山村暮鳥「聖三稜玻璃」



  
 かなしさに


 
かなしさに
 
なみだかき垂れ
 
一盞の濁酒ささげん。
 
秋の日の水晶薫り
 
餓ゑて知る道のとほきを
 
おん手の葦
 
おん足の泥まみれなる。