・オタクの趣味・趣味カーストに関して
――趣味の偏倚とコミュニケーションスキルの関係――
「この考察で問題とする、侮蔑されやすいオタクとは」の文章中、オタクが
非オタク趣味の者から嫌われる確率が増えそうな要素に関して、私はこう
書いた。こういう時に、オタクという言葉は蔑視の響きを含むと。
「アニメや漫画などに傾倒している人に対して使われる。異性から許容される
確率に乏しいオタク趣味ほど、また非オタクから許容される範囲を逸脱する
ほど使われやすい。」
打ち込んでいるものが何であるかと、コミュニケーションスキルの程度に
よって、オタクがオタクとして特別に疎まれる状態が規定されると当サイトでは
考えており、ここではその「打ち込んでいるもの」に着目してみる。
打ち込んでいるものが何であるか。これがオタク、特に差別的に「あいつ
ひでぇオタクだよなぁ」と呼ばれる際の重要な要素のひとつと考えている。
先にも述べた通り、オタクがオタクとして差別される際には「受け入れ難さの
度合い」も重要なので、知り合いに趣味が知れた時に、それがただの
スポーツなのかロリコン美少女18禁ゲームなのかによって差別される
確率ががぜん違ってくる。スポーツが趣味でコミュニケーションスキルが
乏しい場合よりも、コミケ通いが趣味でコミュニケーションスキルが同じくらい
乏しい場合のほうが、多くの人からのあらぬ偏見を招きやすいものである。
特に、オタクという言葉に格別の嫌悪感を抱く一部の人々(その多くは、
オタク趣味の人間を徹底的に偏見の目で見る人々である)を前にした時は、
趣味がバレただけでえらい事になる事もある。
では、どのようなオタク趣味がどのぐらい差別されやすいか‥‥いうなれば
オタク趣味ごとのカーストについて、本章では紹介していこう。※1
【よくあるオタク趣味とカースト】
オタク趣味‥‥「オタクと呼ばれる際、テーマにされる趣味」とここでは
仮に定義する。よく「ゲームオタク」とか「アニメオタク、略してアニオタ」
などと、オタクの接頭語としても用いられる。
ここでは侮蔑的意味合いを込めてオタクと称されうる、かつ比較的有名な
ジャンルを中心に紹介していく。なお、しつこく断っておくが、これらのジャンル
に含まれるものが好きだからと言って、その人が必ずしも即オタク扱い(特に、
軽蔑されるようなオタク扱い)されるわけではない点に注意して貰いたい。
例えば比較的社会的コンセンサスの得られた題材である場合――
ガンダム・千と千尋の神隠し・エヴァンゲリオンあたり――が好きだという
事が周囲の人にばれたからといって、それで即オタク扱いされる事は
あまりない。しかし、有名なテーマだからといって、例えば怪しい同人誌を
大量に保有していた事が発覚した場合※2、あなたのこれまでの社会的
社交的地位は保障され得ないだろう。
同様に、ガンダムの知識が少し詳しいだけで他には何もオタク呼ばわり
されそうな趣味を持っていない男性でも、乏しいモビルスーツの知識を
会う人全てにひけらかし、しかもムサい服着て不潔な身なりであれば
精一杯侮蔑の念を込めてオタクと言われ、散々陰口を叩かれるのは
避けられない。
結局は、ジャンルが何であるか以上に、コミュニケーションスキルの程度
が侮蔑されるか否かを強く規定する事は忘れないように。たといロリオタ
でも、それを隠し通せてしかも上手に周囲の殆どの人達と付き合っていける
ような人は、侮蔑の念を込めてロリオタと呼ばれる事はあり得ないのだから。
ただし、もし万が一発覚した場合にどのような偏見をいただくかは、オタク
カーストにある程度依存するようなので、自分のオタクカーストがどの程度
なのかを気にしておくのも無駄ではないだろう。
1アニメ・漫画オタク
おそらく、オタクと呼ばれ差別される人の中で最も愛好されている確率の
