キラ | …CE70.05.06.Tue [111] |
アスラン……。僕の気持ち考えてずっと言い出せなかったんだよね。…ごめん。それと、ありがとう…。 僕ね、本当は逃げたい。トール達と…友達と戦いたくなんてない。向こうの艦でずっと心の支えだった人達を殺す事なんて……したくない。でも…。 それは、ただのワガママだってわかってる。僕だって軍人なんだから、仕方無いって思うしかないってわかってる。…だから、けじめをつける為にも、僕は行くよ。……アスランと一緒に戦う。アスランだけ嫌な所に行かせるのは嫌。アスランにだけ背負わせるのもヤダ。 だから、僕を連れてってアスラン。 返事、遅れてごめんね。……こんなギリギリで。 アスラン。僕はもう何もかも…何も、いらないから。だから……その……アスランだけ側に居てくれたら……それで、いいから//// ………お願いだから、危ない真似だけはしないでね、アスラン。 | |
アスラン | …CE70.05.07.Wed [112] |
どういたしまして。―――と。僕からも、ありがとう。 キラなら、そう言ってくれると思ってたよ。 実はもう準備も整えてあるから、指定時間にシャフトに来てくれればいい。荷物は中にあるよ。 えっ? もし行かないって言ったら、どうするつもりだったのかって? ははは。何年一緒にいると思ってるんだ? キラの考えてることくらい、分かるよ。 イザークとディアッカは、一足先に砂漠へ降りた。 気候は、どうやら最悪らしいよ。信じられないくらい暑いし。そのくせ、夜は極寒だって、文句言ってたよ。 キラは、心配性だね。ずっとそばにいるって、何度も言ってるのに。 大丈夫! 今度もきっと上手くいく。 またすぐに、みんなでプラントに戻って来れるさ。 | |
キラ | …CE70.05.08.Thu [113] |
ごめん。…何とか、間に合ったかな?? 時間ギリギリに乗船なんて……駄目だよね。ごめんね、アスラン。…君まで乗船するの遅らせてしまって。。。 え?何で遅れたのかって?……………花が…見当たらなくて。 僕がアスランに連れてこられた時…あの時、第8艦隊から射出された避難民のポッドに乗って行った女の子が、くれた折り紙の花が。…『今まで守ってくれてありがと』って……。今は地球に降りたと思うけど。……無事、だといいな。僕は、戦場に出た途端にイージスに捕獲されて、どうなったのかよくわからないし。アスラン知ってる?…ってそんなわけ無いか。僕を速攻でヴェサリウスに連行したもんね。…結局、あの花は見つからなかった。でも……これで、よかったのかもしれない…。今から僕達が殺しに行くのは…ナチュラル、だから…――。 僕は、あの一言で救われた気がしたんだ。あの小さな女の子の一言で。あの子には何でもなかった事かもしれないけど、あの時の僕には…すごく、すごく重い一言だったから。普通に、面と向かってお礼を言われて…。ラミアス大尉も言ってくれた。ちょっと驚いたけど、…でも、あの人はすごく優しかった。『ごめんなさいね』って。そして、『ありがとう』って。 ねえアスラン。 もし………………もし、僕が壊れたら…どうする? …あ、そんな顔しないでアスラン。『もしも』の話だよ。……『もしも』僕が壊れてしまったら…お願いだから僕を殺して、アスラン。 壊れた僕は…何をするか分からない。『その時』は…アスランが僕を殺して。もしかしたら僕は……アスランやニコル達を殺してしまうかもしれないから。 だから…お願いだから、その時は迷わず僕を殺して。 | |
アスラン | …CE70.05.11.Sun [114] |
いや、謝るなら俺ではなく、ニコルだよ。 彼が出航を急ぐアデス艦長を引き止めていてくれたんだ。 救命ポッドか……。僕も、それがどうなったかまでは知らないな。 物は、いつか無くなったり、壊れたりするものだ。……それは仕方ない。 けど、それをくれた人の事や、もらった時の気持ち、―――そんな記憶は生きている限り、君の中に残る。……それで、いいんじゃないのか? 本当は、ナチュラルばかりの艦に君が乗っていたら、いろいろと傷付いたりすることも多かったんじゃないかと、心配してたんだ。君が、種族の違いなんて関係ないと思っていたって、そうは思わないヤツも多い。……君の乗った艦のクルーが、優しい人ばかりでよかったよ。 ずいぶん、君は勝手なんだな。 僕に君を殺せなんて。 僕や、ニコルを殺すかもしれない、だって? そんな心配は無用だ。殺されてなんかやらない。君が壊れたら、責任もってちゃんと治してやるさ。 だから、君が心配することなんて何もないんだよ、キラ。 それにしても、降下してすぐに移動はキツイな。休む間もないじゃないか。 あと12時間でザフトの基地に着くらしいから、そうしたら、輸送用コンテナに機体を積み替えて個別に移動してくれって、伝言だ。 | |
キラ | …CE70.05.13.Tue [115] |
