── 中山登美子報告 ── |
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今回のワークショップは先ずは布集め準備。ビューのスタッフたちや以前の鑑賞ツアーに参加された女性からと、材質と柄の違うたくさんの面白い布がはぎれ屋さんのように集合。
そんな布たちを会場のまん中のテーブルに大中小と別けて置き、見えない人たちはサポーター2人による色や柄などの説明をじっくりていねいに聞きながら布を触っていき、好きな布の一枚選びから開始。 |
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やさしくしっくりくる木綿、つるつるひんやりする絹、なめらかなベルベット、重厚感ある着物や帯、ぴりぴりする化学繊維のポリエステルなど、布たちは手にそれぞれの感触を伝えてくれる。
そして、なぜ、この布を選んだかの理由を発表してもらうと同時に、普段の生活ではどんな服を着てるか、どんな服が好きかもと述べてもらいました。
選んだ布は大きなブルーのナイロン、渋い黒色や明るいオレンジ色の着物地や帯地、ポップで可愛いトランプ模様や動物模様、暖色系のチエック、選んだ本人のこだわり、嗜好が伝わった感じでした。
この一枚の布は身体のどの部分にあててもよく、後は布を自由に選んでホッチキスで留めていく、いよいよ、布合わせによるアイデア服作り始まり。
参考になるために用意してた5種類の型紙パターンも紹介。
見えない人がモデルとなりサポーターたちがモデルの身体に布を合わせていく、布以外にリボンやフェルト生地玉もアクセサリー効果としても大いに活用。
サポーターたちはまるで日曜デザイナーになったような自由な服作りのわくわく気分の楽しい笑い声。
モデルの胴体だけではなく頭への飾りまでエスカレート、ターバンやお姫さまの冠作りまで移行。 |
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布合わせによる服作りはモデルの身体をキャンバスにして、布を材料に描いていく立体絵画のようにもなるのだと面白発見。
しかし、見えない人がモデルとなったため、彼らにとっては作る工程に直接参加できなかったことへの反省点も見つかりましたが、モデルの身体から発するモノを通しての交流創作もあるのです。
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最後には出来上がった服の発表会と感想会。いよいよ、フアッションショー開幕です。
モデルは参加者たちの間を一周して、見えない人たちの前に立ち、服を触ってもらい、彼らの意見や感想を聴く。
どんな変身スタイルになったかといえば、可愛いスーパーマン、鎌倉時代の出陣する侍、陣羽織を着たシックな狂言役者、愉快なワンダーランドに住む女の子、派手なコミック劇に登場するエリザベス女王一世、キリスト教の巡礼者。
みなさん、見事な役をそれぞれに演じてくれました。
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