#26 アロワナ>アロワナ讃歌 (1/2)           可良時寿子
可良時寿子 ID:KBB53931


◆憧れのシルバーアロワナ

  今から20年も前になるだろうか(二昔も前の事を書くと年がバレるが)、6
cm水槽1本で底面フィルターを使って熱帯魚を飼育していた頃、水槽が1本しか
無い癖に、否それだからこそ、何所にでも居る一般的な小型魚等飼育する気がせ
ず、(何しろ当時は今では考えられない様な熱帯魚ブームで有り、銀行はおろか警
察署の窓口に迄熱帯魚の水槽が設置され、キッシンググーラミやグッピー等が飾
られていた)当時の高級魚の一つで有るピンクテールカラシン、等を飼って一人
悦に入っていたが、お金が貯れば何時かは飼ってみたいと憧れていた魚はディス
カスとアロワナで有った。
  当時、ディスカスと言えばブラウンとブルー(今のヘッケルブルーディスカス)
だけしか無く、それも一般のショップではブラウンだけしか置いていなかったが
値段が高すぎて手が出ず、ショップのブラウンディスカスを横目で見乍ら、何時
かは私も熱帯魚の王様と言われるポンパドールフィッシュ=ディスカスを飼育す
る身分に成りたいと心密かにに決めていた。(当時は死なない様に飼育するのが精
一杯で、今の様に人工繁殖等出来ていなかったので、売られているのは現地採集
の成魚だけで有った)
  もう一つ欲しかった魚はアロワナで有った。
  今でこそアロワナと言えば、
        南米の2種:シルバー、ブラックアロワナ。
        オーストラリアの2種:ノーザン、スポッテッドバラムンディー。
        アジアの1種:グリーンアロワナ。
        更にアフリカの1種:ヘテロティス=ナイルアロワナ。
と、6種も知られており、我が国にはこれ等の全ての種が紹介されているが、当
時は、アロワナと言えばアマゾンのシルバーアロワナだけしか知られて居なかっ
た時代で有り、こちらの方はディスカス以上の値段と言うだけで無く、大きな水
槽の準備からしてかからねば飼い切れない、と言う理由も有り、私の様な安サラ
リーマン(ヒラリーマン)にはとても手の出せるしろものでは無く、ディスカス以
上に高嶺の華であった。
  当時、『東華采館』と言う、京都では一寸有名な中華料理店内に、このシル
バーアロワナの70cmも有る様な成魚が飼育されていたことが、熱帯魚マニアの
間で良く知られて居り、私もこのシルバーアロワナを見たさに、この店へ中華料
理を食いに行った覚えが有る。


◆ゴールデンアロワナの入手

  ピンクテールカラシンが死んだ後、暫く熱帯魚から遠ざかっていた。
  思えば小学生の時代から、魚を飼っては止めの連続で有り、気が付いて見ると
また魚を飼っていると言う人生で有ったが、御多聞にに漏れず、十年程前にまた
懲りもせずに熱帯魚を再開した。
  この時は妻の理解も有り、小遣いが少しばかり多く遣える様に成っていたので、
先ず念願のディスカスを手に入れた。
  この時は幸いにも自分の部屋を持つことが出来、壁一面に作られた本棚の中に
奇麗に組み込まれた60cm水槽でディスカスを飼育していたので、75cm以上の
水槽を設置することが出来なかったが、仮令(たとえ)本棚を撤去するとしても、
床の強度が心配なので、大型水槽が設置することが出来ず、未だ、アロワナに手
を出すのは無理で有った。
  広い世間には小さな水槽で大型魚の幼魚を飼い、少し大きく成ると持て余して
いる人も居る様だが、飼育する以上は一生飼ってやりたいと思い、大きな水槽を
入れる機会を待った。
  果報は寝て待てと言うが、待つ程も無くチャンスは向こうからやって来た。家
の台所を改修する為に大工さんを呼ぶ機会が有ったので、ドサクサに紛れて私の
部屋の床下の補強工事をやってもらい、120cm水槽2段に積み重ねたキャビ
ネットを設置し、準備万端が整のった。
  余り奇麗な水槽をセットしたので、妻は『喫茶店でも始める積もりなの?』と
呆れ返っていた。
  早速アロワナを買いに行ったが、この時購入したのは10数年前に夢に迄見た
シルバーでは無く、大阪の或るショップで以前より目を付けて置いた、ゴールデ
ンタイプのアジアアロワナで有った。
  このゴールデンアロワナは当時(今でもそうかも知れないが)、レッドアロワ
と呼ばれて居たが、名前から想像する程赤味が強く無く(熱帯魚にはこの手の、
名前倒れの者が少なくない。特に最近のディスカスの名前の混乱は酷い)、本当
のレッドと言うのは、其の後に紹介された、オレンジアロワナよりも更に赤味が
強い個体に付けられるべき呼び名で有ると考え、オレンジアロワナよりも赤味の
薄いものは、ゴールデンと称すべきで有ると考えて居る。
  この時は、いずれアロワナの全種を集めて混泳させてやろう等と言う野心が
有ったので、温和(おとな)しく育つ様にと、余り生きた金魚等をやらない様にそ
だてた。