そっか〜。ニコルに感謝しなきゃね♪ アデス艦長には、さっき誤りに行ったよ。待たせてゴメンナサイって。不思議とそんなには怒られなかったけど。優しいんだね、アデス艦長って! 救命ポッド、無事だといいんだけれど。。やっぱり、アスランでもわからないよね。……思い出は思い出として僕の中で生き続けるもんね。じゃあせめて、あの子が無事であるように、祈るだけ…にしとく。 うん。皆、優しかったよ。とても……とっても。こんな僕でも、帰る場所があるんだって…すごく嬉しかった。彼らの事も、僕は忘れたくない。大事な大事な思い出の一つだもん。 そう、僕は勝手だよ。 ……僕はすごく身勝手だし、ワガママだもん。。 本当に、何するかわからないんだもん。…前は……イザークの顔に傷つけちゃったし……精神的におかしくなって、フレイにまですがってしまった。。 アスラン…死なない?皆……死なない? お願いだから、その時は僕を止めてアスラン。“僕じゃない僕”がアスランの隣りに居るなんて嫌だ。だから……お願い。 移動…って聞いてたけど…。エンジントラブルでアスラン、後から行くんだって?ニコル達3人は先に行くらしいね。僕は……ストライクの損傷が激しいから…まだもうちょっとかかるって。…また2人きり、だね……。 (アスランにしがみつきv)えへへv……船の中では中々二人きりになれなかったし…(いつもニコルと一緒だったからね)その……人前で、っていうの、僕……恥ずかしいカラ……//// | |
キラ | …CE70.06.15.Sun [116] |
アスラン……。あれから、もう1ヶ月。大分時間が経ったね。………ねぇ、一体どこに居るの?……答えてよ、アスラン…。 僕は、君よりも早く積み込み終わって…そのまますぐに出発してしまった。…だけど。……待っていたら…アスランの方が終わるまで、待っていたらよかった!!ずっと探しているのに…どうして見つからないんだよ!!!「ずっと側に居る」って言ったじゃないか!どうして僕の側から居なくなるんだよ………。 アスランを探しているときにね、アークエンジェル…足つきが、見つかったんだ。当然、皆攻撃するべきだって言った。でも…僕は、嫌だった。アークエンジェルを討たなきゃならないのは百も承知だよ。…わかっているけど、ね。 だから、アークエンジェルを、攻撃した。 僕は君の…ザラ隊の副官だからね。隊長が居ない時の判断は全て、僕の判断。だから、皆の期待は裏切れない。……それだけじゃ、ないけどね。 僕はずっと、アスランに頼りがちだった。ううん、アスランに何もかも任せっぱなしだった。だから、一人で……これは僕一人で乗り越えなくちゃいけない『壁』なんだ。…そう思うと、自然と手が動いていて…いつの間にか、アークエンジェルは、墜ちていた。 フフッ…。おかしいよね。散々僕をいたぶってきた奴らが、無線に出てきて「帰って来い」とか「お前の居場所はこっちだろ!?」とか言ってきたんだよ?あげくにはフレイが「キラが居なくなったら、私は貴方を守れないでしょう?キラ、戻ってきて…」とか言うんだよ?…ふざけないでよ。何で、僕を痛めつけてきた人たちがそんな事いう訳?ミリーやトールは…どうやら降りたみたいで、居なかったけど。画面の端に映るサイ、ラミアス大尉……。僕に良くしてくれた人たちは、ちゃんと今の状況を把握しているのに。僕の意思も、ちゃんと汲んでくれているのに。 まず最初に、ディアッカと組んでフラガ少佐のゼロを墜とした。…不思議と、その時は全然悲しくもなかった。それから、勢いを殺さずそのままアークエンジェルも一気に墜とした。悲しくも、嬉しくも、何ともない。……何も、思わない。ただ、『僕がアークエンジェルを墜とした』という事実が残っただけ。 ……時々ね、夢を見るんだ。…顔も何もかもぐちゃぐちゃで、かろうじてわかる面影の残った、アークエンジェルの人たちが追っかけてくるんだ。『殺してやる』ってね。 血に染まった、僕の手。僕の手は…いつも、真っ赤。すくっては落ちる、冷たい、真っ赤な真っ赤な、紅い血。僕以外誰も居ない部屋で、静かに命のカケラが零れ落ちる音だけが反芻する。 ―――……ネェ、カエッテキテヨ……アスラン――― そして僕を癒してよ。……僕にはアスランしか居ないんだから。 ニコルやイザークやディアッカにこんな事、とてもじゃないけど言えない。だから、僕はずっといつも通りに笑ってる。でも…もう、限界が近いんだ。これ以上…君と離れていたら……僕は何をするかわからない。お願いだからアスラン、早く戻ってきて。 もし、この日記を見ているのだとしたら、ここを通じて僕のストライクにハッキングしてきて下さい。ロックは緩めておくから…だから、ストライクに連絡を下さい。………これを書いたら、また僕は君を探しに行きます。 こんな僕だけど…君にふさわしくないのだってよくわかってるけど………僕がこんな事言う権利なんてないのに…どうしようもなく、ただ切に願っていた。……早く、君に逢いたい。ねえアスラン?………君も、こんな気持ちだったのかな?……じゃあね、アスラン。 早く、アスランに逢いたいよ…(涙)。。。 | |
