愛媛新聞表紙に不定期掲載されている「道標」があります。「世界の中心で愛をさけぶ」で有名になった片山恭一さん、まだ名前を覚えられないが女性問題を語る先生、そして劇作家、演出家、最近は役者で映画にも出る鴻上尚史さん等が「ふるさと伝言」をテーマに書いています。
先日は鴻上さんが書いており、イラクで殺害された香田さんへのマスコミや国民の非難を「まるで国家の代弁者」と非難(^^)しています。私は鴻上氏をなんとなく(氏の言葉を借用すれば)気持ち悪く感じています。テレビでみる鴻上氏はソフトタッチの穏やかで優しい人との印象を受けますが、新聞の写真や文章からは、なんとなく違和感を感じるのです。
鴻上氏は、国家が命令すれば全ての国民が従う国家は気持ちが悪い、健全ではない、だから国が渡航禁止を宣言した(命令した)イラクに入ったからといってそれだけで香田さんを責めるのはおかしい、と言います。
私は「気持ちが悪い。健全ではない」と言う点には同意しますが、「責めるのはおかしい」には同意致しかねる。「気持ちが悪い。健全ではない」という気持ちと「責める」気持ちは全く別物なのであって、「気持ちが悪い。健全ではない」だから「責めてはならない」と論理が続くところに私は「気持ちが悪い」と感じてしまいます。
我々国民は日常的に法律違反を犯しています。私も含めそう言う国民が国の命令を無視した香田さんを非難した。これは果たして不健全な行為なのだろうか。
「国家の代弁者」を虎の威を借る不愉快な存在として扱うのはべつにどうこう言うものではないが、その前に代弁者はそもそもどちらなのかと考えていただきたい。また、国家の強いプライドでささえてもらう個人ではないとも書いていますが、香田さんの奪還には「強い国家のプライド」が無ければ出来ないのではないかと私は言いたい。
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