八木重吉
詩稿「ひびいてゆこう」

 
   足をなめる


 
 陽二が
 
 じぶんの足をなめてる
 
 みてゐると
 
 花が咲くのをみてるようだ
 
 すこしあごをつきだして
 
 いつのまにか
 
 わたしもなめたくなってゐた



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