地元に帰省した。寒いのでコートの襟を立てて歩く。ふと前を見ると、同じようにコートの襟を立てる男がいた。
10余年ぶりに友達と再会だった。
2人が対峙する光景がズームアウトしていく。僕たちは公園のうんていの上に立っていた。
ヒュー。木枯らしが吹きすさぶ。
彼は親の跡を継いで会社を経営しているらしい。
- 僕
- 「お前に社長なんて務まんの?」
そう聞くと友達は公園の入り口に向かって叫んだ。
- 友
- 「おかーちゃーんっ! バカにされたー!」
だいじょうぶか、こんなんが社長で。と思った。
地元に帰省した。寒いのでコートの襟を立てて歩く。ふと前を見ると、同じようにコートの襟を立てる男がいた。
10余年ぶりに友達と再会だった。
2人が対峙する光景がズームアウトしていく。僕たちは公園のうんていの上に立っていた。
ヒュー。木枯らしが吹きすさぶ。
彼は親の跡を継いで会社を経営しているらしい。
そう聞くと友達は公園の入り口に向かって叫んだ。
だいじょうぶか、こんなんが社長で。と思った。
新しく引っ越したマンションの壁にヒト型のシミが広がり始めた。日を追うごとに徐々にシミが濃くなっていく。ついに姿を現したシミの正体は!
ラスコーの壁画だった。
街にギャングが攻めてきた。行き交う怒号と銃声。僕も逃げる準備をしなければ。
まずはお気に入りの鞄を用意して、着替えを詰め込ん…あ、シワになるから丁寧に折りたたまないと。
バンッ! 撃たれた。
親父が布団の上から新聞紙を被せて寝るから困る、という相談を家族から受ける。なら僕が親父の癖をなおそうと買って出る。
が、新聞紙は布団に接着されているかのようで剥がせない。
会社の玄関に「男」「女」と書かれたのれんがかかっていた。「男」の方に入ると、中は脱衣所でドコからともなく湯気がたゆたう。
ま、脱衣所だしってコトで服を脱いでロッカーに詰め、エレベータへ向かおうとしたら番頭さんに呼び止められた。
たしかに。だから腰にタオルを巻いてブリーフケースを持った姿で1日中働いた。
一念発起して建設業に転職する。超高層ビル並の高床式倉庫を造ろうとしたが失敗。木造には限界があった。
そのうえ建築作業員が次々ゾンビになって襲いかかってくる。
職場の朝礼で重要な連絡があった。
mixiて。無茶やろ。
案の定、メッセージ送受信より日記が流行って社内に日記監視部隊が設置され、僕もその一員に抜擢される。
タバコに火を付けたら、先の方からバチバチバチと火花が飛び散った。口元まで勢いよく燃え進む。
まるで導火線みたいだな、と思っていたら火花が口元に到達した途端、頭がボンッと爆発した。
僕の頭の中には脳みそじゃなく火薬が詰まっていたのか。ちょっとビックリした。
電車に乗っていたら車掌がやってきた。切符確認かなと思ったら違った。
そんなコト言われても僕は知らない。
しばらくして電車が急停止した。故障したので駅まで歩いてほしいとアナウンスが流れる。仕方なく電車を降りて歩き出す僕たち乗客。ほんの少し歩いたトコロで電車が動き出し、またアナウンスが流れた。
いきなりどけと言われても、線路の左は壁で右は崖。迫り来る電車に轢かれないよう必死に走って逃げた。
会社で仕事をしていたら、いつの間にか書類がおでんに変わった。理由はわからなかったが、あるんだから食おうと思って手を伸ばしたら、インターホンが鳴った。やってきたのはセールスマンだった。
セールスマンがアタッシュケースを開くと、そこにはズラーッとヒゲが並んでいた。そういえばアゴヒゲが伸びきってきたし、短めのヒゲに買い換えてみるのもいいかもしれない。どのヒゲにしよう──。悩んでいたら目が覚めた。
ドラえもんと2人で夢と冒険を繰り広げて地球を救ったが、その反作用で体中の血液が唐辛子になってしまう。殴られたら口から唐辛子がボロボロあふれてきて辛い。
