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3-1.大学時代の講師のお話



(1999.07.20)

 ぼくがなぜ工学部(電子工学科)を選んだか、それは文系ならいろんな答えがあるだろうけど
科学の世界にはたったひとつしか答えがない、そんな真実を見抜くようなところに魅力を感じて
いたからだった。

 大学も2年次になって、演習を履修した時に講師の方が、こんなことを言っていた。
 「君たちは科学や工学には、答えはひとつしかない、と思っているんじゃないだろうか。
  だんだん分かると思うが、そんなことはないんだ。」
 そのときもっと詳しく語ってくれたのだったが、詳細には覚えていないけれど社会人になって
技術者の端くれとなり、だんだんとその講師のお話しが理解できてきた。

 結局は人間のすることである。間違いもあれば、権謀術数もある。
歴史をたどっても正論を述べて迫害された偉人の例は、いとまがない。
 そんなお話しをしてくれたのが、教授でもなく助教授でもなくて、けっこう年配の講師だった
ことも、今にして思えば、感慨深い。

 それでも、その講師を始め尊敬すべき多くの人にめぐりあえたことに感謝したい。
なぜなら困難を乗り越えて、さらに真実を求める大切さを教えていただいた気がするからである。

 企業も社会も矛盾は多い、けれど、真実を求めて生きていくことを生涯の課題としたい。



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