1-4.減額始終相談、
(1999.08.20)
ぼくの街は田舎街なので、有名なアーティストはあまりきませんが、少し前、
大学マンドリンクラブのコンサートにいってきました。
ジャズ・フェスティバルは、大雨で中止になりました。
あとは、マリア・ジョアン・ピリスのピアノリサイタルや、
パイヤール室内管弦楽団の最後のコンサートも聴くことができました。
パイヤール氏も70才とか、残念ですけど、世界中を演奏旅行するのはきつい
でしょうね。
ぼくの街の音楽ホールは、オーケストラが演奏したら、難聴になってしまい
そうなほど小さいのですが、満席にならないんです。
それが、ぼくの街だけなら、まだいいのですが、日本中おなじ傾向があるよう
ですね。
クラシックの演奏家は才能も必要ですが、実にたいへんな精進と努力の積み重ねで、
今日があります。
それなのに世界トップクラスの演奏家が来てくれても、小さなホールに空席が目立つ
のでは、わざわざ外国から来てくれたのに申しわけない気持ちになりますし、
この機会を逃すなんて、なんてもったいないことかと思います。
テレビをつけても、また新人か!??って、日替わりランチみたいに変わるのは、
悲しい気持ちです。
こんなの日本だけでしょう!??、外国は若いときから、おじいさん、おばあさんに
なっても活躍していますよ。
なにが大切なのでしょう。なにを求めているのでしょう。かわいこちゃんが歌って
おどってれば、いいんですか?
こころの奥に伝わるもの、自分の人生とずっといっしょに活躍してくれてるアーティスト、
聴けば聴くほど良さが深まって、自分の気持ちを、そのままメッセージにしてくれる
アーティスト、それはまるで、親友や家族のようにぼくの生活と密接な特別な存在です。
日替わりメニューのぶりっこさんでは、安心して心をゆるせない、そんな感じなんです。
まあ、人それぞれなのでしょうけれど、すくなくとも、ぼくはそうしたくはありません。
だいぶむかしですが“弦楽四重奏団”って漢字変換したら“減額始終相談”って
出てきました。
ほんとうに弦楽四重奏団のひとがテレビで言っていたのですが、日本はまだまだ
文化レベルが低くて、演奏活動をしていても、いつもギャラの減額を相手から相談される
そうで、まちがいなく「減額始終相談」なんですって、、、
嘘のような、本当の、お話しですよ。