#80 水質>PHとKHについて (1) 淡水魚水槽メンバー ほむらちゃん ID:QSM62067 じろ ID:VZM01071 ヒロちゃん ID:CABOMBA ぱるす ID:PPM16822 95/1/23〜1/28 #329,#351,#357,#361,#367,#378,#379,#380,#393,#394 淡水魚水槽 ☆ディスカス>PHについて /ほむらちゃん PHの問題なんですが、これは一時期、徹底的に取り組んだことがあるんですが。 PH低下剤を(当然、魚のいないバケツの中で)これでもかぁぁぁぁっ!! という程、入れてみましたが、きちんと校正したPH計は6.7以下を示しません。 水道水のPHは、二酸化炭素と炭酸水素塩によって決まるようですが バケツの中で6.7の弱酸性水を作っても、結局水槽のエアレーションによって 二酸化炭素が排出されて、弱アルカリの水になってしまうようです。 東京・神奈川あたりの水というのは、何日も水変えしなくとも 絶対に酸性を示さないという実例も報告されています。 これは、前述した通り 水道水に使用されている薬品が原因だという事なので、ろ過の問題とは また、別問題という事になりますね。 最も、エアレーションを止めて、CO2を強制添加してやれば、当然PHは 下降するでしょうが、ディスカスはバランスドアクアリウムには適さない魚だと いうのが常識ですし。 とにかく、PHを弱酸性に下げるというのは、私に取って、最大の課題なんですが いまだ、功績をあげられないのが実状です。 で、今はもう、半分あきらめかけておりまして、生存可能水質ならそれでも いいや っと 投げやりな感じです。 誰か助けてっ ほむらちゃん ☆ディスカス>じろさんへ /ほむらちゃん じろさん、始めまして。 >不幸にして、こういう水道水が出てくる地域にお住まいの場合、濾過の完 成によるpH降下には通常よりも相当な時間を要します。 その不幸な地域に住んでいるほむらです(;_; 時間を要するといいましても、最低でも週に1度は水換えによって 新しい水が大量に入る訳ですから、ろ過の状態がどうであっても 永久にPHが低下しない事になるんですね。 ただし、PHが不安定という事は決して、有りません。 1週間、毎日測定してみましたが、0.1程度上下する程度です。 緩衝力の強い水の 唯一のメリットとも言えるかも(^^; 水に恵まれた地域に住んでいる方には、解っていただけないと思いますが、 私にとって、PHの操作というのは、不可能に近いものがあります。 例えば、市販のPH低下剤ですが、規定量の10倍程入れた所でせいぜい、 6.7程度までしか下がりません。さらに翌日には7.1〜7.2に跳ね上がって しまうんです。 また、セラ社のブラックピートの説明には 「200Lの水にピートを250g 入れた場合、24時間以内に、PHを0.7下げる事が可能」 とありますが 倍の500gを、ろ過層に入れて、1週間回しても PH値には一切影響しませんでした。 しかし、ブラックピートを使用している時に、ディスカスが産卵したんですね。 その時のPHは、7.8でした。 私の実感として、ディスカスにとっての理想的な水ずくりに PH値なんて、二の次、三の次... と言うのは ちょっと言い過ぎですね(^^; ほむら ☆ディスカス>pH等>ほむらちゃん ヒロちゃん いやいや、pHを簡単に説明しちゃったもので、KH(炭酸水素塩硬度)につ いては説明していませんでしたね。 これまで、KHがそれ程に高い地域の人へのサポート経験は無かったもので、 その辺の話しは飛ばしてしまいました。 先ず、pHが高い場合は、水質のチョットした急変で有害なアンモニアが出て しまうので、水質を酸性方面へ落としておいた方が良いというのは海人さんが話 していた通りです。 で、KHと言うのはpHの緩衝効果があります。 水質が酸性、または、アルカリ性へ傾いた場合、KHはそれを中性に戻そうと する働きがあり、その酸性分(またはアルカリ)を中和するぶんだけ消費されま す。 濾過によって生成される酸は、このKHによって最初の内は緩衝されpH変化 はそれ程起こらないのでが、このKHが酸によって消費しつくされた時点でpH が一気に下降の一途をたどります。 しかし、一般に販売されている熱帯魚の殆どは、このKHがゼロに近いところ が最も適している飼育環境なのです。 ディスカスも勿論、このKHゼロ付近が最も体に合った水質です。 かといって、KHゼロというのは濾過によるpH降下が非常に大きく、pHの 影響を受けやすい濾過バクテリアは中々安定しずらいのです。 