茅輪祭は「わくぐりまつり」とも呼ばれるお祭りで、夏越の祓いの祭典です。
日本人は、人間は生まれたときは無垢の存在と考えてきました。成長するに従い、知らず知らずの内に罪・穢れに触れてしまうため、年に2回、水無月(6月)と師走(12月)に大祓いを行い、生まれた時の無垢な状態に戻ることを行ってきました。
特に、水無月の祓いは「夏越の祓い」とも呼ばれ、茅萱で編んだ輪を潜ることで罪・穢れを祓うとされてきました。
伊太祁曽神社の茅輪祭は旧暦6月30日で行われてきましたが、昭和40年代頃より7月30・31日を祭日と定めて行われています。
境内には屋台も多く並び、各種奉納芸能などもあり大変に賑やかな夏祭りです。
尚、この期間は境内駐車場が使用できません。県道近くに臨時駐車場が設けられますが、駐車台数に限りがありますので、極力電車を利用しての参拝をお願いいたします。
茅輪祭の参拝作法
茅輪祭は人形(ひとがた)に自分の罪・穢れを移してお祓いをするお祭りです。人形祓いの作法を記しておきますので、この手順にてお参りください。
@人形(ひとがた)をいただきます
まず手水舎にて手と口を清めます。
次に、己の身体についた罪・穢れを移すための人形(ひとがた)をいただきます。人形は祭典当日に授与所または人形頒布所にてお配りしています。
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A人形に罪・穢れを移します
人形に氏名を記入します。後で神主が名前を読み上げてお祓いをしますので、フリガナを忘れずに振ってください。
次にその人形で自分の身体を頭から足先までを撫でて、罪・穢れを移します。最後に人形に息を吹きかけます。
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B本殿にお参りします
まず、五十猛命をお祀りする本殿にお詣りします。
2礼2拍手1礼が参拝の作法です。
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C茅輪をくぐります
茅輪は3度くぐるのが正しい作法です。祭壇ごとグルッと廻ってください。
くぐり終えたら、祓戸の神を祀る祭壇にお参りします。 |
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D小茅輪を受けて帰ります
小茅輪は家の玄関に掛けると災厄を逃れると伝えられています。
また、五色絲は女性のお守りとしてお頒ちしています。
小茅輪 初穂料 500円 / 五色絲 初穂料 お志し
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奉納掛雪洞 (ほうのうかけぼんぼり)
拝殿には茅輪祭に協賛いただいた崇敬者・企業のお名前を記した雪洞が掲げられます。
夕刻になると雪洞には灯が入れられ拝殿が華やかになります。
奉納掛雪洞 1口 10,000円
(本年のご協賛は締め切りました)
30日 午後6時 くぐり初め式
大茅輪を清め、宮司によるくぐり初めが午後6時に行われます。
雅楽の音色を先頭に、宮司以下祭員巫女等が参進し、本殿前に並びます。
お祓いにて大茅輪以下を清めた後、大祓詞を奏上して、諸々の罪・穢れを祓います。参列者一同は人形に己の罪・穢れを移します。
その後、宮司が大茅輪の封印を解き、くぐり初めを行います。宮司に続いて祭員、特別参列者が3度大茅輪をくぐった後、一般参列者も大茅輪をくぐることができます。
祭員は大茅輪をくぐり抜けた後、人形に記された氏名を読み上げて、個々の罪・穢れを祓ってゆきます。
31日 午前11時 本殿祭
前日の祭典はいわゆる「宵宮祭」で、祓いをつかさどる四柱の神を祀る祭壇で行われたものです。本殿に祀る五十猛命をはじめとする伊太祁曽三神への祭典がこのお祭りです。
本殿にて宮司が祝詞を奏上し、それぞれの代表者が玉串を奉りて拝礼をします。
30・31日 夕刻 各種奉納芸能
30日31日共に、夕刻より境内特設舞台にて各種奉納行事が行われます。
子供達を対象にした珠算コンテストや若いミュージシャンによるバンド演奏、民謡踊りや雅楽の奉納など内容は様々。
詳しい内容につきましては、毎年の案内をご覧下さい。
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