山村暮鳥「聖三稜玻璃」



  
 冬


 
ふところに電流を仕掛け
              ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ
真珠頸飾りのいりゆじよん
 
ひかりまばゆし
 
ぬつとつき出せ
 
餓えた水晶のその手を……
 
おお酒杯
 
何といふ間抜けな雪だ
         みつむ
何と……凝視る指先の噴水。