9.11以降のアメリカで反対運動をするのはそれ程簡単だとは思えません。「静観」したかどうかを、イラクにものを言ったかどうかで判断すべきなのでしょうか。戦争の前から、米政府に対して、イラクへの査察を継続すべきであり、戦争という手段に訴えるのは反対であると主張していた人は「静観」していたとは言えないと思います。
日本でも、政治力があるのは既得権を持つ旧勢力です。自由競争の渦中にある産業や人々は政治活動を行う余裕がなく、政治への関心も低いのでしょう。そもそも、政治に関心を持つ人は、政治に何とかして欲しいという強い動機があります。
本来、自己の利害を超えた大所高所から政治を語れる人が多いのが理想です。理想とは大きく懸け離れたところに今の政治があるという現実から出発して政治を考えるべきなのでしょう。
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