高いであろう巨大ジャンルであり、一くくりにする事が躊躇される分野である。
全てを挙げて網羅するのは不可能だが、ダメもとで幾らか分類を試みる。
‥‥いや、やってみたがやっぱりダメだった。
こういう分類なんかは、きっともっと上手なサイトがどこかにあると思うから、
そういうところを参照にして欲しい。(現在捜索中)
なお、アニメオタク・漫画オタクと言われる人々の中で、最もコミュニケーション
スキルに難を抱えているような中核群は、ゲームオタクことにパソコンゲームや
美少女ゲーム愛好家との重複が著しく進んでおり、これについては後でも
とりあげる事とする。
【♂男性】
・オタクと呼ばれない人が好む事はあまりないが、オタクが好む事の多いもの:
ちょびっツ、東京ミュウミュウ、シスタープリンセス、各種ソレ系OVA
髪がピンクや緑など色とりどりであり、目の大きなちょっと幼げな少女が
沢山出てきて、メープルシロップのようなお話が展開されるのが、これら漫画・
アニメの特徴である。オタクマーカーとしては、全てのアニメ漫画オタクは
カバーしないものの、ある種のオタクを峻別するには優れていると認識する。
また、もともとは少女や幼児向けのアニメも、何故かオタクの間では好評だ。
アニメ映画の会場に行ってみると、幼児に混じったオタクの姿を散見できる。
(カードキャプターさくら、おじゃ魔女ドレミ、ポケットモンスターなど)
・オタクと呼ばれない人も多くの人が好きで、一般にも広く認知されているが、
オタクなら一層好きな傾向にある事もの:
ガンダム、宮崎駿関連(ナウシカ、ラピュタ、もののけ姫)、ルパン3世
この辺りのアニメ・漫画は、一般にも広く認知されているため、これらを
好むからと言って、オタクがどうこうと言われる確率は低いだろう。勿論、
知識のひけらかし等の問題があれば話は変わってくるが...。
・オタクと呼ばれない人が好きだが、オタクは敬遠するもの:
この分野のメジャーなもので、オタクと呼ばれない人が好きで
オタクが興味を持ちにくかったり嫌ったりするものはあるのかな?
ディズニーアニメとか「花とみつばち」あたりが該当するのか!?
なお、多くの漫画などについては分類を躊躇って諦めた。
バカボンド・頭文字D・ジョジョ・ベルセルクほか様々な作品は、オタク
マーカーとして利用するには課題が多いと考え、当サイトでは現在、
マーカーとしての使用を断念している。
【♀女性】
・オタクと呼ばれない人が好む事はあまりないが、オタクが好む事の多いもの:
「ある種の格好いい(?)」男の子ばっかり沢山出てくるもの
(テニスの王子様、Hunter×Hunter ガンダムWなど)。
最初からホモ設定のアンジェリークなども一部好事家には好評のようだ。
近頃は男性向けの漫画やアニメ同様、ゲーム・小説・トレーティングカード
などと抱き合わせで複合的な販売戦略を取る事例が増加している。
しかし、元々少女漫画の世界の男性キャラクターは格好良いものであり、
主人公の女性との素敵な恋物語が描写される傾向にある。ゆえに、ただ
男が綺麗な漫画を好む女性なら即アニメ漫画オタクだと即断するのは、
たぶん危険だ。何か、プラスαの構造が存在していると推測されるが、研究
資料が少なく、捗っていない。今後、調査が求められる。
・オタクと呼ばれない人でも好きな事がまああり得るが、オタクなら一層
好きな事が多いもの:宮崎駿アニメ(もののけ姫、となりのトトロ)
ここに、年齢や文化圏によっては「少女マンガ」やもうちょっと年齢が
上の女性向けにつくられたマンガが入ってくるものと思われる。ここも
資料が少なく、憶測の域を出ないのが残念である。
・オタクと呼ばれない人が好きだが、オタクは敬遠するもの:
誰か教えてください。ハッピーマニアとか?どうなの?
