3-19.住宅建替年数に見る日本人
(2002.11.21)
日本の「住宅建替年数」は30年です。
これは、古い家を壊して、プレハブを建てた場合も全て含めての数値です。
ですから、今後、プレハブの影響で短くなるでしょう。
もっとも経済破綻で、雨漏りしても壊れても、住み続ける必要に迫られるかもしれません。
イギリスの住宅の平均的建替年数は141年です。
アメリカの住宅の平均的建替年数は103年です。
(大量消費国家のアメリカでさえ、103年です)
プレハブ住宅の設計耐用年数は20年です。
「プレハブ住宅」は日本にしか有りません。
日本人以外は、マイホームは改築もしたいし、増築もしたいし、第一長く住みたいのです。
ご存知だと思いますが「プレハブ住宅」は、改築は出来ません。増築も出来ません。
長くて20年しか住めません。
そんなことを知って「プレハブ住宅」を建てるなら、異常だと思います。
そんなことを知らず「プレハブ住宅」を建てるなら、余りにも無知です。
僕の知っている方で20年以上住んでいる方が居ます、木質パネル工法ですが、家の下部に
10センチほどの隙間が開いていますが、建て替える費用も無いので、我慢しています。
マイホームというものは、生活の基盤です。
衣食住の中で、一番、変更の難しいものです。
ただ生きるのでなく 「QUALITY OF LIFE」という考え方をしなければ幸せにはなれません。
服なら、その日の気分で選ぶでしょう。寒ければ厚着も、無理してスリムな服に、とかね。
食事も、今夜は何にしましょうかって、選べるでしょう。カップ麺から外食から自由です。
ところが、今度はどんな家にしましょうか、って、出来ますか?
一部の大金持ちは、失敗も可能でしょう。
大部分の方は失敗出来ないと思いますが「プレハブ住宅」を建てた時、既に失敗しています。
今、僕はセカンドハウスを改築していますが、もう塀を残すだけになりましたが、誤解され
がちですが、僕はお金持ちでは、ありません。
出世やお金持ちには、成りたくない、というのが僕の生き方、願い、希望です。
どちらの家も40年ほど経ちますが、今住んでいる方は、5年前の改築の際に1級建築士と
測量士が3人掛かりで2日間かけて、詳細に調べた結果、全く問題なし、という結果を得て
改築にふみきりました。
もう1軒、今改築中のも、棟梁に見てもらってから、改築を決めました。
棟梁は、在来工法(木造軸組工法)でも、改築を勧めない時も有ります。
材質や組立て方が、粗悪な場合です。
在来工法(木造軸組工法)なら、全て良し、では無い、という点に注意してください。
一番、危ないのが、建売住宅です。
具体例では、リストラに遭い家を売りたい方がいて、傷んでたので修理すれば高く売れると
思って、棟梁に頼んだそうです。
しかし、棟梁は家を見たら、粗悪なので、壊して更地にした方が高く売れますよって言った
そうですが、どんな場合でも良心的な専門家の意見を無視すると、良い結果にはなりません
その方は、数百万円のなけなしのお金をかけたのに、家は未だに売れないそうです。
柱や貫や垂木など、在来工法の材料は、安全率の考え方と同じです、薄いもの、細いものを
使うほど、安く出来ますから、建売住宅は、粗悪なプレハブと同じような家が多いのです。
棟梁とは今度の改築でも、いろんなお話しを何度もしていますが、こんなことがありました
化粧垂木の母屋の前に、子供夫婦のプレハブが建つのを見ると悲しくなる、と言うのです。
さらに将来、世代が代わったら、立派な母屋も壊され、プレハブに変っていくのでしょう。
そのような光景は、今でもあちこちで見られます、悲しいことです。
両親やご先祖様が残した貴重な遺産を、粗末にして、家も、建てた当初の少しだけ外見だけ
立派なだけで、素材ゴミが増えてゆきます、、
百歩譲って、家は物です、物はおいとくとしても、心が貧しくなったなら何の為に生れたか
意味が無くなります
日本建築で、一番目を引くのは、やはり軒下の垂木でしょうか。
僕が2軒の家を持ち、修理しながら、住んでいられるのは、ご先祖様のおかげでしょう。
日本人の心や文化などと言いながら、実をないがしろにしているのは大部分の日本国民です。