◆おとなしいブラックアロワナ

  次に手に入れたのはブラックアロワナの幼魚で有った。
  厳密に言うと、これは先月のゴールデンアロワナを買った時に、お負けとして、
同時に手に入れた物で有る。
  これは、未だブラックの体に黄色いラインを残した幼体で有り、30cmも有る
ゴールデンとの混泳は、どう贔屓目に見ても無理で有ったが、ブラックは物の本
でも温和しいと書かれていたので、ショップのおやじさんに『どれ位のサイズに
成る迄ディスカスと一緒に飼えますか』と聞いて見ると、『何時迄でも大丈夫』
と言われ、ディスカスと一緒に混泳させておいた処、一週間もしない内にディス
カス軍団につ突き殺されてしまった。
  普通、ディスカスは白コリドラスとか餌金を一緒に飼うと良くつつき殺すが、
どんなに小さくとも、黒いコリドラス等を襲うということは今迄無かったので、
全く信じられない事で有ったが、ディスカスにして見れば、コリドラスの様に水
槽の底を這う魚と違い、頭の上をチョロチョロと泳ぐブラックアロワナが余程目
障りであったに違い無い。
  と言う訳で、これはイカンと言うこと成り、今度は25cm位のブラックを買っ
て来てディスカスと混泳させたが、これは成功で有った。
  水槽の中は上層にブラックアロワナ、中層にディスカス、そして底にコリドラ
スと言う棲み分けが出来、アロワナは普段水草の上に体を休ませ、ディスカスに
やるハンバーグを横取りしながら、平和共存の時代が暫く続いた。
  時々餌金もやったが、ディスカスと喧嘩をする様なことは全く無かった。
  余り平和な時代が永く続いたので、ブラックと言えどもアロワナは本質的に魚
食魚で有ることに違い無いことをを忘れてしまった頃に事件は起こった。
  まだ4cmにも成らない様な、ディスカスの幼魚を1尾手に入れ、4〜5日は何
とも無かったが、一週間程した時、ディスカスの点呼を取って見ると、この一番
小さな個体の姿が見当たらないことに気が付いた。
  ディスカスを襲う犯行現場を目撃した証人が居る訳では無いが、死体が見当た
らないと言う状況証拠より、ブラックアロワナが飲み込んだに違いないと言うこ
とに成り、裁判の結果、ディスカス王国から追放し『遠島の刑を申しつける』と
言う判決が下された。


