 アスランとキラの交換日記⑦ |
| アスラン |
…CE70.02.03.Mon [61] |
| 本当の事？ 何を言われたのかは、話してくれないんだね。 キラがそう言うならもうこれ以上は追求しないけど、キラを傷付けるヤツは僕が それと、さっきはゴメン。 キラは、何か用事があるって言ってたのに、無理矢理引き止めてしまった。 でも、あんな儚げに微笑むキラも悪いんだよ？ 僕を頼ってはくれないのかと思うと、突き放されたようで、哀しくて。 どうしても君を放す気にはなれなかったんだ。 あ！ そういえば明日は、一度プラントへ戻って燃料や食糧、兵器、弾薬等の補給をするらしい。休暇も、本当は昨日で終わりってことだったけど、もう少し引き伸ばしだそうだ。 ずっと、張り詰めたような状態だったから、久しぶりに羽を伸ばせそうだ。 けど、嬉しくは、ないな。新しく装備を備えるって事は、戦争が激化してるってこと以外の何でもないんだからね。 | |
| キラ |
…CE70.02.04.Tue [62] |
| うっ……アスラン、そんな顔しないで…そんな悲しそうな顔されると、ツライんだ…。隠し事はしないって前に言ったし…ちゃんと言うね。…アスランには、聞かせたくない話だったんだけど…（心配かけたくないし。）でも、言わないと…アスラン、何しでかすかわかんないし。（この間、イザークに会ったら、やけにアスランにびっくりしてた事が遭ったばっかだし。） ちょっとね…嫌な事、言われただけ。…前に、同じ事をアルテミスでも言われたけど…僕は、同胞殺しの裏切り者だ…って。…なのに、何でエースパイロットで、ラクス・クラインの婚約者であるアスラン・ザラというお方が、裏切り者なんかをかばうのか…って……あ（アスランがそっと涙をぬぐってやる）…。ごめん、アスラン…僕……いつの間にか泣いてた…？（泣き跡の残る、うるうる視線でアスランを見つめる） アスランを、突き放すつもりじゃなかったんだ…というか…今の僕には、そんなことする気なんて、さらさら無いよ！！/// …あのとき、ほんとはね、アスランの側にいられて嬉しかったんだよ？////…不謹慎だ、って言われるかもしれないけど…アスランの側に、少しでも長く居られることが嬉しい……ダメだ、これ以上言えないや/////// 戦争が激化？！………そっ…か…。僕も…ザフト軍なんだよ、ね…。いずれ、トールや、ミリアリア達とも…戦わなくちゃ…いけないんだよね（しょぼくれる）。 | |
| アスラン |
…CE70.02.05.Wed [63] |
| アルテミス？ あぁ。そんな星もあったかな。何しでかすかわかんないって。。それは心外だな。僕はちゃんと考えて行動しているよ。 キラも、あの時は状況が状況だったんだから仕方がないだろう？ 僕はキラを裏切り者だなんて思ってない！ だから、気にすることはないんだ。君だって今はもうザフトのエースパイロットクラスの実力はあるだろ。…中には、嫉妬するヤツも出てくるさ。 確かに、人殺しには変わりないのかもしれないな。僕も、君も。 だけど、コーディネイターもナチュラルも同じ人間だ。 一方を殺せば英雄で、一方を殺せば裏切り者なんて、納得がいかないよ。 ダメだ。。キラのその 不謹慎でも何でも僕は嬉しいよ。ありがとう、キラ。 い、いや。そんなつもりで言ったんじゃなかったんだ。それに、大体、その子達は民間人なんだろう？ だったらもう、戦うことはないと思う。 | |
| キラ |
…CE70.02.05.Wed [64] |
| ありがとう、アスラン（ニッコリ）。アスランがそう言ってくれるだけで、僕嬉しい///。 そんな…僕なんかに、そんな実力なんてあるのかな……？イザークや、二コル達と、そんな変わらないと思うんだけど……。 ナチュラルも、コーディネイターもどっちも同じ人間には変わらないでしょ？それに…コーディネイターをつくったのは、子供じゃなくて、親でしょ？…僕だって、親はナチュラルだし…。どっちに生まれるか、なんて、親次第でしょ？ もとはナチュラルしかいなかったんだし…。コーディネイターをつくった第一人者は、ナチュラルなんでしょ？なのになんで、そのナチュラルとコーディネイターが争わなくちゃいけないんだろう…？もとは、どっちも一緒なのに。。。 アスランも、そう思う？ナチュラルもコーディネイターも同じ人間だって思う？僕も、アスランも、…人殺しには違いないんだよね。……あの頃の僕達には、とても考えられないことをしてると思う。…あんなに、戦争なんて嫌だったのに。 そう？あ・ごめんね、アスラン…あんな、泣いた後のボロボロの顔で。 …そう言ってもらえると、嬉しいｖ（笑顔） ううん、僕こそ…こんな話してごめん、アスラン。…彼らは、僕がストライクの正式パイロットになったときに、彼ら自身から…軍人に志願して、今は二等兵だって言ってた。…アークエンジェルで。彼らは、今は地球軍所属、艦隊アークエンジェルの二等兵なんだ。…いずれ、戦う事になっても、……それで、彼らが死ぬ事になっても、彼らは「許してくれる」って言ってた。…最後に、そう言ってた。……いっそ、僕が死んでしまえば…ッ！！ ごめん、アスラン…。僕は、 | |
