ルアムザの公社にて、都内警邏手伝いの依頼を受ける。
このパーティーに参加してからは初めて、リク自身もずいぶんと久しぶりの公社だ。
警邏手伝いといえば、リクもやったことがある。
通り魔など見つからず、結局酔っぱらいを叩きのめすだけの楽な仕事だ。
リク以外のメンバーはみなレベルが10代ということもあり、ちょうどいい腕ならしになるだろう。
そう思っていたのだが。
真夜中の街路に現れたのは、純白樺の杖を携えた不審人物。
何者かに憑依された魔術師、ポゼッションだ。
魔術師にクラスチェンジしたばかりのリクの武器といえば、若木の杖ただ一つ。
その杖を握りしめ、リクは駆けた。ローブをはためかせ、ポゼッションを殴りつける。
メガクラッシュで相手の体力を半分まで減らすも、2ターン目、ポゼッションは奥義を繰り出した。
> ポゼッションは集中する ダブルマジック!
> ポゼッションは集中する ヴォルカニックフレア!
> 臥鏡は72のダメージ! リフト
> Rim-Rinnは80のダメージ! リフト
> 焔は83のダメージ! リフト
> リクは66のダメージ! リフト
> ポゼッションは集中する ウィンターブラスト!
> 2連携! 対空! 臥鏡は488のダメージ! 臥鏡は倒れた。
> 2連携! 対空! Rim-Rinnは452のダメージ! Rim-Rinnは倒れた。
> 2連携! 対空! 焔は438のダメージ! 焔は倒れた。
> 2連携! 対空! リクは434のダメージ! ダウン
瞬く間にパーティーのメンバーが倒される。
リクの体力も残りわずか。
ここでリクは戦いの雄叫びをあげた──メイジなのに。
狂戦士化したリクは、ダメージを受ければ受けるほど攻撃力が増すのだ──メイジなのに。
次ターンにはパワークラッシュを叩き込み、ポゼッションをねじ伏せた──メイジなのに。
ポゼッションは灰色の首飾りを残し、何かを呟こうとして、事切れた。
リクは血糊のついた若木の杖を握りしめ、暗闇に一人立ちつくしていた。
この後、「星空の覇者」は一路タレスへ向かう。
途中、ガレクシンを通過する。ガレクシンといえばガルファルコンなどの強力なモンスターが徘徊する地域。
公社で稼いだリーミルで買ったシルヴァーブレードを手に、リクは歩き出す──メイジなのに。 |