きちんと建て上手に住めば、日本家屋は100年どころか数百年以上、快適に住めるのです。
僕は、このホームページでも日記でも、プレハブ住宅は「日本の癌」であると
何度も何度も言い続けていますが、新しく建つのは、全てがプレハブです。
「設計耐用年数」というのは、工学的な言葉なので補足します。
全ての製造物は、設計する時に、何年持つようにするか、耐久性を決めます。
長くするほどコストは高くなりますから、安い物ほど売れる日本では、コストは重要です。
しかし「安物買いの銭失い」という諺は真実です。
工学部では、どの学科も機械製図と機械設計は必修です。(少なくとも僕の国立母校では)
「安全率」と言いますが、強度に耐える鉄柱の太さを、計算値通りにしたら、不測の事態に
どうなるか、保障の限りでは有りません。
ですから、計算値の何倍にするかが「安全率」です。
「プレハブ住宅の設計耐用年数20年」に戻りますが、関東大震災にも耐える、のは建てた
当初だけです。
20年間、東海大地震に耐える訳ではありません。
更に、プレハブ住宅を建てる日程は、雨が降っても変更は有りません。
予定通りに建ったと、喜んだ方も多いでしょう。
しかし、ここにも大きな落とし穴が、あります。
日本の風土は、湿度が高いので、密閉は禁物ですが、プレハブは完璧に密閉します。
防音断熱材で、密閉しますが、これはガラス繊維を主原料とした、スポンジのように水分を
吸収する素材ですが、雨が降れば、お勝手の炊事用スポンジ状態になります。
工程通り、ぐっしょり濡れたまま密閉されるので、家を支えている厚さ数ミリの軽量鉄骨は
ひとたまりも無く、腐食を始めます。錆びるのです。
かくして、20年も待たずに、寿命が来ます。
「プレハブ住宅」は20年以上、どうやっても持ちませんが、その他にも、寿命を短くして
いるものが有ります。
例えば水道配管、合金製の薄い管をクニャっと曲げ結合部は圧着機でクチャっとつなぎます
施工時に、水圧をかけて圧力検査もしますが、それも建てた時だけのこと、です。
余りの薄さに驚きますが、これもプレハブ本体以上に、短期間しか持ちません。
この配管も修理は不可能で、直すなら今までの配管は塞いで全部を別にするしかありません
<マンションのために。>
鉄筋コンクリートの寿命は50年です。ただし、これはコンクリートの寿命です。
構造材の鉄骨や鉄筋が錆びれば、修理は不可能ですが、海砂を使っていますから
50年は、到底持ちません。
更に、水道、ガス、電気などの配管は、傷みますから、修理が必要になります。
僕の街では公共のビルを建て直していますが、それは30年で危険な状態になったからです
ましてや、建売と同じ、マンションは30年持つでしょうか。
30年持ったとして、建替える時に、何十軒或いは何百軒という住民全員が、新たに建て直す
財力が有るでしょうか。
建て直す以前に、大きな補修が必要ですが、塗装や防水はサボれば寿命を縮めるだけです。
その際にも、全居住者のコンセンサスが必要です。
今の経済情勢では、補修を嫌がる人も多いでしょう、しかしそれは寿命を縮めるだけです。
多くの問題や、悲惨なお話しを耳にされた方も多いと思います。
日本建築に関しては3-16.棟梁が泣いてる(日本文化の崩壊)もどうぞご覧ください。
今週、BS2で放送していた「古地図で旅するヨーロッパ都市物語」4回シリーズを、ぜひ
ご覧頂きたかったです。
要点は僕の3-3.ヨーロッパひとまわり旅行記−1と2に書いたことです、ぜひご覧ください。
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最後に、なぜ僕がセカンドハウスにこだわっているかを、ご紹介させてください。
いくつか理由が有ります。
1つには。
日本中に、原子力発電所が出来てしまいました。いつ「JCO」のような、或いは
もっとひどい「原子力発電所の事故」が起きるか、わかりません。
ぼくのセカンドハウスは、険しい峠の向こう側なので、少しは被害が及ばないと思います。
2つには。
アメリカは、強行にイラク攻撃を準備しています、日本政府も愚かにも支持しています。
皆さんは、オイルショックという言葉を知っていますか?