| アスラン |
…CE70.02.06.Thu [65] |
| キラ。。ひとつ言っておくけど……クルーゼ隊はあれでも一応ザフトの中でも選び抜かれた優秀な者たちの集まりなんだよ？ そうだね。確かにコーディネイターか、ナチュラルかっていうのは、僕らが選んだわけじゃない。 僕は、ナチュラルもコーディネイターも同じだと思ってるよ。 今だって僕は、戦争なんて嫌だ。でも、戦わなくちゃならないんだ。 もういいよ、キラ。アークエンジェルの人達の話はもういい。 敵でも、（僕は認めてないけど）友達、なんだろう？ 彼らだって、その気持ちは変わってないさ。現に、最初は敵同士だった僕らが今一緒にいる。戦場でも、友達は友達なんだ。 何にしろ、君が話してくれてよかったと思う。 キラは、何でも独りで背負い込んでしまう悪い癖があるからね。 キラが死んでも、何の解決にもならないよ。…確かに、その友達と戦わなくて済むかもしれないけど。戦争が終わるわけじゃないだろう？ 僕のためになんて、死んでくれなくていい。 守ってもらったって、キラが死んだら何の意味もないんだ。 でも、キラは寂しがりやだからね。もし君が死ぬようなことがあったら、 僕も一緒に逝ってあげる。独りにはしないから。…まぁ、そんな状況になるなんて事は、君のパイロットとしての腕では、まず考えられないけどね。 | |
| キラ |
…CE70.02.08.Sat [66] |
| あれでもって……。。そりゃ、優秀な人達だってことは僕だってわかってるつもりだよ。…だって、軍隊に入るってことは、大変な事なんでしょ？…成り行きで、勝手に軍に入った僕は…いい印象はないと思うし。 アスランも、そう思う？（上目遣い） …そうだよね。誰も、したくて戦争してるんじゃないもんね。…皆、守りたいもののために、…そうするしか、守れないから…やってるんだよね……。 くすっ（思わず吹き出す）……アスラン、昔と変わんないね。でも、そんなアスランが、僕は好きなんだけど…/////（真っ赤） ありがとう、アスラン。…そうだよね。戦場でも、友達は友達だよね！（儚いような笑み） え？僕、一人で何でも背負い込んでる？（気づかなかった…） …僕一人が死んだって…戦争が終わるわけじゃないと、頭ではわかっていても………僕一人の命で、アスランの命が助かるんなら…『死んだっていい』と思ってるのは、本当だよ。僕なんかで、アスランの命が助かるんなら、それでいい。…今まで、何人もの人の命を奪ってきた僕だもの……コンナコトで、許されるとは思ってないケド…最期は、誰かを守って死にたい。…ごめんね、アスラン。こんなこと言って…。 アスラン…それこそ無駄死にだよ！！…確かに僕は寂しがりやだけど、僕の所為で死んだりなんかしないで、アスラン。アスランが死んじゃったりなんかしたら、嫌だよ、僕。。。（うるうる） | |
| アスラン |
…CE70.02.09.Sun [67] |
| 軍に入るのは、それほど難しいことじゃない。 ザフトは、決意があれば誰でも受け入れる。 それと、成り行きでも、キラは前線で戦ってるんだ。 生半可な覚悟でできることじゃない。誰にも文句は言わせないよ。 守りたいもののために戦う、か。僕は父と同じこの道を歩むことになるなんて思ってもみなかったけどね。でも、それも仕方がない。 そこは、吹き出すところじゃないぞ、キラ？ …真面目だったのに。 そう言う君だって、昔と全然変わってないじゃないか。僕が好きなキラのまま。 戦場で呼びかけた僕に答えてくれなかった時、昔のキラとは変わってしまったのかと思ったけど。。ラクスを、自分の危険も顧みずに連れ出して、こちらに引き渡した君は、少しも昔と変わってなかった。 だから、苦しかったんだ。優しいままのキラなら、アークエンジェルにいる友達を置いてザフトに来ることなどしないと解ってしまったから。 キラ？ 辛いならもうここから去った方がいい。 今ならこのプラントに留まり、民間人として生きることも可能だ。 今まで、キラの意思 ハッキリ、言わないとわからない？ 僕にとって、キラの命は一番大事。 他と比べるのすら馬鹿らしいくらいだよ。 キラを独りにはしないって言っただろ？ だから、僕を死なせたくなければ、キラが生き続けて？ そうすれば、僕は絶対死ねない。 | |
