1-3."イヴリン・グレニー"をご存知ですか?
(1999.08.06)
先日LDを2枚聴きました。ぼくの音楽好きはメロディの美しさに耳がいってしまい、
リズムにはあまり無頓着なので、知らなかったのですが、すばらしく有名な人なんです。
「イヴリン・グレニー」というパーカッション奏者です。
なんと、耳がまったく聞こえないのです!!、からだに伝わる振動で感じるというか
分かるのだそうです。
ゲオルグ・ショルティーとのマリンバ協奏曲オ−ケストラ共演もありましたが、説明され
なければ彼女が耳が全く不自由だなんて分からないほどなんです!!
8才頃聞こえなくなって12才でまったく聞こえなくなったそうですが、音楽を志した
のはそれからなんです!
人間の身体が小宇宙と言われるほど複雑で不思議な存在だとわかっていましたが、
今更ながら未知の領域に感嘆するとともに感動します。けっして希望を失ってはいけない
と思います。
耳がまったく聞こえなくて、どうしてオーケストラと、たぶん千分の一ほどのリズムの
正確さを要求される楽器パーカッションを、演奏できるのでしょう。
日本人の安倍圭子さんに師事した時期もあり、和太鼓など日本の打楽器も取入れた作曲
や演奏も多くあります。
(パーカッションは独奏曲が殆どないので、自分で作曲するそうです)
あとは、リオデジャネイロでサンバなどを勉強した影響も強くでていました。
LDはコンサートだけでなく彼女のプロフィールも紹介していて、音響だけでは伝わら
ない感動がありました。
目の不自由な写真家とか、この世界なんて不思議なんでしょう。決して希望を忘れない
ことが大切なんですね。
経済的苦痛からの自殺者が増えているそうですが、もし『イヴリン・グレニー』の演奏
を聴く機会があったならと思わずにはいられません。
NEVER GIVE UP ですね!!
そこまで深刻に考えなくても、演奏じたい素晴らしいですし希望が伝わることは保証します。
ぜひおすすめします。