◆ゴールデンアロワナの昇天

  アロワナを飼育する水槽は、120X45X45cmであったから、全体の水量
は200リッターに成り、一回の水替えに半分の水を替えるとしても、必要な水
は100リッターに成るから、水替えは省力化を計り、先ず、水槽の下に付いて
いるコックを捻って半分の水を抜いた後、ガス湯沸かし器からホースを引いて温
度を合わせたぬるま湯を注ぎ込み、同時に必要量のハイポを投入するという方法
を取っていた。
  丁寧にやろうとすれば、あらかじめ別の容器に汲み置きの水を用意し、カルキ
を抜き、温度を合わせておくことが出来れば理想で有るが、そこまでしなくとも
湯沸かし器から直接ぬるま湯を注ぎ込んでも大概の魚には何の問題も生じない。
  とは言え、我が家に関しては、この方法は少しばかり問題の芽を孕(はら)ん
いた。
  何しろ我が家の湯沸かし器と言えば10年以上も古い年期物で、少し頼り無い
所が有った。
 どう頼り無いかと言うと、湯沸かし器を使用している時に、隣のトイレで水洗
の水を流し、水圧が下がった時に、湯沸器のガスの火が消えてしまって、冷たい
水が出てくると言う、全くもってお粗末なしろ物で有った。
  或時、何時もの様に水替えをし、湯沸かし器から新しい水を供給している時に
家族の者がトイレを使い、何時の間にかガスが消えて冷たい水が出ているのに気
が付かず作業を続けており、アロワナの様子が何時もと少し違う事に気が付いた
がそのまま作業を続け、湯沸かし器のガスが消え冷たい水が出ているらしいと気
が付いた時には既に後の祭りで有った。
  真冬の冷たい水を頭から浴びせられたアロワナは、温度ショックに耐えられず、
水槽の底に沈んでいたかと思うと、そのうちに腹を上にして、5分もしないうち
に鰓蓋の動きも止まり、天国への永遠の旅に立った。
  魚を大切に飼うべく、魚よりも水槽設備の方に遥かに多くのお金を注ぎ込みな
がら、頼り無い欠陥湯沸かし器をそのまま使っていたことは、私にしては誠にもっ
て不攪で有ったとしか言い様がない。
  私の不注意から冥府へ行ったアロワナに心の中で謝りながら、早速ガス屋さん
を呼び、水圧が変動しても温度が変わらない、高級な最新型の湯沸かし器を取り
付けてもらったのことは、言う迄も無い。


◆瞞されてグリーンアロワナ

  ゴールデンアロワナは死んでしまったが、高価な水槽と湯沸かし器と言う設備
投資を残したままアロワナの飼育を諦める訳にも行かず、再度ゴールデンアロワ
ナを捜すことになった。
  或日、何時ものショップを覗いて見ると、7cmにも満たないアジアアロワナ(
リーンアロワナ)の幼魚が泳いでいるのを見掛けた。
  普通アロワナと言えば水面に近い上層部をグルグルと回る様に泳いでいるもの
で有るが、この時の幼魚は時々底に腹を接けて休憩する様な行動を示していた。
  『これはレッド(ゴールデン)になりますか?』と聞くと『グリーンなら何時
上層を泳ぐもので、底に腹をつける動作をするのはレッドに違いない』等と言う
出鱈目(でたらめ)なことを言われた。
  アジアアロワナは正しくはグリーンアロワナと呼ばれ、ゴールデンとかオレン
ジとかは別種では無く、単に個体の色彩の違いに過ぎないので行動の違い等有る
訳が無いのであるが、故意に瞞そうと言うのか、無知なのかは知らないが全く良
い加減なことを言うショップも在ったものだと思う。
  アロワナの件に限らず、良く解りもしないことを、さも何でも良く知っている
様に、自信たっぷりに出鱈目を言うショップは結構在るので、全く油断も隙も有
りゃしない。
  それはそれとして、このアロワナの幼魚は結構安い値段にしてくれたので、
ゴールデンに成れば儲け物と言う、甘い考えで購入した。
 今でこそ、アジアアロワナに就いては、ゴールデンもオレンジも幼魚、成魚を
問わず沢山見て来たので、未だ色の出ていない幼魚を見ても、成魚に成った時の
色を大体見当を付けることが出来る様に成ったが、この時代は、未だアロワナを
見る目が出来上がっていなかった。
  購入した幼魚は未だ小さく、ヒメダカさえも食うことが出来なかったので、別
の水槽にグッピーを飼い、仔を産ませ、生まれたばかりのグッピーの仔魚を餌に
して育てた。
  25cm位になる迄育てたが、全く色が出て来ず”正真正明のグリーンアロワナ”
であることが分かったが、この色は私の好みに合わなかったので、はっきりと色
の出ているゴールデンとのトレードの旅に出させた。