アスラン | …CE70.06.23.Mon [117] |
キラ。キラ、ゴメン心配掛けた。。 やっとここに帰ってこれたな。僕はオーブにいたんだ。 移動中に地球軍と鉢合わせしてしまってね。 輸送機には対戦闘機用の武器なんて積んでないし、イージスは宇宙用のMSだから飛べない。 それで、輸送機の操縦者と相談して脱出したところまではよかったんだけど、輸送機はその後すぐに落とされたのか音信不通。さらに、イージスの無線も故障してしまってたんだ。 そして、流れ着いた先の無人島らしき場所には先客がいた。地球軍のスカイグラスパーに乗ってたよ。 仕方なしに対峙したわけだけど、……だけどなっ。ああぁぁぁあ!! あれがそもそもの間違いの始まりだった。 そいつは、……そいつは元オーブ首相の娘だったらしく、キラたちに連絡する前にオーブに引っ張り込まれた挙句、さんっざん国内を連れまわされたんだ! ついでに偵察もかねて留まったはいいが、あまりの慌しさに殺されるかと思ったぞ俺は。 と、まぁそれよりも、重要なのはこっちの方だ。 ――オーブは、とんでもない国かもしれない。 あの国は、コーディネイターを拒否しない。だから、多くはないが当然コーディネイターの技術者もいるわけで。 さらに、僕たちの乗る5台のガンダムを製造した国でもある。 僕も全てを見てきたわけではないが、あの国の力は底知れない。 ……敵に回すのは得策ではないな。 お疲れ様、キラ。本当に頑張ったな。 それと、側にいてやれなくてゴメン。支えてやれなくて、ごめん。 でも、何もキラ一人で全てをを抱え込む必要はないんだ。 皆がいるだろう? 俺だけじゃない。ニコルも、ラクスも、 あぁ。もうキラ、泣くなよ。 ちゃんと、戻ってきただろう? だから、もう大丈夫だ。 もうどこにも行かないよ。行くなら、キラも一緒。 って、だからっ! 後ろから抱きつくな。さらに、画面を覗き込むな。 書いてる過程を見たら交換日記ではなくなるだろう(苦笑。 え? 嫌かって? そうじゃない! 嫌なわけじゃなくて。何というか………照れるだろう? あぁ。それとも。―――誘ってるの? | |
キラ | …CE70.06.25.Wed [118] |
ホントだよ。一体…どれくらい心配したと思ってるの!?……ずっと、待ってたんだよ?……遅くなったけど、おかえりアスラン(笑顔)。 輸送機からファージしたの?!…僕があの海域に行った時はすでに輸送機の残骸しかなかったから…。ああ、操縦してた人達は、僕がちゃんと保護したよ。でも、未だに意識不明で事情聞けなくてね。…アスランも怪我してるんじゃないかって心配だったんだよ。 元オーブの首相の娘?…確か…カガリ・ユラ・アスハ…だっけ? アークエンジェルを墜とした後、僕だけオーブに行った時、会ったよ。何か…随分気に入られちゃったから…軍人だって言い難くて逃げてきちゃった。そのときアスランは…オーブに居たんだね。一体、オーブの何処に居たんだよ。僕もカガリに大分振り回されたんだけど、アスランなんかちっとも、全然全く見てないんだけど? ――…まあ、とりあえず怒るのはこれ位にして…。 オーブって、そんなに計り知れない国なんだ?…まあ、僕もオーブに居た訳だしね。……それに…僕が教授に言われて解析してたプログラム、どうやらGに深く関係してたらしい。 僕みたいなのが、他にも居ないとも限らないし。用心するに越した事はないね。オーブは敵にしたくないし。僕個人としても。 もう…終わった…んだよ、ね? 皆に頼りたくないわけじゃないんだけど…「頼っちゃ駄目だ」って思っちゃうんだ。…どうしても。 ……怖かった。……ふっ………ふぇ…わあぁぁあああん!!!!…だって…っ!どこか…行っちゃ…!!!っく……ひっく……。。。 アスランが照れる?…アスランでも、照れるの?……あ、いや…ただ、以外だなって…。だって…照れるのはいつも…僕、だし……///――アスランへ。 君がこれを見る頃は、僕はきっと一人で何処かへ行ってると思います。…だって、僕はあまりに汚れているから。…とてもじゃないけど、君の側になんか居られないよ。手だって…こんなに、こんなに血まみれで。……ね?(血まみれになった片手を画面に映す) だから、僕は一人でちょっと出掛けてきます。クルーゼ隊長に許可はもらってあるから。…あ、でもアスラン(ザラ隊長)に許可もらってない…。アスランに内緒で行くんだから、いいよね。 ……久し振りに会って、久し振りに、お互いの存在を確めて……。 出掛けて、それで今までの事が無くなる訳じゃないけど。でも!!僕は…!!! ………ごめん。何も言わないで行くけど、…心配しないで。きっと… さよなら、アスラン。 ――キラより。 | |
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