5-1.ドイツの運転手さん
(1999.07.31)
先日ドイツに行った時のことです。観光のためにバスに乗ったのですが、
運転手さんが予定時間より遅れてとても怒ったように気にしていました。
最初はどうしてなのか分からなかったのですが、何か責任でも感じているのか、
それとも予定が遅れて困ることが、行く先の何かと関係しているのかとか、
思ったのですが、違いました。
彼は到着時刻が残業時間に入ってしまうことを、気にしていたのです。
残業手当も出ないのに、時間外の労働をすることをさけたかったのです。
彼は怠慢でしょうか?いいえ違います。とても良心的で、きちんと仕事をしてました。
ぼくは思いました。
日本の会社員と比較しました。日本人は残業あたり前、サービス残業もしますか!?
日本人は真面目ですか?
欧米は契約社会です。契約に無ければ社長命令も断るでしょう。
無責任ですか?労働生産性が悪いですか?
結論は経済状況や、技術水準が如実に示しています。
日本人って、時間内にだらだら仕事して(真面目な人も多いですが、)その調子で
残業もして、なんとなく仕事した!って、自分でもまわりも思っているように、
感じています。
彼らは時間内は真剣に仕事をします。精一杯仕事して、オフは家庭や個人の
私生活をとても大切にします。
個人の生活が充実し円満であれば仕事も頑張れます。
日本は家庭に帰るのが嫌なの?と疑いたくなる程です。
子供の頃、校長先生が言ってたでしょ『良く遊び、良く学べ!』ってね。
おとなになったら忘れましたか?
リーダーである経営者の方に、ぜひ考えていただきたいです。
例えばISOは欧米の高い生産性の基本であり、ライセンスを取れば、
それでいいのでしょうか。
生産性を阻害することが、日本企業には多すぎます。
鎖国時代では、ないのですから生産性を高めなければ、日本は生き残れません。
ぼくは、あのドイツの運転手さんのキりリとした顔、きちんとした仕事、
そして笑顔が忘れられません。