アニメ・マンガオタクは、把握している限りでは現在最も多数を占めている
オタクである。一度、コミックマーケット――コミケ――まで物見遊山に行けば
わかるはずだ。元々この集まりが漫画同人誌の即売会だった事を差し
引いても、圧倒的に漫画・アニメジャンルが多数派である事がわかるだろう。
アニメ・マンガオタクの男女比は諸説こもごもだが、男性オタクの方が
見てくれが目立つためか、世間一般には男性が多いと考えられている。
少なくとも私が女性向けと言われる日にコミケについていった際、それでも
男性が大変多かった印象を思い出すと、やっぱり男のほうが多いと思い
たくなる。※3
コミケ会場に入ると、汗くさい男共の嫌な匂いでうんざりであり、見渡す
限りnerd fassionに身を固めた男のオタクがすし詰めになっていた。ただし、
マンガアニメオタクは絶対数が圧倒的である事もあって、中には小綺麗な
男性オタクや偽装に成功したオタクも少数潜んでいた。これら少数の偽装
オタクは若い層に多く、歳をくった参加者には少ない傾向だ。彼ら小綺麗な
オタクとの会話には成功していないので評価しづらいが、汚いオタクよりは
コミュニケーションスキルを有しているか、少なくとも意識していると憶測する。
特に、女性の同人誌制作者などの大きな割合を占める擬装女性オタクの
場合は、ほぼ間違いないだろう。
2特撮オタク
ゴジラなどの怪獣映画ものから、ウルトラマンや仮面ライダー、戦隊もの
[古くはジャッカー電撃隊あたりから営々と受け継がれる、赤、青、緑、黄、
ピンク等のコスチュームに身を包んだ男女が悪の組織を成敗していくタイプ
の娯楽媒体}に傾倒した人々である。女性例は極めて稀に存在するものの、
圧倒的に男性例が多い。彼らが何故、幼児期の子供が好むこのジャンルに
凝るのか、その背景にある構造はちょっと分からない。ただ、しっかりとした
nerd fassionに身を包んだ、威風堂々としたオタクが多いような気がする。
私が出会った事のある範囲では、このジャンルのオタクはあまり多くいない
ので、彼らに関するデータは常に不足気味である。怪獣映画と戦隊ものを
ひとまとめに扱わざるを得ないのは、私の無知による。今後さらなる調査・
研究が必要と、自覚している。
3アイドルオタク
男性と女性で、かなり生態が異なるのがこのアイドルオタクである。
もちろんアニメオタクなどでも男性女性ではかなりの差が存在するが、
アイドルオタクでは性別による生態の違いが際だっている。ここに記す
男女の差は、他の種類の男女オタクの間でも幾らかは見受けられるので、
是非参考にして貰いたい。また、予後も男女では相当異なる印象を受ける。
そのため、ここでも男性と女性を分けて分類する。
[♀女性アイドルオタク]
全く同じ能力・性格の二人の男がいた時、醜男より美男子が女性に
好まれるのは当然の傾向であり、醜女より美女が男性に好まれる傾向と
同様である。ゆえに、女性もそれなりにアイドルを好んで消費したとしても
別に不思議な現象とは思えないわけだが、一言でアイドル好きの女性と
言っても、単にドラマ等を見て「いいなぁ」と思う程度や、ジャニーズや
ビジュアル系のコンサートにたまに出かけるぐらいでは女性のアイドル
オタクとして認定される事はまず無い。
「あの娘、おっかけやってるらしい」と影でボソボソ言われるようになる為
には、アイドルのコンサートを何度何度も出かけるだとか、ホテルで待ち伏せ
して煙たがられるだとか、同人誌を作るだとかするレベルになっておけば
間違いない。心情的分類を試みると、「相手はアイドルなんだから」と比較的
割り切って楽しんでいるグループと、男性アイドルとの恋愛妄想を楽しんで
いるグループが存在し、当然両者の間に中間群が連続的に存在する。
妄想系には、時に対象男性アイドルに対して実行動に出ようとするような
痴れ者も存在する。この心理的分類は男性アイドルオタにも幾らか当て
はまる。
なお、ロックグループ(インディーズを含む・というかインディーズのほうが
大きいかな?)を追いかける女性オタクも、仕方なくここに含める。※4
女性のオタク全般にも言える事だが、多くのアイドルオタク達は、見た目や
言動からは男が察知できない程度の、社会適応力とコミュニケーション
スキルを持っている。えてしてオタク同士ではいくら擬態していても空気で
察知出来るものだが、そうでない男に対しては普通の女性だと騙せる程度の
擬態に成功している例の何と多い事か!
