TOPページ

御由緒

境内案内

● 年間祭事

1月
 卯杖祭
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月

ご祈祷

授与品

崇敬会

お宮だより

交通案内


 伊太祁曽神社 >> 年間行事 >> 1月 >> 卯杖祭

1月15日 卯杖祭


1月15日に斎行される卯杖祭(うづえさい)は古来より伝えられる魔除け・厄除けのお祭りです。
また、14日夜に行われる粥占神事では、その年の農作物の豊凶を占います。

「卯杖」とは長さ3尺程の木を束ねて作った杖のことで、当神社では梅の若枝を用いています。
平安時代の儀式書である『内裏式』などには「卯杖祭」についての記載があり、古くは宮中でも行われた邪気祓いの神事であったことがわかります。
年頭の「卯の日」に杖を献じたことから「卯杖」の名がついたともいいます。

粥占神事当神社の卯杖祭は
 ・邪気祓いの卯杖を供える儀式
 ・小正月に魔除けの小豆粥を炊く儀式
 ・その年の農作物の出来を占う儀式
の3つが合わさった祭典となっています。

 

卯杖の儀式

神楽舞15日の午前10時より行われる本殿の中で行われます。
邪気を祓う杖と伝えられる「卯杖」を、祭典の中で宮司が本殿に奉奠します。
明治以前は神前で足を踏み鳴らし・歌い・舞う「踏歌神事」や、神主大禰宜と袋持ちによる問答が行われる「袋持ち行事」なども行われたようですが、今は廃絶してしまっており、かろうじて祭典の中で神楽舞が残されているのみです。
祭典が終わりますと引き続いて「トンド焼き」が行われます。トンド焼きは前年のお札やお守りに感謝し焚き上げる行事で、地方によっては「ドント焼き」「ドンドン焼き」などとも呼ばれます。
トンド焼きの火にあたると無病息災と言い伝えられています。

火鑽行事この祭典が終わりますと、前日夜の神事で炊かれた小豆粥が参拝者に振舞われます。この小豆粥を頂くと無病息災といわれています。
また、祭典に引き続いて前年のお札・お守りのお焚き上げを行う 「トンド焼き」 が行われます。
木と木をこすり合わせる、古代の作法で忌火を鑽り古神札を焚き上げます。この火にあたることも無病息災と伝えられています。

 

小豆粥の儀式

振る舞い小豆粥に並ぶ参拝者古来より庶民の間に小正月に小豆粥を食べると魔除けになり、無病息災になるという風習があります。この信仰が神社の祭典の中に取り入れられたものだと思われます。
14日夜に三本足の大釜「鼎」に、小豆・白米・餅を入れ忌火で小豆粥を炊きます。
鼎には天保6年(1860)の銘が刻まれた大変に古いものです。またこの小豆粥 に竹管を沈めて粥占を行います。
炊き上がった小豆粥は翌15日の祭典終了後に参拝者に振舞われます。

 

粥占の儀式

粥占の結果14日夜に炊く小豆粥に竹筒を沈めます。この竹には予め稲や農作物の品種が決められており、そこに入った粥の量でそれぞれの作物の豊作・凶作を占います。
竹筒は祭典の中で釜から引き上げられ、一晩本殿に奉奠された後、15日早朝に管開式を行い占いの結果がわかるというものです。
占いの結果は表にして「山東おくだの写し」として参拝者に配られます。
以前はこの占いの結果を見て、その年に植える米の品種を選び、境内に出る市で苗を求めたといいます。
今日では苗代を求める時期が早くなっており、境内で苗を求める姿を見ることは出来ませんが、今でも稲作農家は占いの結果を見に参拝されます。
また平成18年より稲だけでなく、みかんやタケノコなど神社の近辺で栽培されている農作物15種類についての豊作・凶作についての占いも行っています。

 

以上の他にも、古くはこの日に 「裸詣り」 を行う風習がありました。
夜明け前に、紀の川筋の若者が、下帯1つでお参りに来ていたといいます。当時の成人儀礼・通過儀礼のひとつだったようです。家族は衣類を持って電車で神社に来、若者たちと共に参拝して帰りました。
今ではこの風習は廃れてしまっていますが、地元の古老(80余歳)のみが、毎年15日の早朝5時半頃に裸詣りを続けています。
また、地元の少年野球チームが15日に近い日曜日の日中に元気に裸詣りを行っています。
裸詣りを行う人達は、神社より注連縄を事前にお渡しします。この注連縄を腰に巻いて上半身裸で神社に参拝し、その注連縄を拝殿前の杉木にくくりつけて帰ります。
この行事も何らかの形で復活・継承して行くことが出来ればよいと思っています。

今も続く早朝の裸詣り
午前5時半の裸詣り
山東スパークスによる裸詣り
少年野球団の裸詣り


1月の祭事一覧へ戻る


TOPページに戻る
 
このサイトの文章・画像を無断で使用することを禁じます
(C) CopyRight Itakiso-Jinja Allright Reserved
製作:伊太祁曽神社社務所