そのため私は、pHが少し酸性に向いた時、必要量だけ溶けだしてKHをほん の少し補給してくれる珊瑚砂を推奨しています。 さて、ほむらちゃんの地域の水質というとかなりKHが高い水質の様です。 こういった場合、本来、pHを下げる目的と言うよりも、KHを下げるという 目的で、PH低下剤を使う必要はあるかと思います。 ただし、これは、新しい水を100%使用する場合です。 pHが6.0くらいの古い水に換水するという場合は、換水量を少なくする事 でそのKH上昇量は少なく出来るはずです。 KHのゼロの状態でどの程度換水すれば、KHは1を超えるのかと言うのを確 認してみてください。 pHでの目安ですが、pHが6.0まで落ちた頃に、pHを6.8にするには 、どの位の換水量が適切がというので判ります。 換水とは、汚れた成分を排出するという目的もあるのですが、濾過によって生 成されたNO3等は意外に沢山あっても魚にはそれ程影響が無いのです。 むしろ、pH降下による濾過バクテリアの不活性化を防ぐためpHを元に戻す 様に行なうと考えても良いくらいです。 pH降下剤と言うのは、殆ど燐酸を薄めたものだと考えて良いのですが、ほむ らちゃんの所の水質では、それを使っていてはかなり不経済です。 試薬を取り寄せてくれる薬屋さんが町には1件くらいはありますから、そこで 燐酸を取り寄せてもらうと良いです。 500ccの瓶で、千円くらいで買えるはずですし、PH低下剤の何倍も濃い ですから経済的ですよ。 何ccいれて、KHがゼロに近くなるのか、試してから使うと良いと思います。 燐酸を滴下しエアレーションをタップリした後(3時間以上)でpHが6.8 になるようにするのが目安です。 それと、CO2濃度を強制的に高くしてpHを低くすると言うのは、KHその ものが下がりませんから無意味です。 その上、かなりのCO2が必用ですし、それだけ溶かすのも難しいでしょう。 (ディスカスも死んでしまうでしょう。) とにかく、単に生きているだけの水質ではなく、ディスカスが良い色を見せ繁 殖出来るような水質を作ってあげてください。 そうそう、こんな極端にKHの高い所では、R/Oを使う意味がありますね。 >R/O導入検討の皆さん R/Oなら、余計な酸を使わずにKHを落とせますね。 酸によってKHを落としたても、その反応で生成された塩の安全性にもやはり 限度と言うものがありますから、こういった場合は、R/Oを使う意味があるの でしょうね。 PS この話、初めてのディスカス飼育に追加が必用ですね。 PC-VAN CABOMBA 熱帯魚☆倶楽部 ヒロちゃん ☆炭酸塩硬度>ヒロちゃんへ /ほむらちゃん 私の住む地域では、KHは4〜5です。もちろんゼロが最も理想的である事は 当然ですが、この値なら、そんなに高いとは思えないのですが、いかがでしょう。 ところで、PHとKHの関連性について 整理してみたいのですが。 1)まず、水が酸性に傾くのは、硝酸が原因である。 2)硝酸は炭酸塩と反応して硝酸塩に変化する。 3)硝酸が多ければ炭酸塩もたくさん消費されて、KHが低下する。 リン酸を添加すれば、硝酸の代わりに、リン酸が炭酸塩が消費してKH値が下がる。 炭酸塩が完全に消費された時点で、水の緩衝がなくなり、PH値が低下する。 これが、リン酸を使用した、PH低下の理論だと解釈して良い訳ですよね。 つまり、単純に酸を加えて、水を酸性にするのではなく、化学反応によって PHが低下すると。 ここで問題になるのは、リン酸の濃度ですね。 自然環境保護の為、洗剤ですら、無リンタイプが主流になっています。 リン酸を多量に使用した場合、魚に対する影響というのも無視できないと思います。 ちなみに、GHに関しては、軟水器(イオン交換樹脂)を使用して GH試薬で、検出できないレベルまで下がっております。 ここで、確認しておきたいのですが、イオン交換樹脂はKHに影響しませんよね? 少なくとも、わが家の水では、KHはまったく下がりません。 まさか、この状況も、元の水道水が原因なんて事は無いでしょうか? 長文になりましたが、とにかくこちらの水道水のPHを下げるという問題は 非常に困難である。ということなんです(;_; ほむら ☆re#351>ディスカス>pHの下がらない水 じろ どうも、はじめまして。 ヒロちゃんとの話しに割り込むような形になってすみません。 実は、うちもpHの下がらない水で苦労していますので、そのはがゆい心中を 察するに余りあります。 水の季節変動にもよりますが、ひどいときは換え水のpHを5.5まで落とし ても、水槽の中のpHがなかなか7を切りませんでした。 といっても、家の場合はほむらちゃんがおっしゃるように「永久にpHが低下 しない」ってわけでもないみたいです。