| キラ |
…CE70.02.09.Sun [68] |
| そうなんだ？あ・でもそれ、地球軍も一緒だったよ。…僕の友達は志願兵だって言ってたし。 うん。…そうだね。覚悟だけは、僕も出来てるつもりだよ。ありがとう、アスラン。。（ニコv） ごめん、アスラン！！嬉しくて、つい……///……………え！？僕も、変わってない？…ほんと？あの頃のまま、かな？/////えへへ…僕、しあわせだなあ～////// あの時は……友達を、守るのに必死で…。…でもね、心は、ずっと君の方に向いてた。…何度も、君の方へ行こうとする心を ………だって、人質にするために助けたわけじゃないんだもん。…もとはといえば、デブリベルトで彼女の乗った救命ポッドを拾ったのは僕だから…。 少しも変わってないならよかった。。…僕も……苦しかった…。。君の気持ちがわかってるだけに、…戦いたくなかった。……でも、皆を守るためには戦わなくちゃ、いけないから…(泣き出す)。ごめんアスラン…しばらく、胸貸しててね…涙……止まんない…。 やだ！！！僕は、アスランと一緒に戦う！！アスランが戦場に行って、僕だけがプラントで民間人として暮らすなんて、僕嫌だよ！？ぜっっっったい一緒に行く！！ う…。怒んないで、アスラン…。でも…アスランが僕を大事にしてくれるように、僕も……アスランが大事なんだよ…？それだけは、わかってね、アスラン。 じゃあ、僕は何が何でも生き続ける。…アスランの、すぐ側で。アスランと一緒なら、どこだっていい……もう、離ればなれは嫌だから。…こうして、アスランの腕の中に、いさせて……？(上目遣い) | |
| アスラン |
…CE70.02.10.Mon [69] |
| アークエンジェル―――地球軍は最初から、民間人であるキラを戦う意志も無かったのに戦場に放り込んだじゃないか！ 君の友達を軍人として受け入れたのも、そうせねば、もう戦闘員がいないからだろう？ …そうなるように仕向けたのは他ならぬ、僕らだ。 覚悟、か。本当はこんな覚悟なんて、するものじゃないのにな。 いや、謝らなくていい。それと、この前、書き忘れてたんだけど。 …僕は、君が昔と変わってなくて、嬉しかったよ。 辛い事を思い出させてゴメン。そんなつもりじゃなかったんだ。。 どこへも帰れないのは、僕も同じだよ。僕の居場所は、君の隣。 仕方ないね、キラは。ホントに、言い出したら聞かないんだから。わかったよ。一緒に行こう。 あの後、泣き疲れて寝ちゃったけど、少しはスッキリした？ くすっ。…わかってるよ、キラ。ありがとう。 …それにしても、本当にキラは僕を分かってないね。頼まれたって、もう君を放す気なんかないのに。 | |
| キラ |
…CE70.02.12.Wed [70] |
| それは……最初は、そうだったよ。…けどね、彼らは自分達で軍人になることを決めたんだ。………自分達で、除隊許可証をやぶいたんだって。。…そんな彼らを、見捨てたくなくて、…一人で逃げ出すみたいで、嫌だった。だから、僕はストライクに乗ることにしたんだ。…皆を、守るために。 『いつも守ってくれてありがとう』って言ってくれた、小さな女の子の姿が、今でもはっきり、目に焼き付いてる。……その子は、もう…死んでしまったけど…。もう、あんな思いは…したくない。……戦争は、アスランのせいじゃないよ。もとは…ナチュラルが原因でしょ？お互い様だよ。だから、そんな悲しそうな顔しないで、アスラン。…ね？ ありがとう、アスラン。それ聞いて、僕も嬉しい。 大丈夫だよ、アスラン…。僕はこうして、笑ってるでしょ？…だから、心配しないで、アスラン。（笑顔） え？君にはラクスだっているじゃないか。……でも、…それでも、僕嬉しい。てっきり、アスランは僕のこと嫌いなのかと思ってたから。。夜、囁いてくれるクセに、その時以外はちっとも言葉に出してはくれないし/////。 一緒に行ってもいいの？！ありがとう、アスラン！！僕、絶対死なないから、アスランも…絶対に死なないでね？ ありがとう、アスラン。……泣いたら、すっきりした。。ごめんね、…ずっと、抱いててくれたんでしょ？ごめんアスラン…僕、重くなかった？最近体重落ちたとは言っても、僕だって男だし………ごめん、アスラン。一晩、ずっとこうしててくれたんでしょ？（上目遣い） あ、アスランッ////……ちょ、そろそろ離、し……ッ！？///// …！！！//////に、二コル…！！？あ、あの、これはッ！！////あ、ちょ、どこ行くの～！！？……い、行っちゃった…。。。 | |
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