トイザらスが梅田のど真ん中に超高層ビルを建造する。あれよあれよと言う間に周囲のビルもトイザらスになっていく。そして日本はトイザらス一色に染まる。
タバコの吸いすぎで肺ガンになり、片肺を摘出することになった。手術台に寝てると医者が言った。
待て。開胸するのに部分麻酔なのか。痛いんじゃないのか。大いに不安だ。
いつの間に…。医者は肺に付いたタールをこねて怪獣を作ったり、火を付けてローソクにしたりしてる。そんな余興はいらないから、早く胸を縫合して欲しい。
いつものように朝起きた。顔を洗おうと思ってカガミを見た。ヒゲでアゴが青くなっていた。昨晩、風呂に入った時はなかったのに。イキナリ生えたか。
泡々にしたアゴをカミソリで剃った。が、全然剃れていない。おかしい。顔をカガミに近づけてよく見た。
ヒゲじゃなくマジックで書かれた点だった。 誰だこんなイタズラしたのは。
ホグワーツから入学案内が届いて全寮制の魔法学校に入学する。ホウキで校内を暴走していたら停学になり、汽車に乗せてもらえず実家に戻れない。
特殊部隊の一員として豪華客船の潜入捜査をしているとき、うっかり甲板から落ちて漂流する。
小さな小さな無人島に流れ着き、日がな一日車を釣って食べ続けた。
道路でつまずいて倒れているところを親切な医者に拾われる。実は美容整形が専門だという医者が転びにくい身体に改造してくれるというのでお願いした。
手の指を3本ずつ、足の指を1本ずつにされて歯を全部引っこ抜かれた。
妖怪人間ベムと恐竜をあわせたような姿になってしまったが、僕は鏡に映った自分を素直に「カッコイイ」と思った。
という夢を見たと会社で話したら会社のヒトが一言。
なっとく。
リーダーが入院してしまったために進捗が遅れているグループへヘルプに入る。しかし進捗が追いつかない。
納期が近づいたそのとき、入院していたグループのリーダーが宝の地図を手にして帰ってきた。
僕は藁にもすがる思いで宝探しに出かけ、武家屋敷の土塀の中から全身が銀色に輝く伝説のサラリーマンを発掘する。伝説のサラリーマンはテキパキと仕事をこなして納期に間に合う。
火星の環たぶん、今のトコロ現実の火星に環はない。にロケットを停めて休憩していたら、ロケットがずり落ちて火星に墜落した。地表に落ちたあと「うぉー大変だ」と思ってロケットから外に出たら、待ち構えていた火星人にインスタントカメラで撮影された。
火星人は僕に写真をつきだして記念写真代を要求した。
観光料金で割高だった。
年齢もこなれて生活にそこそこのゆとりができたところで、気の置けない仲間でバンドを組もうということになった。
みんな音楽にゆかりのある人間ばかりなので、おのおの若い頃に使っていた楽器を持ち寄ったが、僕は音楽とは無縁だったので仲間に楽器の調達を依頼していた。
僕に手渡されたのは、浜辺で拾った2枚の貝殻を紐で結んだカスタネットだった。みんなカッチョエエ楽器を持ってるのに僕だけこれか。
「げひょ」
鳴らすとわびしい音がした。
インターホンが鳴ったのでドアの覗き窓から外を見ると、警察官がたくさん立っていた。
あ、郵便か。
ドアを開けると警察官がなだれ込んできて逮捕されてしまった。
罪状は「自転車に灯火を付けていなかった罪」だった。最近、交通違反から刑事罰に格上げされたらしい。知らなかった。
でも僕の自転車にはハンドルのトコロに電気式のライトが付いてる。そう訴えたが、警察官からはタイヤで発電できる灯火以外却下だと言われた。
友達が突然やってきた。
そう言って怪しげな店に連れて行かれ、無理矢理金を借りらされた。
知り合いの高利貸しは「これは水晶の中に白亜紀の蚊が閉じこめられた貴重な宝石」と言いながら、どう見てもガチャポンのカプセルに入った蚊を僕に売りつけようとした。