水換えの量や餌からの窒素供給量ってこ とも有りますが、水槽が思いっきり汚れた状態に到達すると、pHの低下が始ま ります。もちろん、こうなると珊瑚を使うことは可能です。 また、これには水量も関係有るみたいで、水量が多いほどpHダウンまで時間 がかかるような気がします。うちの集中水槽は立ち上げ一年4ヶ月になるのです が、いまだにpHはあがります。比較的掃除や水換えを丹念にするせいもあるん でしょうけど。 で、現状ではとにかく燐酸を大量使用してpHを落としてます。 pH降下剤やピートじゃ話しにならないんで。 じろっ!(ーー;).. ☆ディスカス>pH等>ほむらちゃん ヒロちゃん pH計が燐酸に反応して中性を示すのではとの事ですが、それは無い筈です。 もし、pH計が気になるなら、pHの試薬は何種類かありますから納得の行く まで測ってみては如何でしょう。 しかし、pH降下剤をいれてもKHの変化がないと言うのは変ですね。 どのようにテストされたのか、その試薬の使用方法には間違いが無かったのか 気になります。 一般家庭に供給される水道水そのものも、それ程特殊な水質とは考えにくいも のですから、一般にはKHが下がるはずです。 pH降下にどの酸を使うかというのは、考え方がそれぞれありますが、燐酸は 熱帯魚飼育に利用するのは適当な使い易い酸だと考えています。 しかし、燐酸を使いたくなければ塩酸等を使ってもかまわないのです。 私がここで燐酸の使用を言っているのは、普段の換水用の水をpH調整してく ださいと言う意味ではなかった筈で、新しい水を100%使用する場合、その時 はpH調整をしてくださいと言っているわけです。 普段の換水は、濾過バクテリアが活性化出来る程度の量を見つけてくださいと 、アドバイスしていたのですが、どのように理解されたのか疑問が残ります。 と、まあ、話しは長くなりましたが、燐酸使用によるpH調整は、世界的(熱 帯魚業界)に行われている事です。 もちろん調整の必要の無い地域では使わないでしょうけれど、必要な地域では 、魚の輸出用の水質を作ったり、輸入した魚の水槽にKHを落とすために使用し ているのは一般的です。 ディスカスの場合ですと、特に入荷直後にはKH調整をきちんと行なった場合 と行なわない場合では、その死亡率は大きく違い、病気に掛かる確率も調整を行 なわないのとでは圧倒的に違います。 ある程度飼い込んでしまえば、魚にも体力が出てきて多少の高KHでも飼育す る事は出来ますが、繁殖までは先ず無理でしょう。 また、水槽へ滴下した燐酸の濃度でどの程度が限度なのかは今だそれ程極端な 水質では実験をしたことが無いので何とも言えませんが、KHが5の水質を持っ た井戸水に燐酸を滴下し、pH及びKHを調整した水で、魚がその要因から死ん だことはありませんでした。 燐酸の量は、150リットルあたり、8ccから10ccの範囲で調整してい ます。(KHが多少上下するもので) PC-VAN CABOMBA 熱帯魚☆倶楽部 ヒロちゃん ☆PH等> ヒロちゃんへ /ほむらちゃん KHの試験なんですが、まずバケツの中に水道水を入れて、 日本動物薬品製の 商品名:PHドロップ を添付のキャップに一杯ずつ入れ 充分にかくはんしてから、PHを測定しました。 これを繰り返して、PHが6.7程度まで下がった時点で、テトラの KH試薬で測ったのです。 説明書にある通り、測定水が黄色になるまでの滴水を数えたら、4〜5滴でした。 これをPH低下剤の入っていない水道水で試した所、値は同じでした。 この水を水槽に入れて、翌日再度測定したところ、PHは7.2まで上昇しましたが KHに関しては、一向に変化は無かったのです。 水換え後、1週間経過した後に、もう一度、測って見ましたが、PH,KH共に やはり、変化はありませんでした。 私のような素人にはこの程度の実験しかできないのですが、いかがなものでしょう。 もし、ご面倒でなければ、ご意見だけでもお聞かせください。 お忙しい中、レスを戴いてるというのに、厄介な質問だらけで、本当に恐縮です(^^; でも、他に頼れる方がおりませんし大切な魚を綺麗に育て上げたいという気持ちは つのるばかりなんです。 ほむら ☆PHの落ちない水>じろさんへ /ほむらちゃん じろさん、こんにちは。 ああ、この苦しみを解ってくれる人がいた(^^ 永久にPHが落ちないといったのは、定期的に水換えするから、という意味でして たぶん、水換えの周期をのばせば 下がるのかもしれません。 じろさんも、リン酸を使用されているのですね。 