京都独り旅 平成19年12月9日
起きたら8時40分。9時間半寝たことになる。それでも眠い。昨日写真を撮ったせいで、携帯の電池が少ししか残っていない。やはり充電器は持って来るべきだった。午後2時から大阪で予定があるので逆算すると、京都に滞在できるのは12時から12時半くらいまで。朝昼兼用の飯を食べる時間を1時間くらい確保したいので、11時から11時半くらいには京都駅に到着していたい。宿を出たのは9時40分。実質時間1時間半でどこに行こうか考える。
決めたのは方広寺。あの秀吉が自己顕示欲にまかせて「奈良の大仏よりもでかい大仏を」と建設した寺。建設後50年もたたずに地震だったか火災だったかで崩壊してしまって、実物はとうの昔になくなっているが、痕跡だけでも見てみたいと思った。少なくとも「言いがかりの鐘」は残っている筈だし。
鴨川。(以降、携帯電池切れの為写真を撮れませんでした)
宿から東に歩き、鴨川にぶつかったところで川沿いに北上。川には都鳥というのだろうか、東京のゆりかもめに似た白っぽい鳥が浮かんでいる。30分程で「豊国神社」に到着。これはいうまでもなく、秀吉を祭神とした神社。俺はアンチ秀吉なので、お賽銭は投げなかった。神社と隣接して、田舎のどこにでもある寺と同じというか、それ以下の単なる住職のマイホームといった感じの建物があった。本堂らしいものはなし。しかし、その寺に似つかわしくない巨大な鐘と鐘楼が。ああ、これがその鐘かと思った。
この寺と、そして神社、さらに、隣接する京都国立博物館の敷地は、巨大な石組みで囲われていた。ひょっとしてこの石組みは往時の方広寺の敷地を示すものではと思ったら、やはりそうだった。
さらに付近を歩いたら「耳塚」が見つかった。朝鮮戦役の際の供養塔。写真で見たことはある。しかし実物がこんなにでかいものだと知って驚いた。縦横10数メートル、高さは2階建ての一軒家くらい。ちょっとした古墳くらいの大きさだった。残念ながら、敷地内には入れなかったが、千羽鶴らしきものが祭壇に献花されているのが見えた。説明書きは日本語とハングルとでされていて、日本語の説明を読む限りでは、極めて公平中立な立場で説明がされていたと感じた。
さて、あと一箇所どこかちょっとした庭園でも見ながら京都駅に向かおうと、「正面通り」を東に足を進めた。「正面」とは言うまでもなく「方広寺」の正面という意味であろう。鴨川を渡ってしばらく歩くと、緩やかに傾斜した直線の水路に行き当たった。立て札には「高瀬川」とある。幅3メートルもない。おまけにほとんど水が流れておらず、わずらに流れのある水たまりと言った方が正しい。これはもともと運河なんだけど、「高瀬運河」とか「高瀬堀」とか言わず、「川」と名がついてのは、傾斜があったせいだろうか?
さらに歩いて、名前は知らないが、由緒ありそうな庭園の敷地にたどりついたのだが時間が11時。そろそろ駅で昼飯にしないといけないので、庭園鑑賞は後日に回すことにする。庭園のそばに、京懐石の店があり、ランチ3000円とあり、ちょっと魅かれたが、すべての料理が出されて食事が終わるまで、それなりに時間がかかりそうな気がするので、あらかじめ下調べをしてあるバイキングを食べようと駅に歩を進める。
土産物屋があり、いろんな種類の八ツ橋が売られていた。自分が中学生だった頃は、せいぜい抹茶味とチョコレート味くらいしかなかったのだが。ひとつ500円で二箱買う。
駅ビルのそのお店の名は「ニュートーキョー」。予め「独りでも気楽に入れる京都の飲食店」としてネットで下調べしておいた店。1180円でイタリアンバイキング。朝飯を食べていないため、食べまくる。約50分かけて、いろんなものをちょっとずつ食べた。特に、昨日、今日と外食が続いているので、野菜系は重点的に食べた。といってもサラダだけど。メインディッシュをひとつ選んでくださいと言われたのでピザを選んだ。直径30センチ近いピザまるごと一枚を独りで食べていると、それだけでお腹がいっぱいになってきた。メインディッシュなくて同じ値段でも一向に構わないと思った。飲み物も自由で、紅茶2杯とコーヒー1杯、オレンジジュース2杯を飲んだ。水も2杯。12時20分、そろそろ列車に乗らないとまずいと思い、店を出る。
京都駅ビル〜クリスマスバージョン (8日の夜撮影) |
改札をくぐると、新快速12時30分発との電光表示板が目に付いた。ほぼ待ち時間なしで新快速に乗れたことになる。しかしそれでも、大阪駅前発12時59分のバスには間に合いそうにない。大阪駅着は12時57分くらい。
大阪駅に到着してからバス乗り場に到着するまで慣れないため10分もかかった。1時15分、バス出発。昼間なので予想よりも早く1時50分に会場前のバス停に到着。開演に無事に間に合った。
演奏会は思いの外家庭的な雰囲気。ロビーではお茶とお茶菓子を無料で振舞ってくれた。お茶をいただいて飲んでいたら、幼い女の子が俺にお茶菓子を差し出してくれた。恥ずかしいような、照れくさいような、こんな体験久し振り。
残念ながら、帰りの列車の都合で、最後まで聴かずに、2回目の休憩で会場を後にし帰路へ。新大阪駅構内の土産物売り場で夕飯(確か寿司弁当だったな)を買い込み、まだあと5分くらい余裕があるので売り場を見て回る。「京都・宇治 辻利兵衛本店 茶だんご」なるものがあったので買う。これは失敗だった。帰宅後に包みを開けてみたら、ひとつの団子が飴玉くらいの大きさ。まるで試食品。あまりの食べ応えのなさにがっかりした。
終わり |