「堺屋太一」元経済企画庁長官は、「油断」という小説を書いています。
解説:
ある日、突然、中東からの石油が断たれた! エネルギー源の多くを石油に頼り、
その石油のほとんどを輸入に頼る日本は、なすすべもなく崩壊してゆく……。
日本のたどる道を生々しく描写してセンセーションを巻き起こした本書は、現実の
政府プロジェクトによる調査レポートの結果を踏まえて書かれている。
今でもわが国のエネルギー供給構造は当時と変わらず、石油が政治的にも地域的にも
著しく偏在した資源であることにも変わりはない。
……欠乏の恐怖は依然として身近にある。
イラク攻撃をすれば、アメリカのように輸出するほどの産油国が、自国の油田を温存して
いるのとは大違いの日本では、大パニック、今でも恐慌寸前ですが、恐慌に陥るでしょう
3つには。
戦争は、高い確立で有ると思います、その際、核兵器は使用されない可能性が高いです。
通常兵器で戦争になれば、攻撃の対象は、工場などの生産施設と、人口の多い都市です。
ですから、街中で海沿いの今の家は、地理的に戦争に弱いので避難する目的があります。
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以上のように、非常事態に備えてのことです。
杞憂だと、心配性だと、思われるでしょうか。
欧米で、米ソ冷戦時代に、核シェルターを自宅に作った人が、どれほど沢山いたか、お調べ
頂きたいと思います。
僕は、日本国土で生きられるのは2500万人だけだと、あちこちで何度も書いています。
経済破綻も時間の問題ですが、油断によるエネルギー危機と食料危機は高い確立で起ります
それらに備えて、土地もわりと広いので、耕すつもりです。
塀に予算のかなりを割いたのも、街中の自宅より、危険性は高いからです。
混乱時には犯罪が横行します。日本人が博愛だというのは勘違いです、東洋文明は薄情です
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何を、どう書こうと、何度言っても、日本人は異常です。
「プレハブ住宅」も信じられない異常さ、欧米でもそう思っています。
「小泉政権」も信じられない異常さ、欧米でもそう思っています。
「日本民族」も信じられない異常さ、欧米でもそう思っています。
「自由」や「平和」の尊さ、それを守ることの重要性、取り戻すことの難しさ。
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北朝鮮、拉致被害者への政府の援助金の具体額が出たら、中国残留孤児に比べて多いので
急に、中国残留孤児問題も思い出されています。
このように、日本の歴史の中には、悲しめば切りが無いほど、過去は有るのです。
問題は、今です。
今、日本は、まさに沈没寸前なのです。
拉致被害者も残留孤児もお気の毒です、しかし救うには日本が自立してなければ出来ません
日本国民は、そのことの順序を、思いなおしてください。
日本が邪魔になれば、強国は日本を悪の枢軸と称し、排斥し、抹殺するでしょう。
「悪の枢軸:axis 」という呼び方は、第2次世界大戦の際に連合軍が、
「日本+ドイツ+イタリア」の三国同盟の呼称に始まった事を歴史で学びませんでしたか!?
日本人ほど「IDENTITY」も何も無い、赤ん坊が、国際社会で生き残れるか、不安です。
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日本人は「農奴」から、少しも成長して無いって、あちこちに、何度も書いていますが
その証明をしたいと、思います。
日本人は、会社で、上司から、例え階級が1こ違うだけでも、こんなことになります
< 廊下に、ゴミが落ちていました。>
上司:「君、拾って、捨てなさい。」
部下:「はい。」
<欧米では、例え社長がそう言っても、拾いません。>
社長:「君、拾って、捨てなさい。」
ヒラ:「私の労働契約書のどこにも、ゴミを拾うとか掃除をするとか書いてありません。」
このように、日本では、労働とは、就業時間内は、何をやらされるか分からない、まさに
奴隷なのです。時間限定の奴隷です。
その時間でさえ、サービス残業で、無制限に只働きをさせられています。
「時間限定どころか、限りなく奴隷に近い奴隷です。」
欧米が、自由人であるゆえんは、個人の人格を尊重する所です。
こんな、些細なことにも、自由を大切にする精神が現われます。
日本人が「ゴミを拾うのは、私の仕事では有りません。」と言えるのは、いつの日でしょう
その日が、来なければ、財政も政治も変えることは不可能です。
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子供の頃から、プラモデルや機械いじりが好きで、工学の道を歩いているけれど、全てが
見えてしまうのも、悲しくて、困ります、、
ビデオで映画を観てても、ビデオの中が見えてきます、アジマス角で傾いた回転ヘッドに
磁気テープが巻き付いて、磁性体の磁気をヘッドが起電力として検出して、アンプに送り
テレビではCRTがフライバックトランスで陰極に引っ張られた電子がシャドウマスクを
突き進んで、蛍光体にぶつかって発光する、、パソコンは、、(^_^;)\('_')
そんなふうに、全ての製造物は、建築でも土木でも、機械でも、中が見えてしまうんです
心の中は、見えません、、医師なら人間を見ると、骨でも見えるかな、
冗談は置いといて、マジで、プレハブ住宅やコンクリート建造物が、出来立ての新品でも
巨大な「粗大ゴミ」にしか見えません、そして自信を持って言いますが、事実で、真実です。
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