◆獰猛なスポッテドバラムンディ

  ゴールデンアロワナも色の出方に可成りの個体差が有り、背中に近い方の鱗に
色が出ず、背中が真っ黒な個体も見掛けることが有るが、グリーンをショップに
引き取ってもらい、代わりに手に入れたゴールデン2世は背中の方迄金色が出て、
人に見せても恥かしく無い物であった。
  暫くはこのゴールデン1尾で満足していたが、そのうちまた、次のアロワナが
欲しくなり、今度は少し変わった物をと言うことでオーストラリアに目を転じス
ポッテドバラムンディを購入した。
  このS.バラムンディはゴールデンアロワナよりも少しばかり小さな体をしてい
たが、いかにも精悍そうなスリムな体型から予想される様に、ゴールデンよりも
遥かに素ばしっこく、ゴールデンの頭突き攻撃をヒラリヒラリと身を躱(かわ)し
餌金の取り合いでも決してゴールデンに負けず、そのうちゴールデンを追い越し
て大きく成長してしまった。
  大きくなると攻守所を替えて、S.バラムンディの天下である。今までいじめ
られたお返しとばかりに、ゴールデンの鰭にガブリと噛み付いていった。
  皆さんはアロワナ同志の喧嘩を見たことが有るだろうか。
  真っ正面から向き合って噛み付き合いをする様なことはせず、お互いに頭が相
手の尻尾の方を向く様に、反対方向に泳ぎ、隙を見て相手の臀鰭や尾鰭にガブリ
と噛み付くので有る。
  こうなるとアロワナの鰭は縦に裂け、まるで破れた団扇(うちわ)の様にボロ
ロに成り、見た目には随分とひどいことに成るが、アロワナ自身のダメージは見
た目程のことも無く、喧嘩さえしなければ、破れた鰭は約一週間程で跡形もなく
元に戻る。
  私も色々な種類のアロワナを飼ったことが有るが、このS.バラムンディの獰猛
(どうもう)さに勝るアロワナは居なかった様に思う。
  特筆しておかなければならないのはその鱗の回復力の強さである。
  喧嘩をして鱗が落ちた場合、アジアアロワナでは落ちた鱗が元通りに回復する
迄に、およそ3個月位を要するが、S.バラムンディの場合は一週間もすれば同
じ色に成り、鱗が落ちた跡が全く分からなくなってしまう。