しかし、この女性アイドルと女性アニメ・漫画オタクに関しては、見た目にも
オタクだと判別出来る女性がいくらか混じっており、相手構わずオタク話題を
まき散らすような特殊なベテランも、少数ながら見受けられる。
ちょっとジャンルは異なるが、コミックマーケットの「女性向け」の日は、そんな
解脱した古強者達を観察するには最適である。彼女たちは、噂好き差別好きの
女性世界において、自分が周囲にどう思われているかを気にしないという、まさに
苦行の道を歩いている。このような過酷な世界を選ぶには相応の理由なり
覚悟なり事情なりが必要だろう。ゆえに、彼女達は周囲が気にできない程度の
認知力か、辛さあまって妄想的白昼夢に逃げ込んでいるか、周囲を馬鹿にした
(その実自分が一番馬鹿にされているのだが)選民思想を身にまとうか‥‥
とにかく、どこかいびつな生を生きている事が多い。
[♂男性アイドルオタク]
古くはおにゃんこクラブ、新しくはスピードやモー娘。といったメジャーな
アイドルタレントのおっかけをやる男性は現に存在する。そこまでは分かって
いるのだが、彼らの生態については、あまり資料がないため不明である。
今後調査を実行したいものである。また近年アニメマンガオタクの一部が
モー娘。に掛け持ちする事例もかなり報告されている。非常に興味深く、
是非どこかで取り上げたい。
しかし、我々にもっとも鮮烈な印象を与えるアイドルオタクといえば、
B/C級アイドルを追いかけるぐらいの人々だろう。彼らは駆け出しの
アイドル達のイベント情報をどこからか入手し、遊園地の片隅やデパート
の屋上でも一生懸命応援する。或いは、アイドル達の情報を収集した上で
分析し、レポートのような同人誌を作成する者もいる。とにかくオタク的活動
(後述)をアイドルを媒体に行っているのがこれらアイドルオタクなわけだが、
ただ、誰をどんな風に追いかけているかを問わず、(例によって)コミュニ
ケーションスキルがダメダメな人が多い点は変わらない。テレビ等で握手会
の様子や写真集を買い込むオタクのファッションについて何度も何度も
観察した印象でも、少なくとも服装面では秋葉原の人々とあまり変わらない
ような気がする。ここが女性アイドルオタクとの決定的な違いである。
男性アイドルオタクというオタクは、アニメ・マンガ・ゲームオタクが増殖
している現在、割合としては比較的少数派だが、その平均的な質はとても
高く、もとい、質はとても濃く、同年代の多くの異性からダニのように嫌悪
されている事が多い。しつこいようだが断っておく。
ダニのように嫌悪されているのは、アイドル好きの男性すべてではない。
コミュニケーションスキルに問題があってしかもアイドルに傾倒しまくっている
人だけが、アイドルオタクとして真に嫌悪されるのだ。
比較的類似した(!?)ジャンルに、子役マニア(もちろん、女子だけだ)という
カテゴリーも少数存在が確認され、教育番組や幼児番組等を取り扱った
ホームページなども存在している。少ない観察例からは、偽装に成功し、
内面はともかく周囲からオタクや変質者扱いされずに済んでいる人間も
それなりに含まれているようだ。
4ゲームオタク
ゲームオタクとは言っても色々な種類があるため、これも一カ所に
まとめづらい所はある。そもそもこのジャンルの構成員の殆どがアニメ・
漫画オタクと掛け持ちしている事も手伝って、非常に分別がしにくい。
それでも、幾つかのカテゴリーに分けて説明を試みてはみよう。
[ゲーセンオタク]
技能集団的なゲームオタク。ゲームそのものを楽しむのと同等かそれ
以上に、ゲームの技能向上やハイスコアを目指している感が強い。自然、
家庭用ゲームは対象となりにくく、アーケードゲームや対戦ゲームといった、
技術が無ければ挑戦できない(或いは挑戦しても結果を出せない)ゲームを
愛好する。多かれ少なかれ己のゲーム技術(動体視力、反射神経、パターン
作成能力、瞬発的思考力等)にアイデンティティを感じている集団であり、
