視覚障害者の文化アクセスとソーシャル・インクルージョン促進事業
報告フォーラム




2005年 3月12日(土)
場所 国立オリンピック記念青少年総合センター
参加 オープニングトーク(対談):光島貴之氏
一般参加:ミュージアムアクセスビューより2名

阿部こずえ報告──

視覚障害のある人が、美術館にいかにアクセスするか、というフォーラムです。
初めて手で触って見ることことことはじめギャラリーTOMの取り組みや、 1日100人以上が来る「障害者特別鑑賞会」を行っている東京都美術館の取り組み、 また、韓国の視覚障害の人のためのアートセンターからの報告、また静岡で新しくできた 鑑賞グループの報告などがありました。
対談する光島さんと杉浦さん 対談を紹介する画面
はじめに、光島さんと元森美術館のキュレーターで、ビジョンツアーを立ち上げた杉 浦さんの対談がありました。
光島さんのことば、「美術館とは、遠い存在だったけれども、VIEWの活動で近くなっ た」とおっしゃっていたのが印象的でした。
日本国内でも、また諸外国でも、視覚障害の人が美術館にアクセスしやすい取り組み がひろがっているなーと感じたフォーラムでした。
『百聞は一見をしのぐ?!』表紙

促進事業の一環で出版された本『百聞は一見をしのぐ?!』
※興味のある人は、
「エイブル・アート・ジャパン」まで。
視覚障害の人のために文字データーとしても送ってもらえます。


田中さおり感想──

視覚障害をもつ人と一緒に、鑑賞するとき 「客観的であろうとしても限界があり、主観的であってよい」 という意見をハッキリ打ち出されたことで、 モヤモヤした気持ちが晴れました。
対話を通して鑑賞する体験が、視覚障害をもつ人だけでなく、 晴眼者にとっても、自分を取り巻く環境を広げていくことになる と感じています。
守備範囲が異なっているとしても、 今後も、さまざまなアプローチを試み続けていくことと、 今回のフォーラムのような情報交換や交流活動を どんどん積極的にすることが大切なことだと思います。


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