今回は、カードの価値を決める要素について、いくつかの側面から考察していこうと思います。絶版カードや、希少なカードを収集されない方にはそれほど重要でない記述も含まれますが、参考程度にご覧ください。
★以上の4つの側面が絡み合って価値を形成します。特に「1」と「2」の要素は重要で、一部の例外はありますが、希少度か使用頻度のいずれかが低いと、一般的に価値は高くなりづらく、両者が高いカードは価値が安定します。
具体的な相場を知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。英語ですが、最新の海外相場が分かります。
カードが世にどれだけ存在しているかこれがカードの価値を決める大きな要因といえます。レア・アンコモン・コモンによる価値の差はもちろんのこと、印刷数の少なかった第1版(アルファ・ベータ版)を初めとする絶版カードは、印刷数の多いセットのカードより価値が高くなります。古いエキスパンションでも、Fallen Empiresのように印刷数が多いものは価値が下がります。
具体的には、基本セットでは、第1版(アルファ・ベータ版)〜第3版(リバイズド)、エキスパンションでは、Arabian Nights〜Legendsまでに含まれるカードの価値が他のセットに比べ高くなります。
また、エラーカードを加味すると、サマーマジックが最も価値が高いセットとなります。中でも、Serendib Efreetというカードは、Arabian Nightsのものの100倍以上の価値が付くといわれています。Arabian Nightsも希少性が高いエキスパンションですが、サマーマジックは別格ということでしょう。
ゲームをプレイする上でどれだけそのカードの需要があるかも、価値を決める見逃せない要因です。ほぼ例外なく使用頻度が高いものは同じエキスパンションの同じレアリティのカードよりも価値は高くなります。カードゲームの宿命として、ゲームで使えるかが重要になるわけです。
基本的には、カードの強さが使用頻度に結びつくといえますが、メタゲームなどによっては、必ずしもカードパワーが高いカードが多く使用されるとは限りません。また、最も多くの人に遊ばれているスタンダートのフォーマットで使えなくなったカードは、使えた時に比べ価値が下がります。
ただし、「1.カードの希少度」であげたセットに含まれるカード(特にレアカード)は、エターナルなどのフォーマットで使用頻度が高ければ、それに比例して高い価値が付くことが多くなります。その最たるものがBlack Lotusです。希少性と使用頻度の高さの相乗効果で、一枚10万〜20万円以上の価値が付くとも言われています。
カードの絵柄などの見た目も価値を決める要素になることがあります。絵柄が綺麗であるなど、特にコレクション要素の高い外見のカードがコレクター間で高値で取引されることがあるのです。
例えば、天使やドラゴンのレアカードは、例えあまり使用頻度が高くなくとも絵柄がよければ、それだけで同程度の希少度のカードの倍以上の価値がつくこともままあります。プレミアム・カードや、プロモーション・カードならなおさらです。
また、特に見た目が目立つエラーカードなどは、時に法外な値段が付くことがあります。サマーマジックのブルーハリケーンは、30万円以上するとさえ言われています。通常のハリケーンは、あまり需要のないカードですが、その外見の意外さと希少性、さらに歴史的背景が価値を極端に引き上げた例と言えます。
その他、エラーカードでは、アルビノやワイバーンバック、ハリー・ポッターバックなど、特に目立つ外観のカードは高値が付くことが多いようです。アルビノなどは、実際の試合にも届け出れば使用できるため、使用頻度の高いカードには、一般のプレイヤーの中にも高値をつける人がいます。
その他、いくつかの価値形成にかかわる要因があります。例えば、歴史的背景です。先述のサマーマジックはその最たる例ですが、その他にも、Garfield Event Cards(リンク先はMagic Rarities)といわれる、Splendid GenesisとFraternal Exaltationというカードは、10万円以上の価値が付くといわれています。
これらはそれぞれリチャード・ガーフィールド氏が、ご令嬢・ご子息の誕生祝いとして、ご友人やWizards of the Coast社の従業員に配ったものですが、それが流出してしまったという経緯を持ちます。この経緯が価値を引き上げた最大の要因になっている珍しいカードです。ちなみに、Splendid Genesisは110枚、Fraternal Exaltationは220枚ほど存在するといわれています。
また、コレクターの思い入れも、多少の要因になることがあります。特に特定カードコレクターの方の思い入れは深く、時に倍以上の価値で売買やトレードをすることもあるようです。
さらに、俗にサード・パーティカードといわれる、Middle Agesや、Edge of the World(ともにリンク先はMagic Rarities)といったWizards of the Coast社以外の個人などが作成したカード(厳密にはステッカー)もあり、ものによっては高値で取引されています。ですが、MTGの公式なカードではないためここでは割愛します。
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