お互い。
出会わなければよかったねと、君に言ったなら。
君はなんていうだろう。





++無題++





「っ・・・・キラ・・・!!」
目覚めたのは、眠りについてからまだ一時間に満たないころ。
最初、自分はどこにいるのだろうと思ってしまった。
それほど夢はリアルで、真実味を帯びていて。
心が・・・・・痛かった・・・・。
「冗談じゃない!!・・あんな・・こと・・・」
そう、冗談では終わらない。
笑って、夢でよかったなんて言ってられない。
それは本当にありえる現実。
キラの夢だった。
僕がキラを・・・殺して・・・。
微笑みながらその身体を抱きかかえる夢。
手にはまだその感触が残っている気がした。
あまりの恐怖に体が震えている。
「・・・ごめん・・・ね・・・」
口から零れ落ちる言葉。
なぜかそれは全て謝りのコトバばかりで。
でも、本当に心から思うこと。
「君を守ると、誓ったのに・・・」
なのにどうして、こんなことになったのだろう。
こんなことになるなら
「出会わなければ・・・・っ」
よかったねと。
最後の言葉は、涙に消えた。
イエルハズ・・・ナイ・・・。
そんなこと、できるわけない。
君との過去があったから、どんなに穢れても生きてこれた。
君の微笑みを思い出すたび、この心が癒された。
だから・・・・僕は・・・。


君は、どう考えているのだろう。
今の状況、分かれた道を進む僕と君の事を。
どう思っているのだろう。
僕と同じように想ってくれているのだろうか。
それとも・・・・・。
出会わなければよかったねと、その微笑でいうのだろうか。
その微笑で僕を。
殺すのだろうか・・・・・・・・・?





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