やっぱり、PH低下剤や、ピートじゃ話にならないですか(;_; 今度、時間のある時に薬局あたってみます。 ほむら ☆ディスカス>pH等>ほむらちゃん ヒロちゃん KHが酸と反応すると、CO2が発生します。 このCO2は、その時点でのKHとの相関で、ある特定の濃度を達成すると、 KHと酸との反応はそれ以上進みません。 しかし、ここへエアレーションを加えると、強制的にCO2が曝気され、その CO2濃度が減った分、また、酸との反応が始まり、KHを消費しながらpHを 上昇させます。 ほむらちゃんのテストでは、おそらくKHを十分に落とせるだけのpH降下剤 使用量が無かったのではないかと思います。 pH降下剤は、KHがかなり少ない位置を基準に添加量を記載していますし、 燐酸と比べればかなり薄いので、それだけ目に見えるKHの低下が得られなかっ たのだと思います。 ただでさえ薄いpH降下剤をバケツ一杯の水に4・5滴ではKH変化は目にみ える程無いのは仕方ありません。 その上、pH降下剤は不経済ですから、それを考えただけでも使いたくなくな るの当たり前でしょうね。 燐酸を使うことによって、河川に影響は無いのかという疑問も投げかけておら れましたが、洗濯の排水量と比べればその比では無いのと、あくまで100%新 しい水を使う場合の愛魚への配慮なので、その使用量くらいは許して頂けるので は無いでしょうか。 その分、自分の家庭排水、例えば炊事に使った油などを少しでも排水しないよ う注意するよう心掛ける方が河川にとっては有効な筈です。 PC-VAN CABOMBA 熱帯魚☆倶楽部 ヒロちゃん ☆pH>燐酸の影響について>ほむらちゃん ぱるす 話題割り込み申し訳ない! 炭酸塩硬度を下げるにはイオン交換樹脂を使うのが確実だけど イオン交換樹脂にも色々有りますから。 んで、その程度の炭酸塩硬度ならばピート濾過でも下がりそうなもんだけど。 >ここで問題になるのは、リン酸の濃度ですね。 >自然環境保護の為、洗剤ですら、無リンタイプが主流になっています。 >リン酸を多量に使用した場合、魚に対する影響というのも無視できないと思います。 >PH値だけに執着して、水質を悪化させるという間違いをおこしかねません。 この話題ですが、無燐タイプの洗剤が増えてきたのは、直接的に生物に対する 影響からではないはずです。(間接的と言う意味です) 燐分が自然の河川、湖沼などに流れ込んだ場合、藻類が爆発的に増えます。 これが普通の藻類ならばまだしも、体内に毒を持った藻類が増えていることが はっきりと分かっています。 御存知と思いますが、琵琶湖での異常発生で一躍有名になった、いわゆる 「アオコ(ミクロキスティス)」というやつです。 毒性を持った植物性プランクトンということで、藻類として分類しても 差し支えないと判断させていただきます。 この「アオコ」の毒性は意外に強いもので、体重50Kgの人間の無影響濃度を 挙げてみると「アオコを含む琵琶湖の原水2リットルまでなら致死に至らない」と なっているのですが、染色体に異変を起こす性質まで持っています。 まぁ、「アオコ」だらけの水を飲む人間はいないと思いますが、既に動物に 「アオコ」の毒性による死亡が確認されています。 また、乾燥して風に舞ったこのミクロキスティスを吸い込んだだけで 喘息を引き起こす可能性もあるようです。 また同じ植物性プランクトンでは「シネココッカス」というものがいて これも毒性が非常に強いものです。 他に「シゾソリックス・カルキコラ」というものも毒性が強く、これなどは 既に海外で人間に影響が出たと報告されています。 で、何が問題かと言うと、これらは異常発生と言うことで 自然界の生態系バランスを崩してしまいます。 そして、これらを食べる生物、その生物を食べる生物・・・と綿々と続く 食物連鎖において、どういう状況が発生するかは言うまでもないですね。 そして、それらを食べて無事であったとしても、染色体に異変を起こす毒性を 持っていたりするので、さらに毒性の強い新種の生物が発生することも 考えられます。 余談ですが、現在の水道の浄化施設では、これらの毒性を持つプランクトンを 完全に除去することができません。(99%は除去できると発表されてますが) 水槽に使うくらいの量の燐酸ならば魚などに直接与える影響はないとは 思いますが、有機燐酸の場合は毒性が有りますので、水槽内で反応して 有機燐酸になった場合は怖いですが、多分(^^;)大丈夫だと思いますよ。 なんか話がとんでもない方向に行ってしまいましたが、とりあえず 御参考までにと言うことで。 マッドアクアリスト ぱるす (^o^)o/\ [PPM16822] '>゚ゞ ~~~~~~~~~~~~