想念観察を始めてからそのやり方に慣れ、習熟して意識を開き、やがて人間の意識段階を超えていく成長進化のステップについて、そのおおよそのあらすじを紹介したいと思います。
もとより、その進め方は人によって一様ではありませんが、宇宙の人の説明はひとつのケースについて、成長進化の共通原理から解き明かします。
********************
対象化のメカニズムのおさらいになりますが、(あなた)は何かを「それ」と認識するには、対象化の作業が必要です。
(あなた)は自身と他者を差別化するため、絶えず対象化していなくてはなりません。
ところが「それ」は意識体の実体でも(あなた)自身でもないので、同化の(あなた)はいつも潜在的な不安を内包しています。
従って、慢性的な「問いかけ」と「確認」が必要になっています。
裏返せば、自身や他者の想念と表現は、全てが(あなた)からの問いかけの所産です。
また「問いかけ」は、(あなた)が存在する限り永遠に止むことはありません。
実はあなたの現状はいつも、確かめようがないと言いたいのです。
物質や現象を厳密にたどって分けていくと、全ては無に帰ってしまいます。
あなたが知覚したものは、全て(あなた)の問いかけによって無から対象化したものです。
あなたと(あなた)が何かの手法や価値観をを自身に取り入れ、意識を開いていこうとするとき、対象を知ろうとして習得のステップを踏みだします。
それは、おおよそ次のような「問いかけ」から始まります。。
「それはなに?」「どうやるの?」「どうなるの?」「なんのために?」「怖くない?」…
これは全ての存在に共通する宇宙の原理原則です。
そして理解すると、その方法と価値観を受け入れ実行し始めます。
これが第一のステップです。
その方法とその価値観を習得するため無意識に「変化のサイクル」が回って、(あなた)は周辺知識や情報を取り込みながら、方法に習熟していきます。
やがて方法とその価値観を体得した(あなた)は、無意識にそれを基盤にした想念と表現が始まりますが、最終的にその方法と価値観は、ひとつの「結論的な理解」に集約されていきます。これがあなた方の言う「達観」「悟り」です。
これが第二のステップです。
方法とその価値観の全容を知り、自身がそのものになって「結論的な理解」に集約されてしまうと、やがて(あなた)の興味は他の方法に移っていきます。
(あなた)は、その方法と価値観にはまり込んでいた自身に気づき、もっと他の価値観を知りたいと願うことでしょう。
そしてそのためには、自身の世界から抜け出す必要があると気づきます。
これが第三のステップです。
これを想念観察に置き換えてみます。ひとつのコースとして参考にして下さい。