とにかくゲームを上手くやりたいと考えている。なお、動体視力の優劣もあって
か、ゲームの上手い女性こそたまにあれ、技術系ゲームオタクの女性例は
本当に希有の存在である。他のゲームオタク/漫画オタクにありがちな、
自らの知識や考えをひけらかしは彼らにはあまりない。彼らはその代わり、
自らの実績や技術を他人にひけらかす事でイヤな顔をされる。彼らにとって
知識とは前提であり、知識を実行に移す技術力と結果こそが価値に値する
ものらしい。
この種のオタクは痩せたオタクが多い。だが、コミュニケーションが上手い
オタクが別段多いというわけではない。ゆえに、やはり侮蔑されやすいタイプ
のオタクもかなり多くみられ、他ジャンルとの掛け持ちも多々みられる。
ゲームセンター専門誌・アルカディアをじっくり眺めると、このジャンルの
オタクも他ジャンルとの掛け持ちをたっぷり行っている事が想像できる筈だ。
また、アーケード雑誌「アルカディア」の読者アンケートにおいて、「読者の
携帯電話保有率が43%で、社会人読者の携帯保有率も同程度」という面白い
結果が出ていた。携帯電話が現在の若者のコミュニケーションツールとして
重要な地位を占め、大抵の人が持っている事を考えると、色々な仮説を立て
たくなる数字である。
[普通のゲームを楽しむゲームオタク]
私の周りにも多く存在が確認されているタイプのゲームオタクである。
遊ぶゲームは、PS2やドリームキャストなどで販売されている様々の
ゲームが主流であり、技術系オタクのような己自身の技や技術への執着も
少ない為、難しいゲームをとにかくやるという趣向を持つ事は少ない。
ごく普通のゲームを普通に楽しむ事に重点が置かれている場合が多い。
このカテゴリーのオタクもまた、ゲームオタクとのレッテルを他人様に
頂くか否かはやりこみ度合いによって決定されない。あくまで外部評価は
其の人のコミュニケーションスキルの能力によって下される。そもそも、
一般にもかなり受け入れられているゲームをやっているだけにも関わらず、
ゲームオタクなどと呼ばれる人間がどういった人間であるかを想像して
頂きたい。何故、その人が蔑称としてオタクなどと呼ばれるかを。
彼らのやっているゲームそのものは、マニアックでも何でもない、多くの
プレイヤーが安心して楽しめるようなゲームであり、彼らがオタクと呼ばれる
理由をゲームの特性自体に求める事は不可能である。
[くそゲーを特に好むオタク]
周囲に標本が一切存在しないため、コミュニケーション能力がどの程度の
ものか見当がつかない。ネットで見ている限り、面白いレビューを書く
人物は結構いるようだが、文章力だけでコミュニケーションスキルを
即断するのは危険だ。まあ安いオタクは少ない気はするけど‥‥。
サンプルが不足している為、詳しい事は分からない。
[パソコンゲームオタク]
彼らは、パソコンゲームを主なおもちゃとしており、インターネットを
使ったオンラインゲームや、パソコンにアドバンテージのあるゲーム
(例えばシュミレーションゲーム等)を楽しむ人々である。男性が圧倒的
多数であり、女性は少ない。いわゆるただのパソコンオタク(パソコン
ゲームオタク、ではない)と言われる人々は、このカテゴリーにも比較的
多くが含まれ、彼らの多くは自作パソコンを持っているとかそっち系の
言語やプログラムに造詣がある等の技術的価値を有する。そういう意味
では、英語で言うnerdではなくgeekと呼んで差し支えのない存在も一部
含まれていると言えよう。最近はインターネットの普及に伴い、彼らも
オンラインゲームを楽しんでいる事が増えているようだ。
なお「あくまで私の観察では」という限定つきだが、彼らの殆ど全員、
殊に異性の友達のいない男性例では、美少女ゲームオタクであるか、
目の大きな女の子が出てくるアニメを見ているか、その両方である場合が
多い。そのせいか、オタク市場では「メカと女の子」というキーワードを
