断熱ブロックにひび割れ発生!


2004年5月18日

 入居からもうすぐ1年という頃,雨上がりに断熱ブロックのひび割れを発見しました。雨が毛細管現象で断熱ブロックのひび割れ奥深くまで吸い込まれ,その姿がはっきりと現れるようです。
 正式には「歩行用断熱ブロック」と呼ばれるだけあって,かなり頑丈です。しかし,断熱ブロックが一枚完全に割れ,微細なひび割れも入れるとが入居1年目を待たずして総数137枚が状態のよくないものでした。

完全に割れた断熱ブロック 金具を中心にひび割れた様子
1枚は完全に割れています。裏面の断熱材でかろうじてつながっている状態です。 断熱ブロックを固定する金具を中心にひび割れているものもあります。
断面は貫通している ひび割れの幅は測定不能
横から見るとひびが貫通している様子が分かります。(写真中央) ひびを拡大してみた様子です。幅が何mmと測定できるような大きいものではありません。
こんなひび割れがたくさん 一番小さなもの
このようなひび割れがたくさんあります。気にしてみないと分からない程度のものも多いです。 最小のひび割れです。完全に乾燥した後だと分からなくなります。

 (割れた断熱ブロック/断熱ブロック総数)で表現すると次のようになります。
 2階主寝室外のバルコニー(74/112)で66%,ここにまっぷたつに割れた断熱ブロックがありました。ここは西日がよく当たりますが,夏は子供たちのプールに水をはってやります。遊び終えるたびに水は流して捨てます。
 2階ミニキッチン外(2/16)で13%,ここは北向きでこの断熱ブロックの上を歩くことは滅多にありません。落ち葉を掃除するときくらいです。
 2階子供室外(6/24)で25%,ここは南向きです。ここも滅多に出ることはありません。
 ルーフバルコニー(55/189)で29%,ここは日中よく日が当たりますが,西日は遮られます。バーベキューはもっぱらここでやります。

 不具合を大成ハウジング中国の現場監督さんと断熱ブロックの施工店が確認に来られて,どのように対応するかは後日連絡するとのことでした。こちらとしては正常なものも含めて全面交換を希望しています。

2004年7月10日

 結局,微細なひび割れのものも含めて,不具合のあるものを全数交換してもらいました。
 工事は2日間かかりました。すべて,外にはしごをかけて,断熱ブロックを手で持ち上げていました。クレーンは費用がかかるので...ということでしたが,ずいぶん気の毒に思いました。
 断熱ブロックはこれまで改良を加えられてきましたが,平成14年の10月から第4世代のものを採用したそうです。第2世代までのものは,ファイバーが浮かび上がる苦情があるそうです。第3世代はわが家のようなひび割れが発生しクレームが多かったそうです。わが家の断熱ブロックは平成15年の施工ですから,第4世代です。これから分かるように,ひび割れの問題は解決していないようです。

2階バルコニーはほとんど交換 2階子供室外
2階バルコニーはほとんどが交換となりました。痛々しい状態になっています。 子供室前です。ここも交換となるブロックがあります。
ルーフバルコニー 手摺台座はカット
ルーフバルコニーです。ここはアルミ手摺なので,交換作業が面倒です。 アルミ手摺の台座はモルタルで断熱ブロックとつながっています。切断して作業します。
断熱ブロックの固定方法 固定金具
断熱ブロックは金具で固定されます。断熱材に切れ込みがあり,金具が入っています。 金具を取り出してみました。結構ひ弱な部品です。
たくさん積み重ねられました 完成後の手摺台座
廃棄する断熱ブロックを山のように積んでいました。 施工後です。切断した台座にモルタルを流し込んで元通りにしました。

 断熱ブロックの会社の対応では,ひび割れの幅が0.3mmを超えるようだったら交換に応じるそうです。(もちろん,保証期間内の対応だと思います。)
 わが家は,今回は全数交換に応じてくれましたが,「次回は勘弁してください」ということでした。
 「大成建設 Palcon 保証書 保証の明細表」にあるように,断熱ブロックについては著しい損傷を引き渡し後2年以内において保証するとあります。(お手元に保証書があれば今一度お確かめください。)
 新しくなった断熱ブロックは色白でした。たった1年間でも太陽焼けするものなのですね。

2006年4月2日

 このページの公開するにあたって,交換工事後の様子を撮影しました。

切り欠きからのひび割れ やっぱり微細なひび割れは発生する
アルミ手摺の台座と接する角部分です。応力がかかるところは弱いようです。 やはり,微細な割れは避けられないようです。

 交換しても,結局は微細な割れがあります。断熱ブロックの開発から手をつけないと根本的な解決はできないようです。


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