2003年12月、寒さが厳しくなりかけてきた頃、『お絵かきワークショップ第2弾』を山科身体障害者福祉会館にて開催しました。
それより半年前に行った第1回目の「お絵かきワークショップ」が好評だったこと、また、「エイブル・アート・アワード」でこの活動が認められたことで重い腰の私たちがワークショップを続けていこうと動きだしたのです。
今回のワークショップでの画材はラインテープとカッティングシート。
これは、前回のワークショップでも使ったのですが、参加者の方がとても興味をしめしてくれ、もっと大きな作品をつくりたかった、などの声もあり、もう一度今度は、充分にその素材を堪能してもらおうということになりました。
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ワークショップの前に、サポーターへの説明と打ち合わせ
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そして、描くテーマは”音”です。
音を絵にしてと言われても、なかなかイメージを思い浮かべられないものです。
そこで、第1部と第2部に分け、第1部では参加者がテーブルの上に置かれたビンや缶、米や小豆、またはビニール袋や箸などを使って、自分が好きだと思う音を見つけ出し、その音のイメージを紙にラインテープとカッティングシートを使って
描いてもらいました。 |
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しかも、描いた作品は4分割にして並べかえ、作品を多面的に見てみようという試みをしました。
参加者の方にとっては、せっかく描いた自分の絵を切り離すということは、ちょっぴり胸の傷む思いだったかも知れませんが、形の組み合わせを考えながら再度つなぎ合わせてみると、不思議と違和感のない絵となり、あらたな発見ができたようでした。
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[Yさんの絵]
第一段階完成→
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4分割して手を加え→
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[Mさんの絵]
→4分割して手を加え→ |
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休憩の時間をとったあと、いよいよ第2部です。
第2部では、1部と同じように音を聴いて、そのイメージを描くのですが、今度はサポーターの方々にもアイマスクをつけてもらい、音を出している物を見ることができないようにしました。
これは、物の形にとらわれないで、純粋に”音”からのイメージを表現してもらいたいということからです。
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まずは光島さんが、CDを床にたたきつける、落とす、などして、その音を聴いてもらいます。
ガチャン!カラカラカラ…と音が響きました。
次にスタッフたちが参加者のテーブルのまわりを音を出しながら歩きました。
音の種類は様々です。レインツリー(筒に米をいれたもの)、下じき、木の杖やカリンバなどなど。
サラサラサラ…ドンドンドン、ヒュワァーン、チリーン、ポロポロン……
音を充分に聴いてもらったあと、そのイメージをいっきに紙に描いてもらいました。 | |
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少し慣れた様子、第2部のお絵描きにチャレンジ |
第1部でラインテープなどの使い方にも慣れたのか、描き進めていく手は、みな、スピードをあげているようでした。
紙のサイズはいくつか用意していましたが、前回のワークショップに参加していた人はもっと大きな紙に描いてみたいという意欲的なお言葉。テーブルからはみ出るほどの紙にびゅんとテープを引き出して描いていました。
真剣な表情の中にも楽しんでいる様子が皆さんからうかがえ、その姿を見ている私たちにも自然に笑みが浮かんできます。
最後に光島さんが各テーブルをまわり、作品をみて、参加者の方とサポーターの方
からの感想を聞き、第2弾のお絵かきワークショップが無事終了しました。 |
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完成した皆さんの絵
それぞれの絵をクリックすると拡大写真になります。
ご自身で付けられたタイトルも表示しています。 |
今回はじめて参加された方、2度目の人、小学生の女の子もいましたが、それぞれの人が同じ音を聴いてもまったく違う感じ方をし、個性あふれる作品をつくり上げており、また、サポーターの人もとても熱心に制作を助けてくれました。
何かが生まれる場は空気が熱いのかも知れません。
ワークショップは様々なかたちでしばらく続けていきますので、どうぞおつきあいを……。
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