同時に見いだせる商品が非常に多く見受けられる。何故だろうか。
これも、興味深い現象である。
[美少女ゲームオタク]
美少女ゲームなどと言わずもっと流通した言葉で表現するなら、
ギャルゲー・エロゲーと呼ばれている一連のゲーム群を大きな愉しみと
している人々である。この手のゲームをやっている男性は意外と
世の中に多いのかもしれず、この手のゲームをやっている人間の全てが
侮蔑されるようなオタクというわけではないのかもしれない。しかし、
秋葉原を徘徊する、見た目の冴えない男達の極めて大きな割合が、
このジャンルに手を染めていると私は半ば確信している。彼らは様々な
形式と儀式を織り交ぜながら目の大きなアニメ絵女の子に首ったけに
なっている(これをオタクの世界では、“萌える”と表現する)事が多い。
このカテゴリーに含まれているオタクは、オタクの中でもかなりコアな
一群を形成しており、アニメ・マンガオタクとの掛け持ちや他ジャンルの
ゲームオタクでもある場合が殆どだ。同人誌購入率も比較的高く、コミケ
における18禁ゲーム関連のグッズ販売所の行列や同人ショップの店内を
観察した限りでは、ファッションなどのコミュニケーションスキルの欠如
している割合が極めて高い。あくまで私の観察では、という前提をつけて
書かせて貰うが、このジャンルのオタクの見た目はオタクの中でも特に
悪く、最もコミュニケーションスキルが不足している確率の高いオタクで
あると推定する。様々なサイトでもオタクカーストの最下層という位置づけ
が定着しているようだ。
余談だが、最近では女性向けの「美少年(青年)ゲーム」なるものが
雨後の竹の子のように販売されつつある。やおい女性達はこれを
「ボーイズ・ラブ系」とオブラートにくるんだ名称で呼びたがるが、
要は女性用ホモエロゲーである。元々ホモ漫画※5好きの女性は、
オタク文化の中ではかなり多かったにも関わらず、このようなゲームが
今まで無かった事自体が不思議である。このジャンルは、今後しばらくは
伸びていくのではないだろうか。
[カードゲームオタク・テーブルトークオタク]
マジック・ザ・ギャザリングなどに代表されるカードゲームや、テーブル
トークゲームなどを愛好する人達である。巨大なアニメ・マンガ・ゲーム
オタクの影に隠れて目立たないが、この分野のオタクも比較的コアな場合
が多く、多くは他ジャンルとの掛け持ちである。今後、オンラインゲームの
高度化が起こってきた場合にどう化けるか興味ある領域だが、それに
ついてはここでは割愛する。
5鉄道オタク
鉄道マニア・鉄道ファンという言葉が使われる事もあるが、それは
未だこのジャンルに造詣のある人間はオタク扱いされない事も比較的
あるからだろうか?それともアイドルのオタクに比較して、公共性の
高い役立つ知識を持っているからか、長い歴史を誇りアイドルや
アニメほど底が浅い印象を受けない為か、普通の人から蔑視される
確率は若干低い。逆に言えば、このジャンルを専攻し、他者から侮蔑の
念を込めてオタクと呼ばれるからには、それ相応のコミュニケーション
スキル障害が存在してなければならないわけである。もんのすごく汚い
格好をして、話も下手くそだとか。男女比では男性が圧倒的に多い。
なお、鉄道オタク(或いはファン)と一言で言っても、単に列車の旅が
好きな人から、はたまた「乗りつぶしマニア」「時刻表のオニ」「写真好き」
「車両好き」「モーター王」といった様々なサブタイプが存在し、それぞれが
それぞれの形態で趣味を楽しんでいる。狭いながらも多様性の認められる
ジャンルであり、今後どのようなスタイルのオタクが存在するか、充分な
検証が期待される。
6ミリタリーオタク
兵器・軍事に興味を持ち、写真や文献や模型などを収集する事に満足を
覚えるオタクである。収集する内容による分類だけでなく、空軍専攻とか
海軍専攻だとか、或いは自衛隊マニア・赤軍マニアなど、様々なカテゴ
