志保は、あかりが浩之を好きなことを知っていて、
あかりを悲しませるわけにはいかない。
だから、自分はヒロとはつきあえない。
そう、心に決めたんです。
仮に浩之が志保の心に気づき、追いかけてきても、
それでも志保は浩之を受け入れるわけにはいかないんですよ。
だって、たとえそういう事態になったとしても、
それでもあかりが悲しむのは事実なんですから。
(この辺、「本当の願い」で表現したつもりです)
とまぁそういうわけで、あかり姉さんにはご退場願うのですが(汗)、
実は、あかりが死んでも、志保は浩之とつきあえないのです。
これは、志保なりのけじめです。
あかりがいたから、アタシは身をひく。
でもあかりが死んだのなら、アタシはヒロとつきあう。
これはあかりに対してのみならず、
浩之に対してもとんでもなく失礼な行為です。
また同時に、志保の心の中には、
せっかくアタシが身をひいたんだから、
絶対にあかりを幸せにしてあげなさいよね。
というやや自分勝手な想いもあります。
そんな想いが残ってしまう以上、
あかりが死んでも志保は浩之とつきあえないのです。
以上、ここまでは、俺的確定事項。
ここからさらに志保が浩之とくっつくためにはどうするか。
それには、上でもちょっと書いた、
「浩之が志保のことを追いかけてくる」
という状況を作ればいいのです。
もちろん、志保を追いかけざるを得ない状況に、
浩之を追い込まないといけないでしょう。
同時に志保の方も、すべてをなげうって、
浩之から離れさせないといけません。
以上の条件が、すべて当てはまる状況。
それが、志保が罪悪感を抱いたまま、
浩之の子供を妊娠する、
ということでした。
とはいうものの、
志保としては、浩之との和姦はもうあり得ません。
ならば、強姦か、もしくは、志保が志保でなくなること。
もし浩之が、死んだあかりのことを想いながら志保を抱こうとしたら。
そうなった原因が、志保にあるのだとしたら。
志保は、浩之を拒むことはできないでしょう。
自らをあかりとして、
志保は浩之に抱かれる。
もう志保が浩之と身体を重ねるには、
これしか残されていないのです……。
そしてさらに辛い事実。
仮に子供ができたとしても、
それでも志保は浩之の元を去らなければなりません。
志保は、自らをあかりとして、
浩之に抱かれたんです。
だから、子供ができたとしても、
浩之にはそのことを言ってはいけないのです。
だから、逃げます。
誰も、知らない土地へ。
そこで産まれてくる子供と二人で、
暮らして行くしか道はないのです。
そして、最後、やっと……
そこまで行って、そうしてやっと、
それでも、ついに、浩之が追いかけてきてくれたのなら……。
初めて、志保は、
浩之を受け入れられるのです――
とりあえずごめんなさい(汗)
世間の方々には、こんなの受け入れられませんよね。
というか、志保ファンの方々にだって、
ダメを出されるに違いありません。
だけど、これが、私の到達した、
たった一つの、志保のトゥルーエンド。
誰に何と言われようと、
志保が浩之と結ばれるには、これしかなかったのですから。