◆止め男シルバー登場

  ゴールデンとS.バラムンディの組み合わせでは、お互いが縄張りを主張して
喧嘩が絶えないので色々と悩んだが、ディスカスの場合、狭い水槽に多くの個体
を詰め込んでやると縄張りを主張することが出来なくなり、喧嘩をしなくなるこ
とにヒントを得て、もう一尾アロワナを増やすことにした。
  そうは言っても、余り値段の高い魚は買えないので、止め男には値段の安いシ
ルバーアロワナが選ばれた。
  十数年前に憧がれたシルバーがやっと我が家に登場することに成った訳である。
  とは言え、其の期待された役割は、止め男と言えば聞こえが良いが、要するに
喧嘩の当て馬で有り、いじめられ役で有った。
  シルバーアロワナは十分に私の期待に応えてくれ、アロワナ水槽の中は其れ以
前に比べるとかなり喧嘩が減り、幾分か平和に成った様に思う。
  シルバーと言うのは薄く長い体でヒラヒラと泳ぐのでゴールデンやS.バラムン
ディも喧嘩の勝手が違って少しばかりとまどった様であった。
  シルバーアロワナは比較的温和しい魚で有るが、喧嘩の要領は結構心得て居り、
シルバーの方から積極的に喧嘩を仕掛けて行くことはまず無く、ゴールデンやS.
バラムンディから喧嘩を売られてもヒラリヒラリと体を躱(かわ)して、鰭に多少
の傷が入る事が有っても、余り大きな怪我をする様なヘマな真似はしなかったと
ころは流石(さすが)である。
  それにしても、このシルバーを見る目の代わり様はどうした事だろうか、十数
年前にはあれだけ憧がれていたのに、ゴールデンやS.バラムンディを知った今
と成っては、喧嘩の当て馬に使う始末である。
  確かに、シルバーはアロワナの一族のなかでは最も価格が安いが、価格の問題
を別にしても(多少は頭の中に価格の比較も入って来ることを否定する事は出来
ないが)、ゴールデンやS.バラムンディの、あの逞しそうな体つきに比べ、何と
無く頼りなさそうな、ヒラヒラとしたシルバーの下半身が長過ぎる様に思えてな
らなかった。
  歳月が人を変えてしまったのか、それ以上の良い物を知り過ぎたのか、シル
バーアロワナを飼育しながらも、十数年来の夢を実現したと言う、震える様な感
激は湧いて来なかった。


◆貴公子ノーザンバラムンディ

  前にも述べた様にこの地球上にはアロワナの仲間は6種類いるが、このうちア
フリカに棲むナイルアロワナだけは食性が少し(どころか大いに)異なりプランク
トンフィーダーで有る。
  プランクトンフィーダーと成ると少し飼いにくいと言う理由の他、観賞的にも
余り奇麗な魚でも無いので、これを飼うのを諦めると、残り5種の中で飼ってい
ないのはオーストラリア北部とニューギニアに棲んでいるノーザンバラムンディ
だけであるから、これを入手する事にした。
  N.バラムンディはオーストラリア北部産とニューギニア産では少しタイプが異
なると言うことで有り、私が入手したのは其のいずれであるのか良く解らないが、
オーストラリアではバラムンディを湖やダム等で養殖していると言う話であるか
ら、多分オーストラリア産ではないかと思う。
  このN.バラムンディは同じオーストラリア産で有り乍ら、S.バラムンディ
りも体付きがフックラとしており、黒っぽい体に金色の模様を輝かせ、アロワナ
界の貴公子と言うに相応(ふさわ)しい顔つきをしていた。
  また、見た目だけでなく、実際の性格も極めて温和しく、温和しさの順で言え
ば、ブラックアロワナの次に温和しいのではないだろうか。
  我が家の水槽の中ではこのお上品な性格が禍いしてゴールデンアロワナやS.バ
ラムンディから集中攻撃を受け、傷だらけに為ってしまった。
  余りひどい傷を受けたのでこのままでは殺されると思い、60cm水槽に1尾だ
け隔離した所、水槽が小さ過ぎて気に入らなかったのか、突然気が狂った様に水
面に向かってジャンプした。
 蓋は3mm厚のガラスで有り、そこに3cm角の餌をやる穴を明けてあったが、こ
こを狙ってジャンプし、水槽から飛び出した。
  体はもっと太いので3cm角の穴から飛び出せる訳がないのだが、衝突のショッ
クで蓋のガラスが浮き上がり、そこから飛び出した訳である。
  悪いことにその60cm水槽は高い所に在ったので、N.バラムンディは1メーター
程の高さから木の床に落ち、慌てて水槽に戻してやったが、頭を強打して脳震盪
を起こし、そのまま死んでしまった。
 『アーメン、合掌』。
                                                                (続く)

                                 動物&植物の国 ライブラリー より転載