ライズが可能な生態がみられるが、要は、軍事に関わる様々のものを
愛好しているわけである。
男の子は戦艦とか戦車が好きな傾向が強いので、やはりこのジャンルの
オタクも、「俺って戦車好きなんだよ」程度ではオタクとして侮蔑されるには
弱い。それ相応の、低劣なコミュニケーションスキルを有していなければ
侮蔑の念を込めてオタクと呼ばれる事は無いだろう。この分野は女性に
不人気この上ないので、変な知識のひけらかしを女性に対して仕掛けると、
容易にオタク扱いされやすい分野である。年輩者などにも多く愛好者のいる
オタクカテゴリーではあり、この分野自体のオタクカーストはそれほど低位でも
ないような気はするのだが、とにかく女性ウケが悪い分野なので、異性からは
比較的煙たがられやすいオタクジャンルだとは思われる。
なお、ある人から「ミリタリーオタクは強い男があんまりいない。弱いから、
憧れるんじゃないの?」という指摘を受けた。なるほど、そうかもしれない。
特に、幼少期に弱かった子などは弱いかもしれない。面白い指摘である。
7そのほかの趣味にオタクと呼ばれる場合
このほか、あらゆるジャンルに関してオタクという言葉がつけられ得る。
車オタク、映画オタク、カメラオタク、ミステリーオタク‥‥こういったサブ
カルチャーに対して用いられるのみならず、当人のコミュニケーションスキル
の程度によっては電話オタク、ゴルフオタク、短歌オタク、ファッションオタク
ほかあらゆる趣味に対して「この○○オタクっ!」とつけられる可能性が
否定できない。しかし、そのほかの趣味では程度の差はあるにせよ、趣味
そのものがオタクと呼ばれるリスクを高める事は稀で、侮蔑の念の籠もった
オタクという言葉を頂くか否かは、殆ど純粋に個人のコミュニケーション
スキルがどの程度なのかに依る。
※大ジャンルである、無線オタク・盗聴オタク・プロレスオタクなどが
抜けています。これはまずい。しかしサンプルとなるオタクがいない為、
今回は挙げてありません。ご了承下さい。
→もとのページにもどる
【※1本章では紹介していこう。】
先に述べた通り、他の要素(コミュニケーションスキル)が充分であれば、
アニメ知識がどれほど深く大きかろうと、或いは好きなアニメがロリコンもの
なんだろうとオタクらしき差別を受ける事は少な目だろう。
しかし、最近は犯罪を犯したオタク達の報道も相まって、オタク趣味を
ひけらかすだけでも時に差別に直結する場合もあり得る。オタクという
言葉だけで激しい偏見を抱く人がいるのだ。もちろんこういう人は、
オタクと呼ばれる人々の事をそれほど知っているわけではない。なお、
時に応じて的確に隠す能力もコミュニケーションスキルのひとつである!
またオタクという言葉は明確な蔑視の言葉ではなく、稀に尊敬の念を
込めて用いられる事があるが、ここではそういう用法について
触れないでおく。
【※2発覚した場合】
特にあなたが女性で、保有していたのがやおい18禁同人誌であった
場合などは、社会生活上、致命傷となる場合がある。
【※3男のほうが多いと思いたくなる】
このような曖昧な記述を行ったのは、地方若年女性の中にはかなりの
アニメ・漫画オタクが存在するからである。地方レベルの同人誌即売会や、
地方のアニメイト・同人ショップをまわってみると、決して女性の割合が
少なくない事が分かる。そして、コミュニケーションスキルの多寡はともかく、
彼女たちの入れ込みようと知識の集積はオタクの名に相応しいものがある。
また、同人誌の制作者の数を見ても、女性の割合が侮れないと推測される。
【※4女性オタクもここに含める。】
ここにホストに貢ぐ事を喜びにしている婦女子の皆様も含めたい気が
するが、ちょっと女性オタクと呼ばれそうな人達と気色が違いすぎる
ような気がするので今回は取り扱わない。
一緒くたに扱う自信は私には無い。
【※5元々ホモ漫画】
もちろん彼女達はホモなどとは言わず、「やおい」と呼びたがる。