おくりびと 著者:百瀬しのぶ
おすすめ度:★★★★(4点) ジャンル:映画ノベライズ
 カンヌでの受賞で、もはやすっかり有名になってしまった、映画『おくりびと』の、小説版。
 映画館で予告を観て以来、観たい観たいと言い続けていながら、なかなか映画館に足を運ぶ機会が無く、悔しい思いをしていた所、カンヌ映画祭で賞を獲った、という情報が。それでも「観たい」と言い続けていたら、
「賞を獲った途端に、観たいこた言うヤツがいるんだよな」
みたいな事を言われて、ちょっとムカッとしたりした。などという事はどうでも良く、結局映画館に行く事が出来なかったので、DVDが出るまでの間の内容確認の為に、読んでみた。
 見事なノベライズ。予告で観た映画の映像が、脳内に浮かんで来るような、脳内補完を促すような淡麗な文章で、3時間程でさらりと読了。重たいテーマを扱った作品ながら、すんなりと読めた。
 映画を観た後に、設定の確認用に読むと良いかも。
 小説で読む限り、全ての役者がはまり役なのだが…。ひろす(以下略)
H210612


小説!!!ルパン三世 著者:辻真先(原作:モンキーパンチ)
おすすめ度:★★★★☆(4.5点) ジャンル:マンガ原作(?)
 集英社コバルト文庫(今、存在しているのか?)刊の、原作つき小説。『ルパン三世』は、モンキーパンチが世に出してから、実写版映画、アニメ等、色々なメディアを媒介として来たが、恐らくこれが日本最初の、「ルパン三世」の小説化作品だと思う。
 内容は、表紙こそアニメ版『新ルパン三世』の絵が使われているが、実際には原作マンガを基にした、辻真先オリジナルのサスペンス風小説である。この手の小説は、著者は以前にも『Dr.スランプ』を、同じコバルト文庫で出しており、まあ手馴れた分野ではあっただろう。
 全体的に、アニメ『旧ルパン』の第二話の敵(もちろん原作マンガにも登場する)白乾児(パイカル)を軸に話を組み立てている。胤舜的にも、白乾児がルパンの一番のライバルだ、というイメージがあるので、この小説、結構気に入っていたりする。
 この本、本文中の挿絵イラストは全てモンキーパンチ自身の手になるもので、そういう意味ではかなり希少価値が高いと思われる。まあ『小説!Dr.スランプ』も、挿絵は鳥山明自身のものだったが。
 思いっ切り色物っぽいが、結構読み応えはある。ルパンが好きなら、『小説版ルパン三世カリオストロの城』よりも遥かに完成度が高い。マンガ代わりにどうぞ。