梁塵秘抄 巻第二 四句神歌 雑 |
||
|
||
大意…… |
かたつむり舞いなさい、舞いなさい。舞わないのなら、 |
|
宴会の席で、車座になってこの歌をはやすように人々が歌う真ん中で、白拍子が踊ったのでしょうか。気取りのない楽しい囃し歌です。滑稽で享楽的な華やかさのある歌です。 同時に、「舞はぬものならば」に、言うことを聴かないなら殺してしまうよと言うような、この時代の強硬な面もはっきりと打ち出されているようです。 いかにも謡うための言葉、という感じがします。『今様』が舞や踊りと密接に結びついた「歌謡」であるということが、本当に良くわかる歌だと思います。 寂蓮法師(1139頃〜1202)の歌に、この今様をもとにしたと思われる「牛の子に踏ますな庭のかたつむり角のあるとて身をなたのみそ」というのがあります。こういうのも本歌取りというのでしょうか。 |