シロクマ注:
1970年代後半生のオタクな人には、既視感のあるコンテンツ選択なのではないでしょうか。オタクでなくとも、ファミコンブームに至るまでの道筋には同世代に共有された感覚が少なからずあるのではないかと思います。ハドソンのキャラバン、ジャンプ全盛期、ジュンスカイウォーカーズ。なんだか私、泣いてしまいそうです。
それにしても、幼少期から悪役怪獣に傾倒する辺り、Mさんの片鱗を感じさせます。そしてパソコン世界――1960年代〜1970年代前半生まれには開かれていても、下の世代には手の届かない夢の世界――への恋慕やD&Dへの憧れなどは、1970年代後半生のオタクがしばしば共有した体験なのではないでしょうか。ザナドゥやイースのある家に集まって必死に摂取するという営み。リリア、かわいかったですよね。
エロ本ルートだけに行かずにコンプティークやテクノポリスでフラグが立つとすれば、まさにオタの卵、です。
これらの
(今で言う)オタクコンテンツの先祖のような娯楽を享受することは、当時の小学生や中学生レベルでは必ずしもオタクという烙印には直結していなかった、と思います
(学校にZZガンダムのCDとか持ってくるぐらいになると少々怪しいにしても)。しかし、そのコンテンツを通した付き合いだけに特化し、様々なものを疎かにしてれば、思春期の適応に影を落とすことは避けられません。次のページで語られるMさんの艱難辛苦は、もしかしたら小〜中学生時代の有り様如何によっては回避できたものなのかもしれません。とはいえ、
そんな事は学校でも家庭でも教えてはくれないわけで、回避できなかったMさんに責があるとは私には到底思えません。
→続きを読む
※本報告は、Mさんのご厚意により、掲載させて頂きました。今後、Mさんの御意向によっては、予告なく変更・削除される場合があります。ご了承下さい。