訪問販売とも戦う

弟が高校受験を控えたある日、参考書の訪問販売員が家に来ました。この日訪れたのは2人。ベテラン販売員と研修生といったところでしょうか。曰く、「ウチの教材を使って頑張れば、いい高校に入れる」だそうです。

僕としては、勉強なんて所詮本人のやる気次第なんだから学校はどこでもいいんじゃないのって思うんですが、いい学校に入った方がいい会社に入れる確率が高いのも現実なわけですし、こういった商売の需要は高いんでしょう。さっさと追い返したいところですが、はいそうですかと帰っては彼らも営業にならないのでしょう。何かと食い下がってきます。

「***高校というところがありましてですね…」
「へー」
「このテキストを使えば、このレベルの高校はですね…」
「ほー」

大体こんな感じです。ときどき感心したような声を上げると、相手の販売員も大満足、みんな幸せ。販売員、非常に得意気です。

聞いてるだけではつまらないので、こちらからも少し質問してみます。

「○○○高校なんてどうですかねぇ?」
「○○○ですか? あそこは商業系ですしねぇ。大学進学を目指すなら、もう少しレベルの高いところの方がいいですねぇ」

僕の住む地域では知名度こそ低いものの、学力は超が付くほどハイレベルな高校なんですけどね。

「じゃあ△△△高校はどうですか?」
「△△△もちょっと…ねぇ」

いや、その高校はまだ建設中で開校してませんけど。

ここで親父、何を思ったのか、「もっと詳しい話が聞きたいから、後日私の職場に訪ねて来て下さい」とか言って、職場の住所を教えます。販売員はご機嫌です。客が付いたと思ったんでしょう。

で、後日。職場に販売員が訪ねて来たそうです。親父が経営している学習塾に。そこで親父がトドメの一言。

「ココがどこだか分かってる?」

販売員はアハハと愛想笑いを浮かべながら、逃げて帰ったそうです。親父、性格悪すぎますね。